みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

「性暴力救援センター・大阪」(SACHICO(サチコ)&「セクハラ 労災認定に壁」の記事

2010-05-19 17:10:17 | ほん/新聞/ニュース

「日中は花が半開きで花弁裏の赤紫色が目立ち、夜に純白の花が開く」
ザルジアンスキア ムーンライトフレグランスを植えました。
    
夕方から花が開き始め、とてもよい香りが漂います。
初めて見たのですが、一目ぼれ。

ザルジアンスキア・ムーンライトフレグランスの育て方

「忘れなぐさ」も好きな花です。
    
「フォーゲットミーノットforget-me-not」が本来の名前。
これの和訳が ”私を忘れないでください” で「勿忘草(わすれなぐさ)」。


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少し前になりますが、5月13日の中日新聞に、
野村由美子さんの「心と体のケア 24時間体制 性暴力救援センター」という
署名記事が載っていました。

中日新聞記事
心と体のケア 24時間体制 性暴力救援センター 
2010年5月13日 中日新聞

 レイプなど性暴力の被害を受けた女性のための「性暴力救援センター・大阪」(SACHICO(サチコ))が、四月に大阪府松原市の阪南中央病院内に開設された。二十四時間、相談や治療を受けられ、警察への通報などもできる全国初の総合支援の拠点。医師、弁護士らが「被害直後から十分な支援を受けることが、被害者の回復に不可欠」と関係機関に協力を求め、設立にこぎ着けた。愛知県警も同様のケア拠点設置を予定している。 (野村由美子)

 病院の二階廊下奥の扉を開けると、じゅうたん敷き、花柄の壁紙の待合室。面談室は柔らかなソファ。奥の診察室には内診台が置かれ、検査や投薬は、産婦人科と同様の設備を持つ。証拠保全のために、被害者に事件の時の服装で来院を求めることも多く、シャワー、着替えなども用意されている。興味本位の視線を防ぐために、扉に小さな看板があるだけだ。
 産婦人科の加藤治子医師が中心となり、同科の医師や助産師、精神科医、被害女性支援の市民団体、カウンセラー、弁護士らが約一年かけて準備した。同病院は、以前から性暴力やDV、虐待問題などに熱心に対応しており、全面協力した。
 性暴力を受けた女性の多くは、どこに相談に行けばいいか分からない。警察などに相談しても「なぜ、そんな場所に行ったのか」などと言われ、精神的な二次被害に苦しむこともある。
 コーディネーターで助産師の沼田やよいさんは「被害女性が独力で、適切な人に相談し、心と体の治療を受け、通報し、裁判を起こすというのは、あまりに負担が大きい。そのため、被害のほとんどが表に出ていないのが現実。『ここに電話すれば何とかなる』という場所がどうしても必要だった」と話す。
 SACHICOでは二十四時間、支援員が待機。被害者から電話を受けると、近くの警察に行けそうかどうか確認する。緊急避妊法などもアドバイス。可能なら来所するよう伝え、産婦人科医が診察する。対応するスタッフは全員が女性だ。
 被害女性の意思を尊重することが鉄則。治療、証拠採取、通報もすべて、本人の了解の下に行う。「性暴力とは、大切な意思を阻害する犯罪。どんな小さなことでも、本人の思いが尊重されることからケアが始まる。本人の選択を全面的に支えます」と沼田さん。
 通報すると、大阪府警の担当署の捜査員がSACHICOを訪れ、事情を聴く。支援は弁護士やカウンセラーにもつなげていく。
 開設後一カ月の相談電話は七十二件。来所は二十五件。「ニーズが確実にあると感じる。これでもまだ氷山の一角」と沼田さん。
     ◇
 被害から一週間以内の緊急対応を主な対象にしているが、昔の被害に苦しみ続ける人からの電話も多い。診察を受け、証拠採取しても、本人がすぐには警察への通報に踏み切れない場合もある。時間がたってからも通報できるよう、証拠保全専用の冷凍庫も備えられている。
 支援員は研修を受け、ボランティアで担う。運営は、加藤医師ら有志が二〇〇八年に設立した「アミーケ基金」への寄付で賄われており、今後、公的支援も求めていく。
 支援員の研修や啓発などを担うウィメンズセンター大阪の山根享子さんは「被害女性を責める風潮はまだ根強い。このホットラインが知られることで、社会が変わり、被害女性が回復できる一歩になれば…」と話す。
 警察庁のモデル事業として、愛知県警でも県内の病院にワンストップ型の性犯罪被害ケアの拠点設置を予定している。
 性暴力被害者支援に詳しい、武蔵野大教授で精神科医の小西聖子さんの話 日本の性暴力被害者支援は遅れており、開設はとても意義がある。被害直後にすべての支援が一カ所ででき、医療、司法の場面で本人の権利が十分に守られ、心理的・社会的にも支えられることは、その後の回復を大きく左右する。公的助成がつき、各地に救援センターができていくことが望ましい。
 性暴力救援センター・大阪 愛称は「SACHICO」。「性・暴力・危機・治療的・介入・センター・大阪」の英語の頭文字から取った。ホットラインは電072(330)0799。問い合わせは、ウィメンズセンター大阪=電06(6632)7011。


記事で取り上げられている「性暴力救援センター・大阪」(SACHICO(サチコ)は、
3月末に毎日新聞で掲載されてブログで紹介しましたし、
「WAN(ウィメンズ アクション ネットワーク)」にも何度が記事が載っていました。

「サチコ」のスタート:性暴力の被害者支援/上・下(毎日新聞)(2010-03-31)

性暴力救援センター・大阪 オープニング・セレモニーを開きました 山根享子(WAN)



同じ13日の朝日新聞には、職場のセクハラによる心の病の労災認定をめぐって、
竹信三恵子さんの署名記事が掲載されていました。

セクハラ 労災認定に壁 「発病前6ヶ月」基準の解釈に差

職場のセクシャル・ハラスメント(性的嫌がらせ)による心の病の労災認定をめぐり、疑問の声が高まっている。1月、労災認定が受けられなかったのは不当として北海道の元派遣社員の女性が国を相手取った初の行政訴訟を起こした。背景にはセクハラ被害の重さに対する理解の遅れがある。
(編集委員・竹信三恵子)

行為認めても認定せず
「上司のセクハラの後遺症で、恐怖感や震えが出て働けない。なのに労働災害と認められず、保険も受け取れない」。セクハラ労災認定をめぐり行政訴訟を起こした元派遣社員の女性(40)は言う。
01年、北海道の大手企業に派遣された。派遣先の上司から「愛している」と携帯メールを送り付けられたり、手にキスされたりした。「お前たちの代わりはいくらでもいる」と言われ、失業が怖くて我慢を重ね、心療内科でストレスによる強迫神経症と診断された。
 その後、要求に応じなかったため、中傷や無視なども始まった。派遣会社の窓口に相談したが、有効な対策はとられず、体調は悪化。06年、退職に追い込まれたという。
 働くと体調が悪くなり、わずかな障害年金では生活できず、07年、労災保険を申請した。しかし、労働基準監督署に認められなかった。労働局への審査請求も棄却され、労働保険審査会への再審請求も09年に却下された。
 問題になっているのは、「発病前6ヶ月」という認定の条件だ。・・・(以下略)・・・・・


現行制度では「発病前6ヵ月の出来事の総合強度評価により業務上災害であるかどうか判断され」、
「発症までの潜伏期間が6ヵ月を超えるのはまれ」ということですが、
長期にわたってセクハラがあった場合はどうなるのか、という疑問があります。

中日の野村由美子さんも、朝日の竹信さんも、知り合いの記者さんなので、
よい記事が出るとうれしいです。


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