みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

老いの憂い 一刀両断/上野千鶴子さん「おひとりさまの老後」

2007-12-06 08:47:14 | ジェンダー/上野千鶴子
12.2ショックから立ち直れず小旅行に。

ところが、家を出てすぐ
デジカメを忘れたことに気がつきました。

オーマイゴーッ!

こんなことはじめて。

とはいえ、

海はあおくひろがり、

イチョウの黄色が目にしみます。

(ともちゃんに借りた画像)

家に帰って新聞を開いたら、
「おひとりさまの老後」の記事。
上野さんにまたお会いしました。

上野千鶴子さん「おひとりさまの老後」 
老いの憂い 一刀両断

 社会学者で東大大学院人文社会系研究科教授の上野千鶴子さん(59)が『おひとりさまの老後』(法研)を出版し、発売約半年で27万部の売れ行きとなっている。かつて『スカートの下の劇場』などでの先鋭的な論調でフェミニズムをリードしてきた上野さんが描く“上野流”老後の過ごし方とは?――(金巻有美)

「さみしいでしょう」大きなお世話

 「自分自身の加齢が一番大きなきっかけです」。女性問題などに関する資料が棚を埋める東大の研究室で、上野さんは執筆の動機をこう語った。もうすぐ60歳。「確信犯シングル」という自身は、親の介護や自らの老後がより身近に感じられる団塊の世代でもある。
 それだけに、介護については早くから関心を持ち、2000年の介護保険導入前から介護に関する研究を行ってきた。01年には、1年以上闘病生活を送っていた父を介護の末、最期を看取(みと)った。仕事の傍ら、週末には飛行機に飛び乗って病院に通った日々は「オフもなく、よれよれだった」。
 そんな中、01年に医療関係専門の出版社「法研」の編集者、弘(ひろ)由美子さん(58)と出会った。同年代でキャリアウーマン、親の介護といった共通点を持つ弘さんと構想したのが『おひとりさまの老後』だ。
 「結婚してもしなくても、みんな最後はひとりになる」。こんな書き出しで始まる本書は、どこに暮らすか、必要なお金は、とシングル女性の老後を具体的に描き出す。個室とは別に共有スペースがある「コレクティブハウス」や都市型の集合住宅など、様々な事例が紹介されるが、全体を貫くのは「私だったらどうしたいか」という当事者の目線だ。それには、当事者が声を上げて権利を獲得してきた障害者自立生活運動にも影響を受けた。「高齢化社会というのは、すべての人がいずれは弱者になるということ。私の老後がかかってますから、切実なんですよ」
 とかく挑発的な発言が注目されてきた上野さんだが、「『私』を比較的表に出した」と語るように、今回の本では友人との交流など、自身の日常の様子を織り交ぜた。分かりにくいカタカナ語もかみ砕いて説明し、これまで著書を読んだことがなかった人も手に取りやすい内容になった。
 とはいえ、歯切れのよさは相変わらず。第1章から「『ひとりでおさみしいでしょう』は大きなお世話」とバッサリ。さらに、「子どもからの『一緒に暮らそう』は悪魔のささやき」「施設に入った高齢者は『家に帰りたい』が家族は『同居したくない』なら、家族のほうが『家を出ていく』という選択をすればよい」など、刺激的な言葉が随所にのぞく。
 ところが、30~80代の女性から主に寄せられた意見は、「参考になった」「すっきりした」といったものがほとんど。上野さん自身、「(反発は)拍子抜けするほどない。本音では思っていたけど、口には出せなかったという人がたくさんいたのでは」と驚く。
 そして、これだけのベストセラーとなったことを、「タイトルがアピールする根拠になっているおひとりさま市場の裾野(すその)が思ったより広かったということ」と分析。「介護保険は家族介護が前提の制度だけれど、『老後は家族の中で』というのはもはや神話ということでしょう。メディアなどの人たちが考えている以上に、家族意識は変わっているのかもしれない」と社会の変化を見る。
 内容はさらに、介護される側になった場合のノウハウや、どう死を迎えるかにまで及ぶ。「自分にできることと、できないことの境界をわきまえる」「ユーモアと感謝を忘れない」など「介護される側の心得10か条」を提案。また、死後すぐに発見してもらえる人間関係づくりなどのアドバイスを「おひとりさまの死に方5か条」としてまとめた。
 上野さんはあとがきで、シングル女性の後輩である精神科医の香山リカさんやエッセイストの酒井順子さんに「もう『老後は怖く』ないからね!」とエールを送っている。「これで安心して死ねるかしら」という帯の文言に引きつけられた記者自身、30代で未婚・子なし。老後に漠然とした不安を感じていた。独り暮らしの部屋で突然倒れたらどうしよう。
 「電話をかける相手と余力さえあればいいのよ。意識不明の昏倒(こんとう)はめったにならないから」。明快な答えに、少しだけ「老後が怖く」なくなった。
(2007年12月5日 読売新聞)


記事をwebで検索していたら、「どれどれトーク」。
こちらは動画です。

どれどれトーク(読売新聞) 上野千鶴子さん「おひとりさまの老後」


 三省堂書店 大宮店でサイン会
【日時】2007年12月7日(金) 18:00~19:30
18:00よりトークイベント、トークイベント終了後19:00頃よりサイン会開始
【会場】三省堂書店 大宮店 1階ミレニアムコート 特設会場


小春日和になりそうな、やわらかい光の朝です。


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コメント (2)
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