昨日の続き。
1月22日の、朝日新聞特集「孤族の国」反響編の記事です。
見開き一杯の大きな記事なので、
とても一枚には入りきりません。
「反響編」でおもしろかったのは、「孤族だけどひとりじゃない」という真鍋弘樹さんの記事。
男性はねぇ・・・・。そう言って、ため息をつく人に取材先でたびたび会った。
後に続く言葉は、決まって「駄目なんですよね」だ。孤独死、自殺、引きこもり、配偶者の死去など、孤立の問題に取り組む現場の人たちの言葉である。
いわく、自尊心が邪魔して弱音が吐けない、妻に先立たれると支えがなくなる。地域の集まりでもつい命令口調になる。
同性として身の置きどころがない。もちろん、自分に思い当たるところがあるから。
「産業廃棄物」とまでは言わないが、企業社会に適応した姿が、ガラパゴス島で独自に進化した種の姿に重なる。
今回の連載で、第1部を「男たち」としたのは、孤立・単身化への向き合い方に男女の差があると考えたためだ。上野千鶴子東大大学院教授は「男性は企業と家族以外の人間関係を作る努力を怠ってきた」と手厳しい。
連載を終え、取材班に寄せられた反響の一通一通に目を通した。意外だったのは、男性たちの姿を報じたにもかかわらず、女性からの投書が多かったことだ。記事に登場した人の境遇を思いやり、我が身を振り返るような内容が多い。時に、「男の身勝手」への憤りも寄せられたが、多くは共鳴の便りだった。・・・・・
朝日新聞特集「孤族の国」の第2部「家族代行」は、あすから連載が始まります。
第3部以降は「女たち」もとのこと。
こんどはどんな記事が登場するのか、たのしみに思っています。
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話しは変わりますが、
1月末の土日に、東京でイベントがふたつ開催されます。
会場は、いずれも東京大学。
29日の土曜日は、「家族 自由の原点――ひとつの神話として」、
30日の日曜日は、『日本のフェミニズム』全12巻完結記念公開シンポジウム。
『日本のフェミニズム』は編者全員がそろうというめったにないシンポで、
どちらも興味深いテーマなので、関心のある方はぜひ予定に入れておいてくださいね。
『日本のフェミニズム』全12巻完結記念公開シンポジウムチラシ
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1月22日の、朝日新聞特集「孤族の国」反響編の記事です。
見開き一杯の大きな記事なので、
とても一枚には入りきりません。
「反響編」でおもしろかったのは、「孤族だけどひとりじゃない」という真鍋弘樹さんの記事。
男性はねぇ・・・・。そう言って、ため息をつく人に取材先でたびたび会った。
後に続く言葉は、決まって「駄目なんですよね」だ。孤独死、自殺、引きこもり、配偶者の死去など、孤立の問題に取り組む現場の人たちの言葉である。
いわく、自尊心が邪魔して弱音が吐けない、妻に先立たれると支えがなくなる。地域の集まりでもつい命令口調になる。
同性として身の置きどころがない。もちろん、自分に思い当たるところがあるから。
「産業廃棄物」とまでは言わないが、企業社会に適応した姿が、ガラパゴス島で独自に進化した種の姿に重なる。
今回の連載で、第1部を「男たち」としたのは、孤立・単身化への向き合い方に男女の差があると考えたためだ。上野千鶴子東大大学院教授は「男性は企業と家族以外の人間関係を作る努力を怠ってきた」と手厳しい。
連載を終え、取材班に寄せられた反響の一通一通に目を通した。意外だったのは、男性たちの姿を報じたにもかかわらず、女性からの投書が多かったことだ。記事に登場した人の境遇を思いやり、我が身を振り返るような内容が多い。時に、「男の身勝手」への憤りも寄せられたが、多くは共鳴の便りだった。・・・・・
朝日新聞特集「孤族の国」の第2部「家族代行」は、あすから連載が始まります。
第3部以降は「女たち」もとのこと。
こんどはどんな記事が登場するのか、たのしみに思っています。
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話しは変わりますが、
1月末の土日に、東京でイベントがふたつ開催されます。
会場は、いずれも東京大学。
29日の土曜日は、「家族 自由の原点――ひとつの神話として」、
30日の日曜日は、『日本のフェミニズム』全12巻完結記念公開シンポジウム。
『日本のフェミニズム』は編者全員がそろうというめったにないシンポで、
どちらも興味深いテーマなので、関心のある方はぜひ予定に入れておいてくださいね。
『日本のフェミニズム』全12巻完結記念公開シンポジウムチラシ
20110130シンポ案内 『日本のフェミニズム』全12巻完結記念公開シンポジウム 主催:『日本のフェミニズム』全12巻完結記念シンポ実行委員会 共催:東京大学ジェンダーコロキアム NPO法人ウィメンズ・アクション・ネットワーク 後援:東北大学グローバルCOEプログラム「グローバル時代の男女共同参画と多文化共生」東京大学社会科学研究所連携拠点・岩波書店 時:2011年1月30日(日)13時半-18時(開場13時) 所:東京大学文学部1大教室(法文2号館2階) 東大本郷キャンパスマップ 旧版『日本のフェミニズム』全7冊別冊1(1994-96)から15年。90年代以降に飛躍的に発展した女性学・ジェンダー研究の成果をとりいれて増補新版『新編 日本のフェミニズム』全12巻(2009-2011)が、第9巻『グローバリゼーション』(刊行予定2011.1.28)をもって完結します。このアンソロジーは、日本のフェミニズムの財産目録というべきもので、次世代にバトンを手渡すためにつくられました。長期にわたる関係者の尽力に感謝し、完結を記念して以下の公開シンポジウムを開催します。 プログラム 総合司会:十時由紀子 開会挨拶 編集者の立場から 十時由紀子(岩波書店) 第1部 完結にあたって: 「日本のフェミニズム」を手渡すために 編者を代表して 井上輝子(和光大学) アンソロジーの政治 上野千鶴子(東京大学) 第2部 「日本のフェミニズム」を若い世代が読む 40代が読む 岡野八代(同志社大学) 30代が読む 熱田敬子(早稲田大学) 20代が読む 草野由貴(東京大学) 第3部 15年後にアンソロジー改訂版をつくるとしたら?3つの編集方針をめぐって 日本語圏を超えて(言語ナショナリズム批判) 北村文(明治学院大学) 当事者性とヘテロセクシズム(異性愛主義批判) 齋藤圭介(東京大学) メディアの多様化(印刷メディア至上主義批判) 妙木忍(東京外国語大学) 第4部 司会 千田有紀(武蔵大学) コメントに応えて 編者全員 天野正子(東京家政学院大学)・井上輝子(和光大学)・伊藤公雄(京都大学)・伊藤るり(一橋大学)・上野千鶴子(東京大学)・江原由美子(首都大学東京)・大沢真理(東京大学)・加納実紀代(敬和学園大学)・斎藤美奈子(評論家) 討論 閉会挨拶 江原由美子(首都大学東京) 入場料:無料(ただし資料代500円をちょうだいします) 問い合わせ:東京大学上野研究室 03-5841-3875 ueno@l.u-tokyo.ac.jp 参考 【『新版』と略称】天野正子・伊藤公雄・伊藤るり・井上輝子・上野千鶴子・江原由美子・大沢真理・加納実紀代編/斎藤美奈子編集協力2009-2011『新編 日本のフェミニズム』全12巻、岩波書店(1リブとフェミニズム/2フェミニズム理論/3性役割/4権力と労働 /5母性/6セクシュアリティ/7表現とメディア/8ジェンダーと教育/9グローバリゼーション/10女性史・ジェンダー史/11フェミニズム文学批評/12男性学) http://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/qsearch 【『旧版』と略称】井上輝子・上野千鶴子・江原由美子編/天野正子編集協力1994-96『日本のフェミニズム』全7冊・別冊1、岩波書店(1リブとフェミニズム/2フェミニズム理論/3性役割/4権力と労働/5母性/6セクシュアリティ/7表現とメディア /別冊男性学) 2011年01月17日 WANサイト |
新編 日本のフェミニズム 全12巻 岩波書店 1.リブとフェミニズム 2.フェミニズム理論 3. 性役割 4.権力と労働 5.母性 6.セクシュアリティ 7.表現とメディア 8.ジェンダーと教育 9.グローバリゼーション 10.女性史・ジェンダー史 11.フェミニズム文学批評 12.男性学 ●フェミニズムとはどんな思想なのか,なにをめざし誰が担うのか.はじめてフェミニズムの本を読むひとのための,関心にこたえるテーマ別編集. ●1970年からのすぐれた文献を見渡した『日本のフェミニズム』全8冊(1994-95)をそのまま収め,各巻に90年代後半以降の文献を中心に増補編を編集.さらに,8 ジェンダーと教育,9 グローバリゼーション,10 女性史・ジェンダー史,11 フェミニズム文学批評の4冊を増巻. ●制度的な達成・課題,ネットワークの拡大,テーマの多様化,実証研究の成果,思想や運動の継承など近年の展開に向き合うべく,編集委員9人が文献を精選. ●当事者からの発信,アカデミックな理論や実証研究に支えられた確かな視点,そして思想的な射程と運動的な広がりをもつ,まさに同時代を生きるためのさまざまな文献のハイライトを編んだアンソロジー.編集委員が各巻にひとりずつ解説を担当. 増補新版の編集にあたって 天野正子・伊藤公雄・伊藤るり・井上輝子・上野千鶴子・江原由美子 大沢真理・加納実紀代/編集協力 斎藤美奈子 1994年に「日本のフェミニズム」(全7冊,別冊1)を刊行してから約15年.その時点で4半世紀を経ていた日本のフェミニズムの財産目録をつくろうというアンソロジーの試みは,読者に好意的に受けとめられ,歴史的な役割を果たしました. 刊行以後,90年代からの15年間は,日本においてジェンダー政策が主流化し,女性学が制度的な知の再生産のもとで若手の研究者を次々に送り出すなど,多様で多産な時期でした.その成果に脅威を感じるかのように,フェミニズムに対するバックラッシュすら登場しました. このまったく新しい状況に対して,わたしたちは新たな編者を迎え,「日本のフェミニズム」増補新版の刊行を決意しました.編集にあたって留意したのは以下の点です. まず第1に,時代の変化に応じて生まれた主題や,豊かな蓄積を生んだ分野の主題群を加えて,新たに「女性史・ジェンダー史」「グローバリゼーション」の2巻を立て,さらに,旧版の「権力と労働」から「ジェンダーと教育」を,「表現とメディア」から「フェミニズム文学批評」を独立させ,計4巻を増巻しました.また,「男性学」の巻では当事者視点を尊重し,男性の解説者を迎えました.第2に,歴史的な資料としての価値を尊重するため旧版はそのまま残し,かつて採用できなかった重要な文献や,新たに付け加わった膨大な成果のなかから精選し,それに増補しました.第3に,できるだけ多くの代表的な書き手を網羅するよう,抜粋や抄録などで紹介に努め,収録し切れない部分や採用を断念しなければならなかった文献には,解説で触れるようにしました. 本シリーズは,日本におけるまたは日本に関わる多様な女性や男性の経験を,自分のことばで語ったメッセージを収録したものです.日本のフェミニズムは,日本国籍を持つ女性や持たない女性,女性や男性,そしてそうした性別の分類を拒否する人々の関与によって築きあげられたものです.もちろん,このアンソロジーが日本のフェミニズムの成果を網羅したものであると主張するつもりはありません.が,旧版の編集意図にもあるように,日本のフェミニズムが世界史的な同時性のもとに,誰の借り物でもない独自の展開を遂げてきたこと,その蓄積は世界に向けて誇れるものであることを,読者は理解されることでしょう.そして,テーマ別に編集されたこのシリーズが,この豊かな森へ分け入りたい読者のための道しるべとなることを,編者一同,心から期待しています. 2008年 秋 |
家族 自由の原点――ひとつの神話として (東京大学哲学研究会HP) 主催:科研費プロジェクト「哲学・芸術・国家」 共催:哲学会 科研費プロジェクト「哲学・芸術・国家」は、このたび「家族 自由の原点―ひとつの神話として」と題しまして、講演会を執り行う運びとなりました。御関心のある方はどなたでも奮って御参加ください。 (事前のお申し込みは不要、来場無料です。) 日時:2010年1月29日(土)13時~17時30分 場所:東京大学本郷キャンパス法文2号館1番大教室 岡野八代(同志社大学/現代政治理論/政治思想史) 家族 ―政治からの開放― 宮地尚子(一橋大学/精神医学) DVから見た家族:公的領域、親密的領域、個的領域 高山守(東京大学/哲学) 家族の新たな基礎付け ―哲学的自由論のもとで― コメンテーター:上野千鶴子(東京大学/社会学) 司会:杉田孝夫(お茶の水女子大学/西洋政治思想史) |
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