みどりの一期一会

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「国立女性教育会館の単独存続を求める申し入れ書」を送りました/自民から共産まで単独存続で一致!?

2007-12-13 19:49:47 | ジェンダー/上野千鶴子
「国立女性教育会館の単独存続を求める申し入れ」は
昨夜9時に締め切ったのですが、その後もぽつぽつ届いてて、
今朝時点で、議員41名、市民202名、29団体になりました。

個人は、全国各地から届いて、
名もない市民から有識者までそうそうたる顔ぶれ(笑)。

団体は、嵐山町にあるヌエック近くの「原爆の図 丸木図書館」が、
団体と個人で賛同してもらえました。
ふぇみん婦人民主クラブやWe(フェミックス)、
人身売買禁止ネットワーク(JNATIP)、NPO団体などけっこう
大きくて名の知れたところも加わっていただけて、
なんと「I女性会議中央本部」も締め切りぎりぎりに届きました(嬉)。
とりあえず、今回は一次集約で結論が出るまで引き続きやる、
と発信したので、その後もまだメールが届いてます。

申し入れ書は、誤字脱字を呼びかけ人のなおこさんと連れ合いに見てもらって、
11時ころに申し入れ書の正本と別紙書類の「10枚さまご一行」ができあがり。
福田首相と渡辺行革大臣と、渡海文部大臣の官房宛に連絡して、
申し入れ書の本文と別紙を事前にFAXして受け取ってもらいました。

どの省庁もとても親切だったのですが(特に文科省がよかった)、
3者の連名にしたので、内閣府は「管轄はうちじゃない」と逃げ腰。
でも、総理大臣あてだからね、と受け取ってもらいました。


                             2007年12月13日
内閣総理大臣   福田康夫 様
行政改革担当大臣 渡辺喜美 様
文部科学大臣  渡海紀三朗 様

       
        独立行政法人・国立女性教育会館の単独存続を求める申し入れ書

 私たちは、今回、独立行政法人改革の有識者会議から提言された、独立行政法人・国立女性教育会館と国立青少年教育振興機構との統合縮小案は、男女平等政策の後退であると強く危惧しています。
 独立行政法人・国立女性教育会館は創立以来30年、男女平等社会の実現に向けて、全国各地の女性たちの活動拠点として重要な役割を担ってきました。また国際的にも、日本の女性差別撤廃の中核機関として高く評価されています。
 今回の独立行政法人改革は、「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律(平成18年法律第47号)」によるもので、第2節「独立行政法人の見直し」第15条(国の歳出の縮減を図る見地からの見直し)では「・・・・これらの独立行政法人に対する国の歳出の縮減を図る見地から、その組織及び業務の在り方並びにこれに影響を及ぼす国の施策の在り方について併せて検討を行い、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。」とされています。
 「独立行政法人国立女性教育会館法」は、第3条(目的)として「独立行政法人国立女性教育会館は、女性教育指導者その他の女性教育関係者に対する研修、女性教育に関する専門的な調査及び研究等を行うことにより、女性教育の振興を図り、もって男女共同参画社会の形成の促進に資することを目的とする」と定めています。同法の目的を達成するために、国立女性教育会館は、研修、研究、紀要作成などを行い、特に全国の女性の人材を育成し、男女平等施策の推進に大きな役割を果たしてきました。
 また、男女共同参画社会基本法は、第8条に(国の責務)として、「国は、男女共同参画社会の形成についての基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下同じ。)を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。」と定めています。
 今回の、国立女性教育会館の統合縮小案は、同法の趣旨に反して、国の責務を放棄し、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を決定的に後退させるものです。
 いま全国の地方自治体は、同法第9条(地方公共団体の責務)を果たすために、男女平等政策を推進しているところです。今回の統合縮小案は法の趣旨に反し、国の施策を後退させるばかりでなく、自治体における男女平等政策に大きな悪影響を与えるものです。
 今回の改革案は、目的も役割も違う国立女性教育会館と国立青少年教育振興機構を、国の施策として真に必要であるかないかを見極めず、「国の歳出の縮減を図る見地」からのみ、「おんな・こども」を一まとめにし、弱く小さいところを不要と切り捨てるもので、とうてい容認できません。
 よって、私たちは、独立行政法人・国立女性教育会館と国立青少年教育振興機構との統合縮小案に反対し、国立女性教育会館の単独での存続を強く求めます。
 なお、男女共同参画に関する施策はほんらい内閣府の所管であり、福田首相におかれましては、所信表明演説で「男女共同参画社会の実現に取り組む」と明言された施策を後退させることのないよう、あわせて申し入れます。
                                   以 上                              提出者
                    寺町みどり  (岐阜県山県市西深瀬208)ほか
                    自治体議員41名 29団体 市民201名(別紙) 


その後、文部省記者会にコンタクトを取ってFAX。

渡辺行政改革大臣(行革推進室)と首相は決まった記者クラブがないので、
内閣官房記者室を紹介されたのですが、「FAXがない!」ので、
なんと永田クラブ(官邸報道室)で受け取ってもらえるとのこと。
幹事社はNHKと西日本新聞ということで、NHKに連絡してFAX。
念のため、各新聞社の社会部にも送っておきました。

以下は、「報道 各位」につけたお手紙です。

報道 各位                                    

 「独立行政法人・国立女性教育会館の単独存続を求める申し入れ書」提出について

                     「申し入れ書」事務局 寺町みどり  
 いつもお世話になりありがとうございます。
 11月27日に、独立行政法人改革の有識者会議から、独立行政法人・国立女性教育会館と国立青少年教育振興機構との統合縮小案が提言されました。これを受けて、12月5日には、渡辺行革大臣と渡海文部科学大臣の閣僚折衝があり、渡海文科大臣が統合縮小案を拒否しました。また昨日は、自民党三役が国立女性教育会館の存続の要望書を渡辺行革大臣に出したと報道されましたが、まだ結論は出ていません。
 国立女性教育会館の統合・縮小は、男女共同参画社会基本法に反し、男女共同参画の施策を決定的に後退させるものであり、「わが国の最優先課題。政府全体で取り組む」とうたう国の姿勢、および福田首相の所信表明にも反します。もし国立女性教育会館が統合縮小されれば、その影響は全国の自治体の男女共同参画政策にも及びます。
 今回の改革案は、目的も役割も違う国立女性教育会館と国立青少年教育振興機構を、国の施策として真に必要であるかないかを見極めず、「国の歳出の縮減を図る見地」からのみ「おんな・こども」を一まとめにし、弱く小さいところを不要と切り捨てるもので、とうてい容認できません。
 私たちはこの状況に強い危機感を感じ、このような重要な施策を閣僚折衝や政治的判断だけで決められたくないとの思いで、全国の同じ思いの女性たち呼びかけて、「国立女性教育会館の単独存続を求める申し入れ書」を提出することにしました。
 この申し入れは、地方自治にかかわる無党派の女性たち13人が呼びかけ人になり、国立女性教育会館の単独存続をと、広く全国に呼びかけたものです。たった2日間でしたが、昨夜までに、議員41名、市民202名、29団体から申し入れに賛同するメールやFAXが届きました。
 「申し入れ書」は、自治体議員41名、団体29団体、市民202名の連名で、関係各大臣にそれぞれFAXで送り、正文は後刻、本日中に速達で発送します。
 つきましては、以下に、福田首相と渡辺行革大臣と渡海文部科学大臣宛の「申し入れ書」と「提出者名簿」をお送りします。お忙しいと思いますが、この「申し入れ書」提出と、国立青少年教育振興機構との統合縮小案の問題を報道していただければ幸いです。
 私たちの止むにやまれぬ思いと行動が実現され、国立女性教育会館が単独で存続されることを願ってやみません。
 
 呼びかけ人
寺町みどり(岐阜県・市民グループ事務局) 小川まみ(前三重県桑名市議会議員) 小川みさ子(鹿児島県鹿児島市議会議員) 呉羽真弓(京都府木津川市議会議員) 小林純子(長野県安曇野市議会議員) ごとう尚子(前愛知県日進市議会議員) 今大地はるみ(福井県敦賀市議会議員) 青木美智子(栃木県小山市議会議員) 小磯妙子 (神奈川県茅ヶ崎市議会議員) 合田美津子(北海道・女性市民グループ代表) 五十嵐美那子(神奈川県・生活思想社) 神永れい子(広島県・クオータ制の実現をめざす会) 桑原糸子(神奈川県・かながわ女性会議)


短期決戦で、さすがつかれて、へとへと~~。

   
ということで、申し入れ書の正本は、岐阜北郵便局から
配達記録つきの速達で郵送しました。
明日の午前中には届くということです。

帰ったら、いくつかの社からは、問い合わせと取材。
明日の紙面に小さくでも載るといいな。

ところで、
おひざもとの自民党三役が「国立女性教育会館の単独存続を求める要望書」
を渡辺喜美行政改革担当相らに提出したそうで、
今日の毎日朝刊で記事になっています。

 独立行政法人改革:会ってももらえず 閣僚折衝、13日再開

 政府の独立行政法人改革を巡る渡辺喜美行革担当相=似顔絵=と関係閣僚の2回目の折衝が13日に再開する。ただ、渡辺氏が自ら電話で督促したにもかかわらず、日程が決まったのは8閣僚中2人だけ。整理合理化計画の策定を来年に引き延ばすため、渡辺氏との会談を避けたい省庁側の思惑が影響しているようだ。
 先週の折衝がほぼ「ゼロ回答」だったのを受け、町村信孝官房長官は11日、渡辺氏との調整に協力するよう各閣僚に指示した。しかし、その後も複数の省庁が「閣僚の所在が不明」などの理由で渡辺氏からの電話の取り次ぎを拒否したという。
 しかも、12日には、統合対象になっている「国立女性教育会館」について、自民党三役が連名で存続要望書を渡辺氏あてに提出。農水省は渡辺氏が主張する6法人のうち「農業環境技術研究所」など2法人だけを統合する妥協案を発表した。渡辺氏は「行革相の仕事をしていく」と強調するが、包囲網はしだいに狭まっている。【三沢耕平】
(毎日新聞 2007年12月13日 東京朝刊)


産経新聞にも関連の記事が載っています。

独法改革、自民三役が「抵抗勢力」 霞が関を援護射撃 2007.12.13 01:15 産経新聞

 自民党の伊吹文明幹事長ら党3役は12日、独立行政法人(独法)改革案で、別法人との統合が検討されている文部科学省所管の「国立女性教育会館」について、単独存続を求める要望書を渡辺喜美行政改革担当相らに提出した。抵抗する霞が関を自民党幹部が援護射撃した格好。党側には、選挙で女性票を減らしたくないとの思惑があるが、党内からは批判も出ている。
 要望書で伊吹氏、二階俊博総務会長、谷垣禎一政調会長は、同会館を「日本の女性活動のシンボル的存在」と位置づけ「指導者育成などにも重要な使命を果たし成果を挙げている」と主張している。同会館は昭和52年に設立され、次世代の女性リーダーの育成・研修が主な業務。職員27人、今年度予算9億円、うち国の財政支出は8億円。
 政府の有識者会議は、類似業務の文科省所管「国立青少年教育振興機構」との統合を提言。渡辺担当相は5日、渡海文科相と協議したが、渡海氏に拒否された。


こちらは赤旗の記事。
全国各地の女性団体も、統合反対の要望書を提出しているとのこと。
全国地域婦人団体連絡協議会(全地婦連)は保守系の女性団体だし、
新日本婦人の会は共産系の女性団体です。

国立女性教育会館守れ
政府に統合反対の声 研修・交流に必要施設
 

 女性たちの研修、調査、交流の場としてつくられた「国立女性教育会館」(埼玉県嵐山市)の統合に反対し単独存続を求める声が、全国各地の女性団体からあがっています。
 政府が年内にも結論を出すとされる独立行政法人の整理統合計画案では、国立女性教育会館と国立青少年教育振興機構との統合が盛り込まれています。
 全国地域婦人団体連絡協議会(全地婦連)の意見書は、「男女共同参画社会の実現は福田総理が所信表明演説で述べた国の重要政策。そのシンボルである国立女性教育会館は政府が責任をもって運営し、いっそう充実させて下さい」と統合に反対しています。
 国際婦人年連絡会(加盟全国組織四十一団体)の要望書は、宿泊研修施設をもつ国立女性教育会館の役割を強調して、「情報の地域間格差の解消のためにも」、また、国際的交流・研修にも「欠くことのできない施設」として注目されているとのべています。
 日本婦人団体連合会(婦団連、二十一団体)の要望書も、統合に強く反対し、単独の法人として存続するよう求めています。
 今年開館三十年を迎える国立女性教育会館は、英語名の頭文字をとって「NWEC(ヌエック)」の名称でよばれています。研修に参加した女性たちが地域で活動を広げています。地方の女性団体も「統合反対」の要望書を出しています。
 その一つ、岩手県のもりおか女性の会事務局長の三田村園子さん(新日本婦人の会盛岡支部支部長)は、「国立女性教育会館が全国の女性たちとの情報交換、ネットワークづくりにはたす機能は他にかわるものがありません。女性たちが会館の事業に参加して力をつけ、その成果を持ちかえり、地域社会づくりに参画しています」と話しています。
(2007.12.13 しんぶん赤旗)


一度動き出すとなかなかとまらないのが常ですが、
先日は、民主の西村議員が内閣委員会質疑で取り上げたし、
自民から共産まで一致して単独存続を望んでいる国立女性教育会館を、
廃止したがっているのはいったい誰なんでしょうね。

ここは10月1日の所信表明演説で「男女共同参画社会の実現に取り組む」と明言された
行政改革推進本部長である福田首相の決断を期待したいものです。


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