みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

上野千鶴子さん/書評『ひとりの午後に』/【悩みのるつぼ】カンチガイが異性を遠ざけます/『妹たちへ2』

2010-05-23 13:37:52 | ジェンダー/上野千鶴子
「やっぱり雨」。
はんぶん夢の中で雨音を聞きながらベッドのなかでうとうと。
寝坊して起きて、中日新聞の書評欄を開けて、目が覚めました。

目立つところに、上野さんのステキな写真入りの『ひとりの午後に』の書評。
評者は、大日向公男さん。

   この人この本 『ひとりの午後に』来し方、行く末 日々の思い 
               東京大学大学院教授 上野千鶴子さん(61)

   
             中日新聞 2010.5.23

『ひとりの午後に』は、先月東京に行ったとき、刊行前の本を上野さんからいただいて、
一月ほど前にわたしもブログで紹介しました。
   24日刊行『ひとりの午後に』 上野千鶴子著・NHK出版
   /菫・紫花菜・華鬘草・金襴草・エビネetc(2010-04-19)


金曜日の朝日新聞beに、回答者が上野千鶴子の【悩みのるつぼ】が載ったところなので、
ちょうど紹介しようと思っていたところ。
いっしょに紹介しますね。


25歳、モテたくて不安です  (相談者)会社員 25歳

2010/05/22 朝日新聞be

 私は生まれてから今まで男性と交際したことはおろか、告白されたことすらありません。
 容姿は、可愛いとはいえないでしょうが、並で、ファッションやメークにはかなり気をつかっています。スタイルは良いとよく言われます。性格も良く、優しい子だと周りから思われているようです。手作りの菓子を職場の人に差し入れたりして、料理、掃除も得意なほうです。
 不特定多数の男性にちやほやされたいという浅ましい願望を抱いているのではありません。ただ人並み程度に、自分に好意を寄せてくれる異性が1人か2人くらい現れてもいいのにと思うのです。でも、自分でも不思議なくらい、全く異性に縁がないのです。何か恋愛に関して呪われていて、神社におはらいに行ったほうがいいのではないか、と思うくらいです。
 私は異性に声をかけてもらえるようなイイ女になろうと日々努力をしています。恋愛に関するメルマガを購読し、恋愛本を幾冊か読み、男性心理を勉強し、男性に好かれるしぐさや言動をし、見た目にも気をつけ、少しでも可愛くなろうと、いろいろ実践してきました。
 しかし、何の効果もありません。25歳にもなって、異性との経験が全くないなんて、人間としてどうなんだろうと、疑問と不安と自己卑下の毎日です。どうしてモテないのでしょうか。

====================================================================
カンチガイが異性を遠ざけます (回答者)社会学者 上野千鶴子


25歳ですか。モテ相談ですか。よくある相談ですが、いやはや、カンチガイ相談というほかありませんね。
 「自分に好意を寄せてくれる異性」が1人くらいいてもよいのに、とありますが、25年のあいだに、「あなたから好意を寄せた異性」が1人くらいいましたか? 演歌じゃあるまいし、女は花のように装ってじっと待ってさえいれば、蝶(ちょう)のように男が寄ってきてくれる、と思ってはいませんか? 男は容姿や家事能力や手作りのお菓子に寄ってくる、と本気で思っているんですか?
 あなたの願望は恋愛、それとも結婚? 恋愛抜きで結婚することもできますから、結婚が目標なら「モテ願望」など持たず、ひたすらお見合い路線の「婚活」に励むことですね。
 異性に関心を持ってもらおうと思うなら、まずあなたから関心を持つこと。自分に興味を持たない他人に、人は興味を持ちません。相手が男だろうが、女だろうが、同じこと。それが人間関係の基本のきです。これまであなたの関心を惹(ひ)きつける異性は1人もいなかったんですか? そちらの方が問題かも。それならあなたの質問は、「25年間、これまで好意を持った異性が1人もいません。どうすればよいのでしょう?」となるはずなのですが。異性と言ったって集団ではありません。ひとりひとり違うのはあたりまえ。誰でもよいわけではないのでしょう? ターゲットの定まらないあなたに、相手をゲットできるわけがありません。
 それより、男女を問わず、あなたが「お友だちいない系」ではないかと心配になりました。マニュアル通りのモテ道を実践している女に対して、異性は腰がひけ、同性は容赦のない視線を向けるものだからです。
 わたしの答えは簡単です。これまで異性に関心を持ったことのないあなたは、実は男に興味がないのです。それは欠陥でも何でもありません。たんなる事実です。その事実を認めて、なあーんだ、わたしって男に興味がないんだ、と思えばムダな努力をやめて、もっとラクに生きられます。
 ま、この年齢になるまで、「男いらず」で生きてきた実績のあるあなたのことですから、自己卑下などせず、この先も「男いらず」で生きていける、と自信を持ったほうがよいかもしれませんね。
(題字・イラスト きたむらさとし)



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東京に行ったとき、といえば、『妹たちへ2』のコピーもいただいてきました。
収録されている上野さんのエッセイは、2007年6月号の『日経WOMAN』に掲載されたもの。
 

『ひとりの午後に』とは、一味ちがう上野さんの「来し方」が読めて、おもしろいです。
コピーはもらったのですが、他の執筆者のエッセイも興味津々。

本はまだ入手してないので、岐阜に行った時にまた本屋さんで探して買ってこよっと。

 妹たちへ2
(日経WOMAN編/1,575円/日経BP社/2010/04/12)
 


内容紹介
生き方に迷うあなたに、今伝えたいこと
「私、このままでいいの?」
心に芽生えた小さな思いから夢への新たな一歩が始まった――。

働く女性から圧倒的支持を得る情報誌『日経WOMAN』発
迷ったとき、くじけそうになったとき、
そして新たな一歩を踏み出すとき、繰り返し読みたい珠玉のエッセイ集。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「重要なのは、したいことが見つかったら果敢にチャレンジする勇気」
――勝間和代さん

「後悔ばかりの30代もまた、おもしろい」
――香山リカさん

「20代はやり直しがいくらでもきく。だから恐れずに一歩踏み出して」
――林文子さん

「かっこ悪くてもいいじゃん、だって私の人生なんだもの。とようやく腹をくくった」
――山本浩未さん

◆各界を代表する17人の輝ける女性たちが、人生で大切な真実を惜しみなく伝える勝間和代(経済評論家) 香山リカ(精神科医、立教大学教授) あさのあつこ(作家)
絲山秋子(作家)上野千鶴子(社会学者、東京大学大学院教授) 
内永ゆか子(J-Win理事長、ベルリッツインターナショナルインク会長兼社長兼CEO)
岸本葉子(エッセイスト) 小池百合子(衆議院議員) 小谷真生子(ニュースキャスター)
佐伯チズ(美肌師) 高橋伸子(生活経済ジャーナリスト) 田渕久美子(脚本家)
夏木マリ(ミュージシャン、ディレクター、プレイヤー) 坂東眞理子(昭和女子大学学長) 
林文子(横浜市長) 山本浩未(ヘアメークアップアーチスト) 横森理香(作家、エッセイスト) 

◆今、プロフェッショナルとして輝く女性たちにも、焦り、悩み、ときに自信を失った20代、30代があった。
それぞれの経験を振り返り、喜びや痛みから学んだ「仕事の意味」「愛すること」「挑戦する勇気」・・・・・・。
働く女性から圧倒的支持を得る情報誌、『日経WOMAN』で最高の支持率を記録する
人気連載エッセイ「妹たちへ」待望の単行本第2弾!


  


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5月22日(土)のつぶやき

2010-05-23 00:33:20 | 花/美しいもの
17:06 from web
きょうのブログ。○イチゴ漬けの日々でうれしい悲鳴!?/イチゴ三昧で日が暮れて~今朝は「かんたん・イチゴのコンポート」 http://blog.goo.ne.jp/midorinet002/e/b7c1ede431041f1d11202535714cf034
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