みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

箱入りイチジクでイチジクの生ハム巻き/負の遺産は造れない 新国立競技場

2015-07-09 22:34:09 | おいしいもの/食について
家の西、日本ミツバチの巣箱の近くに
品種が違う4本のイチジクの木が植えてあります。

今年は、今まででいちばんたくさん実がついているのですが、
熟す前から、鳥に食べられているので、
つれあいに、根本的な対策をお願いしました。

雨間をみて半日かかりで作業してくれて、
「できたよ」というので見に行くと、
なんと「箱入りイチジク」に。

昨年は鳥よけのネットをかけたのですが、
木が大きくなりすぎたので、全体をネットで囲ってあります。

これなら完璧です。

収穫間近の実も、これなら横取りされないぞ。


さっそく、つれあいがイチジクを取ってきてくれました。

ちょっと早いものもあるので、
イチジク・キングとバナーネの生ハム巻き、をつくりました。


ミニトマトと四葉(スーヨー)キュウリ


イチジクの生ハム巻き、今年はたつぷり食べられそうです。



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後半は、
新国立競技場問題の続編です。

きょうの中日新聞社説と、昨日の朝日新聞社説を紹介します。

  社説:負の遺産は造れない 新国立競技場
2015年7月9日 中日新聞

 今のままでは東京五輪の負の遺産となりかねない。新国立競技場の巨額費用と決め方の不透明さは納得できるものではない。まだやり直せるはずだ。

 まるで、結論ありきのようだった。東京都内のホテルで、おととい開かれた国立競技場将来構想有識者会議。新国立競技場の事業主体である日本スポーツ振興センター(JSC)に置かれ、さまざまな提言をするはずの場である。

 工事費は基本設計時に千六百二十五億円だったのに、甘い見積もりが災いし、実施設計時には二千五百二十億円に達した。大会後にもろもろの追加工事も予定され、さらに膨れ上がる。

国民の理解得られるか
 ところが、政界、財界、スポーツ界などの重鎮たちから異論はほとんど出ずじまい。国民の理解を得る努力を求める声は一部に聞かれはしたが、JSCの計画を追認し、お墨付きを与えてしまった。

 普通の感覚からはひどく懸け離れている。財源確保もおぼつかないままの見切り発車を憂え、軌道修正を訴えた外部の声は無視された。千兆円を超す借金を抱えながら誰のため、何のための祭典か。

 理解し難い疑問がいくつも残っている。JSCはもちろん、所管する文部科学省も、国民への情報開示と丁寧な説明、合意づくりをないがしろにしてきた結果だ。

 二〇一九年九月に予定されるラグビーワールドカップ(W杯)の日本開催が決まり、旧競技場の建て替え構想も重なった。

 新競技場は開幕戦と決勝戦が行われる主会場となる段取りだ。完成を間に合わせるには十月着工は譲れないぎりぎりの線という。

 けれども、W杯の主会場の目安は六万人以上の収容能力とされていた。とすれば、例えば横浜国際総合競技場(日産スタジアム)でも開催できるのではないか。主会場の変更を検討するべきだ。

見直す時間まだある
 そうすれば、新競技場の計画を見直す時間を捻出できる。

 施設のチェックを兼ね、本番の前年に行われるプレ五輪を心配する向きもあるが、日程について知恵を絞る余地はあるだろう。

 加えて、キール(竜骨)と呼ばれる巨大なアーチ構造への強いこだわりである。斬新なデザインは国際公約というのだ。

 しかし、この構造こそが工事費を押し上げ、工期の遅延を招きかねない最大の要因だ。特殊な技術や膨大な資材を要し、発注先もかなり限られているという。

 ただでさえ物価や人件費は高騰しているのに、その上積みとなっている。値段もよく分からずに採用するとは、ずさんというより無謀そのものである。耐震性への懸念も拭えない。

 新競技場の工事費は、当時のレートでロンドン五輪の主会場の四倍、北京五輪の六倍に及ぶ。さらに、完成後五十年間で千四十六億円の大規模改修費も必要だ。この間の収支見通しは、現時点で年二十億円余の赤字と予想される。

 神宮外苑は都心の緑のオアシスである。その歴史や文化の薫りを損ね、景観を壊し、国民に重いつけを回して箱物を造る。かつて繰り返された巨大公共事業の再来のようだ。

 経費を削り、環境に優しい五輪を目指す国際オリンピック委員会の改革理念に明らかに逆行する。

 財源はどうするのか。国と東京都が五百億円ずつ出し合うという。とても足りず、スポーツ振興くじの売り上げや新競技場の命名権の売却益などを当て込んでいるが、それらは皮算用にすぎない。

 子どもからお年寄りまで誰もがスポーツに親しめる環境づくりや、選手や指導者を育てるために使われるべきお金を箱物につぎ込むのは筋違いだ。

 JSCの河野一郎理事長は「われわれのミッションはあのデザインを前提に工事を進めること。やめる、やめないは、われわれが決めることではなく、文科省が判断した」と語った。

 そうならば、政府は出直しを決断するべきではないか。時間は残り少ない。

 東京都は半径八キロ圏内に施設の85%を集めるコンパクト五輪を見直し、二千百億円近くを圧縮した。舛添要一知事はその経費を新競技場に投じるつもりなのだろうか。都民はしっかりと見ている。

おもてなしの心こそ
 日本が大震災や原発事故に見舞われて以来、国際社会は手を差し伸べてくれている。私たちは支え合いの大切さ、ぬくもりを身に染みて感じ取ってきたはずだ。

 復興五輪では、世界に向かって感謝を届けたい。オリンピアンたちは、巨大な箱物ではなく、日本人ならではのおもてなしの心を期待しているのではないか。私たちは、質朴でありのままの日本を見てほしいと考える。


社説:新国立競技場 これでは祝福できない
2015年7月8日 朝日新聞 

 不信がぬぐえないままの見切り発車だ。新国立競技場の建設を話し合う有識者会議がきのう、2520億円に膨らんだ計画を了承した。建設費や工期について、国民の懸念を代弁した意見もあったが、議論が深まることはなかった。

 2020年東京五輪・パラリンピックの主会場は、国民が納得できるものでなければならない。財政再建が国政の重要課題となって、すでに負担増や給付の削減が国民生活に及ぶ。税金にせよ、寄付やスポーツ振興くじの収益を充てるにせよ、負担するのは国民だ。巨費を投じたあげく完成後の採算も怪しい公共事業を歓迎できるのか。

 会議では、改築後50年間に必要な大規模改修費が基本設計時の656億円から1046億円に膨らむことがわかった。今の総工費に含まれない費用である。完成後の毎年の収支を、さらに悪化させる要因になる。

 会議では、経費を抑えるどころか、仮設で整備するグラウンド近くの観客席を将来、可動式の常設席にする要望も出た。

 会議は本来、何を議論するべきだったのか――。建築家の槇文彦氏らは、2本の巨大なアーチをやめ、一般的なデザインの競技場を設計し直すことで、建設費を1千億円安くできるという代替案を示した。実際はどうなのか、検証して現行計画と比べることだったはずだ。

 事業主体の日本スポーツ振興センターの河野一郎理事長は、代替案を採用しなかった理由について、五輪招致時の国際公約など従来の主張を繰り返しつつ、自らの組織の限界に触れた。「我々のミッションは、あの形で作ること。やめる、やめないは文科省が決めたことだ」

 責任は下村博文・文科相をはじめ、政治にある。計画には東京五輪・パラリンピックの大会組織委会長でもある森喜朗元首相が深く関わる。もはや、五輪招致でも先頭に立った安倍晋三首相の政治判断しか、方針転換の道はない。

 サッカーの女子ワールドカップで準優勝したなでしこジャパンの活躍を見て、自分もボールをけりたいと思った少女は多かっただろう。そんな夢をかなえるには、身近にスポーツを楽しめる環境がいる。

 文科相の描く財源の青写真によると、スポーツ振興くじの売り上げのうち、スポーツ環境の充実に振り向けるはずのお金も回して、建設費を賄うという。

 国民の生活感覚とかけ離れて建てられたスタジアムでは、祝福されるべき祭典に汚点を残すことになる。


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