みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

いよいよ衆院選投票日。最高裁裁判官の国民審査は全員「×(バツ)」/毎日&よみうり「ボートマッチ」

2009-08-30 07:10:30 | 選挙関連
今日は、いよいよ衆議院議員選挙の投票日。
午前7時から投票が始まってて、午後8時までに締め切られる。
即日開票されて、31日未明には大勢が判明する見通しだ。

衆院選に立候補しているのは、小選挙区選(定数300)に1139人、
全国11ブロックの比例選(同180)に235人(小選挙区との重複立候補者を除く)の計1374人。
有権者は小選挙区と比例区のそれぞれで2票を持ち、
小選挙区は「候補者名」を、比例は「政党名」を書いて投票する。

総選挙と同時に実施されるのが、【最高裁裁判官の国民審査】。
こちらは情報が少なくて、わかりにくい。

最高裁判官の国民審査、課題は
有権者、少ない判断材料(2009.8.26朝日新聞)


と思っていたら、8月28日の中日新聞夕刊の社会面トップ記事に。

【社会】最高裁裁判官国民審査に注目 
中日新聞 2009年8月28日 夕刊

全国民が"裁判員" 憲法の万人審判に関心
退場求める動きも活発

 あなたは×印を付けたことがありますか? 30日の衆院選投票に合わせ、行われる最高裁裁判官が適任かどうかを問う国民審査。不信任を意味する×を有効票の過半数に付けられた裁判官は罷免になる。過去20回、延べ148人の中で1人も罷免されていないが、裁判員制度で司法への注目が集まる今回は、特定裁判官の“退場”を呼び掛ける識者や市民団体の動きも活発になっている。
 「名簿の並び順の2番目の裁判官が一番×を付けられることが多い」「いや一番初めの人のはずだ」。国民審査について、法曹界でよく耳にする話。審査対象となる裁判官が書いた原稿に基づく公報や、裁判官自身についてのわずかな報道くらいしか情報がなく、判断が難しいことを現すエピソードだ。
 それでも、1割を超す不信任が突きつけられたこともある。1972年の第9回国民審査では、外務事務次官時代に沖縄返還をめぐり「核付き返還やむなし」と発言して問題になった故下田武三氏に過去最高の15・17%の×が付けられた。
 沖縄県の民有地を米軍用地として強制使用するための代理署名を当時の知事が拒否したことをめぐる訴訟で、知事側敗訴を言い渡した最高裁判決直後に行われた96年の第17回は、対象9人に×とした平均不信任率が同県内で34・06%に達した。しかし、9人の全国平均不信任率は8・87%で罷免には遠く及ばなかった。
 裁判員裁判スタートの影響か、国民審査をめぐるさまざまな活動が目立つ今回。7月に発足した「1人1票実現国民会議」は、ジャーナリストの桜井よしこさんや楽天の三木谷浩史会長ら著名人が発起人。衆院選小選挙区の1票の格差をめぐる2007年の最高裁判決で、2・17倍の格差を合憲判断した裁判官への不信任をホームページで呼び掛ける。
 このほかに、自衛隊イラク派遣を決めた当時の外務事務次官だった裁判官の罷免を訴える市民運動や、痴漢で防衛医科大学校教授に逆転無罪を言い渡した最高裁判決をめぐり特定の裁判官の適性を問う議論がインターネットで展開されている。
 イラク派遣差し止め訴訟名古屋弁護団事務局長で、国民審査への参加を呼び掛ける市民運動に携わる川口創(はじめ)弁護士は「最高裁を良くするも悪くするも国民の関心次第。国民審査での意思表示は権利でも義務でもある」と話している。
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 【最高裁裁判官の国民審査】
 最高裁裁判官が任命後、初めて迎える衆院選で受ける。衆院選投票と同時に行われ、有権者はやめさせた方が良いと思う裁判官の名前の上に×印を付ける。×印以外を記入すると無効票となる。今回は裁判官9人が対象。前回は対象の6人全員が不信任率8%前後で並んだ。
中日新聞 2009年8月28日

 


国民の審判を受ける機会の少ない「権力の中枢」とも言える最高裁裁判官には、
9人全員に×印を付けるつもりだ(毎回そうしてるけど)。

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比例の投票は、正式には「小選挙区比例代表並立制」と呼ばれ、
議席の配分は、「落選者同士 比例同率なら 「惜敗率」で決定」という
「ドント方式」で、これがとってもややこしい。

 小選挙区比例代表並立制 候補と政党に投票
落選者同士 比例同率なら 「惜敗率」で決定



毎日新聞に、比較的わかりやすい解説が書いてあったのだけど・・・。

<NEWS NAVIGATOR>質問なるほドリ:
衆院選 「重複立候補」どんな仕組み?=回答・石川貴教

毎日新聞 2009年8月28日 
 ◆小選挙区と比例代表

比例代表の「重複立候補」どんな仕組み?
 ◇比例で「復活当選」可能に 同順位なら惜敗率で決定
 なるほドリ 衆院小選挙区と比例代表の両方に立候補できる制度があるって聞いたけど?

 記者 「重複立候補」ですね。衆院選に小選挙区比例代表並立制が導入された96年衆院選から、一定の条件を満たしていれば、小選挙区の立候補者が比例代表にも重複して立候補できるようになりました。今回の第45回衆院選でも、小選挙区に立候補した1139人のうち、過半数の653人が比例代表にも重複立候補しています。

 Q どういう条件なの?
 A 重複立候補ができるのは、「衆参国会議員5人以上」または「直近の国政選挙の得票率2%以上」の要件を満たす政党の候補者に限定されています。この要件を満たしていない政治団体や無所属の候補者は、重複立候補できません。小選挙区の候補者が重複立候補できる比例代表のブロックは自由に選べず、対象の小選挙区が含まれているブロックに限られています。

 Q 重複立候補した人の当選はどうやって決まるの?
 A 小選挙区で当選した重複立候補者はそのまま当選となり、比例代表の当選対象から外れます。小選挙区で落選しても各政党が比例名簿に付けた候補者の順位次第では、比例で当選することがあります。一般的に「復活当選」と呼ばれますが、重複立候補者に限っては同じ順位で並べることができるため、同じ順位の中で復活当選するには「惜敗率」が重要になってきます。

 Q 「惜敗率」って何?
 A 小選挙区で落選した重複立候補者の得票数を同じ小選挙区の当選者(最多得票者)の得票数で割った値で、どれだけ当選者に肉薄したかを示します。この惜敗率が100%に近いほど、同じ順位内では優先的に当選できることになります。

 Q 複雑だね。
 A 重複立候補が導入された96年衆院選では、小選挙区で有効投票数の10分の1未満しか獲得できず、供託金を没収されながら復活当選したケースもありました。00年の公職選挙法改正でこのような場合の復活当選はできなくなりましたが、05年の衆院選でも、惜敗率が2~3割で復活当選できた重複立候補者がいた一方、9割を超えても落選した候補者がいました。今後、重複立候補のあり方が問われる場面もありそうです。(政治部)
==============
 ◇衆院選の重複立候補者数
自民  269人
民主  268人
公明    0人
共産   60人
社民   31人
国民    9人
みんな  13人
改革    1人
日本    2人
==============
毎日新聞 2009年8月28日


「ドント方式」の計算法はわたしがするわけじゃないけれど、
今回の選挙は、投票率が高くなりそうで、「民主党」が大勝するといわれてて、
そうなると、4年前の選挙のように「民主党」の比例候補が全員当選してしまうと、
当選者が「自民」や「公明」に流れてしまうということもありうる。

ということで、わたしは少数政党の国会議員を一人でも増やしたいので、
比例区は、ボートマッチで政策がいちばん近い、「社民党」に入れるつもり。

「共産党」はハダが合わなくて好きじゃないし、「国民新党」は政策があいまい、
「社民」には、個人的に、好きな候補者も多いしね。

記者の目:総選挙の判断ツール「えらぼーと」=福井明
毎日新聞 2009年8月28日

 30日はいよいよ衆院選の投票日。毎日新聞などの世論調査では、民主党が終盤になってもなお、大勝の勢いを持続している。こうした状況だからこそ言いたい。有権者の変化への志向は理解できる。しかし、あと2日間、各党の政策を再度吟味し、考え、納得したうえで投票に行ってもらいたい。
 毎日新聞は、各政党や候補者の主張と自らの考えの一致度が分かる毎日ボートマッチ「えらぼーと」を、この衆院選でも実施している。
 有権者がパソコンや携帯電話からアクセスし、毎日新聞が全立候補者に行ったアンケートと同じ質問に答えていく。質問は消費税引き上げ、年金制度、小泉構造改革の評価、憲法9条改正など、各党の主張に隔たりがあり、争点になっている20問(携帯電話版は10問)。回答を終えると、各党や全国の個々の立候補者との一致度が数字で分かる仕組みだ。07年の参院選で初めて実施し、今衆院選では機能を格段に充実させた。
 私たちがボートマッチに取り組んだのは、従来より一歩踏み込んだ形で有権者に投票の判断材料を提供したいと考えたからだ。
 私は政治部にいた01年、参院選を担当し、候補者469人のアンケート回答を朝刊に2ページ使って掲載した。レイアウトも読みやすいよう工夫した。「これで判断材料を十分提供した」と思っていた。しかし、読者が膨大なデータを読み込むのは、やはり大変だ。データを単純に提供するだけでは親切といえまい。
 一方、政党側のマニフェストも少しずつ進化しているとはいえ、まだかゆいところに手が届かない。例えば自民党の郵政民営化に関する記述は「四分社化を踏まえた三事業一体的なサービスを確保するための施策について検討する」。施策の具体的な内容も、時期についての言及もない。これでは何をしたいのか分からない。マニフェストには抽象的な項目が少なくない。
 ボートマッチは、こうした状況を乗り越えられる新しいツールだと思っている。政党や候補者との近さは数字で示される。そして、各候補者の具体的な回答を比較対象にしているため、差異が見える。いたって分かりやすいのだ。将来、マニフェストがより具体的になり、ほとんどすべての候補者がそれと一致するようになれば、マニフェストが比較対象になりうる。
 利用者に直接、感想を聞いてみた。東京都のテレビ局社員の女性(38)は、知人からボートマッチのことを聞き、投票予定の政党との近さを確かめようと試した。投票予定政党と他の複数の政党との一致度がいずれも高い水準で並ぶ結果だったが、「各党の回答を詳しく見比べたら、得心がいった。投票先を決める後押しになった」と話す。
 横浜市の映像プロデューサーの男性(52)は、政権交代を念頭に投票政党を早々と決めていた。このため、各党のマニフェストも新聞でポイントを眺めるくらいだったという。ボートマッチをやってみて、「争点をよく分かっていなかったことが分かった。投票予定の候補者と自分との考えの違いも分かった。役に立った」と語った。
 これらは、うれしい反応だ。ボートマッチには一致度を示すとともに、利用者に選挙の争点について候補者と同じように考えてもらうという機能がある。少し悩んで、自分の考えを整理してもらう。それが一つの主眼なのだ。
 毎日新聞は民主党が大勝した07年参院選の直後から今月まで、計24回の世論調査で「次の衆院選では自民党と民主党のどちらに勝ってほしいか」という質問を繰り返した。結果は「民主党」が23回と圧倒的だった。政権交代を求める民意はきわめて強い。また、衆院選の小選挙区制は優勢な政党の議席獲得率を高くする。こうしたことが「民主320議席超す勢い」という先週の毎日新聞情勢調査をもたらしたと言える。
 しかし「郵政民営化」で自民党、「政権交代」で民主党と、ムードが幅を利かせすぎるなら怖い。各党のマニフェストは不十分だが今はこれを指標として読むしかない。そして30日に、ある政党、候補者に投票するということは、その党が示した「契約書」(マニフェスト)に「押印」することを意味する。有権者も重い覚悟を迫られている。
 毎日ボートマッチには利用者が感想を書く欄がある。米国に住む50代の自営業の女性はそこに、ボートマッチが政策の理解に役立ったとし、「(在外)投票場所のサンフランシスコ総領事館まで車で2時間かかるが、ぜひ一票を投じたい」と記した。歴史的な衆院選に参加したいという意気込みが伝わってくる。
 大事な一票だ。考えて、悔いのない選択をしたい。(世論調査室)
毎日新聞 2009年8月28日 0時11分



よみうり「日本版ボートマッチ」


「毎日ボートマッチ(えらぼーと)」

あなたもボートマッチをやって、投票に行こう!


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コメント (3)
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