みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体/Withコロナ時代に易感染性の高齢者を守るための栄養戦略/

2020-11-21 22:05:17 | 健康/くらし/薪ストーブetc
朝からカラッとした秋晴れ。
退院するパートナーを迎えに名古屋に出発。
一時間ほどで名大病院に到着。
土曜日なので駐車場も空き空き。
入退院用のスペースに車を停めて病室へ。

待っていたパートナーと一週間ぶりに対面(嬉)。
お昼は院内のレストランで、一緒にごちそうを食べよう、
と思っていたのですが、土日はお休みでした(残念)。

ということで、院内のドトールでお昼ゴハン。
全粒粉の大豆バーガーとサンドイッチ、もちろんコーヒーも。
外来も休診で客もまばらなのて、
ゆっくりとお食事できました。

ランチの後は、紅葉まっさかりの鶴舞公園を散策。
公園の入り口から、入院していた東棟の病室を写しました。
紅葉の画像はあらためてアップしますね。

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  新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
コロナ重症者は血中濃度が低かった
 

2020.11.19 プレジデントオンライン

新型コロナウイルスが再び世界で拡大しつつある。医学博士の満尾正氏は「コロナ重症者は明らかに血中ビタミンD濃度が低いという研究結果が出てきた。感染症リスクを減らすビタミンDは、予防につながるかもしれない」と説く――。

ビタミンDの免疫調整作用が感染症に効果的
上気道炎(鼻やのどなど上気道に起こる炎症)予防の目的でビタミンDを投与することは有益とされており、ビタミンDと季節性に変化する感染症とのあいだには、何らかの関係があると考えることが自然でしょう。WHOも上気道炎予防にビタミンD摂取を推奨しています。

では、なぜビタミンDは感染症のリスクを減らすことができるのでしょうか。これにはいくつかのメカニズムが考えられますが、世界のこれまでの研究では主に以下のような事実が確認されています。

・ウイルスの複製率を低下させる物質の誘導
・炎症性サイトカインの濃度の低下
・抗炎症性サイトカインの濃度の増加


ビタミンDが持つ免疫調整作用により、体内で起こる炎症が抑制されるために、感染のリスクが低減すると考えられます。

免疫で重要な働きをする「サイトカイン」とは
免疫とは、外から体内に侵入してきた異物を認識し、排除する生体防御システムです。

例えば、ウイルスなどの病原体が粘膜に感染して、体内に侵入してしまったら、まず好中球やマクロファージなどの免疫細胞が立ち向かいます(自然免疫)。マクロファージは病原体を飲み込むと同時に、その情報をT細胞に伝えます。情報を受け取ったT細胞は、攻撃部隊にウイルスを排除するように指令を出し、この指令を受け取ったキラーT細胞がウイルスに感染した細胞を破壊します。また、指令を受けたB細胞では、そのウイルスに対抗する特定の抗体を作り出します(獲得免疫)。

このようにさまざまな細胞が協力してウイルスに感染した細胞を排除するのが免疫のシステムです(図表1)。

実際にはもう少し複雑に、さまざまな種類の細胞や代謝物が機能して、病原体に対抗するだけでなく、逆に免疫細胞が過剰に働いてしまう場合はそれを抑える働きが機能したりすることで、体をちょうどよい状態に整えています。

そして、このような免疫細胞の活性化や機能抑制には、「サイトカイン」(細胞から出るタンパク質)が重要な役割を担っています。

サイトカインストームが死につながる病気を引き起こす
サイトカインにはさまざまな種類がありますが、なかでも炎症を引き起こすものを「炎症性サイトカイン」、炎症を抑えるものを「抗炎症性サイトカイン」と呼びます。「炎症性サイトカイン」の血中濃度が高くなると炎症が強まり、血圧が上がったり、血管を傷つけることで血栓を作り、心筋梗塞や脳梗塞につながったりします。

さらに炎症が強くなれば、正常な細胞・組織が崩壊され、多臓器不全に陥り、命を落とすこともあります。このような免疫の暴走状態により、炎症細胞が全身の臓器に損傷を与える悪循環を「サイトカインストーム」と呼びます。

ウイルスは自分の細胞を持ちませんから、人や動物などの細胞に入り込むことで増殖しようとします。その過程で、ウイルスを排除しようとして免疫が反応し、大量のサイトカインが産生されます。その結果、一定の炎症反応が現れるのは想定内なのですが、これに対して、ビタミンDが十分にあれば、炎症を抑える作用が期待できます。

このときビタミンDが足りなければ、どのような事態に陥るかは容易に想像がつきます。また、感染防御の過程でマクロファージ自身が、カルシジオールから活性型ビタミンであるカルシトリオールを作り出すということも突き止められています。自分で作り出さなければならないほど、ビタミンDが免疫調整において重要な役割を担っている物質であることを物語っています。
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  Withコロナ時代に易感染性の高齢者を守るための栄養戦略 
2020/11/19 Web医事新報

 不定愁訴を繰り返す患者や感染症に罹りやすい易感染性の患者は、病院の総合診療科やかかりつけのクリニックに相談することが多い。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が長期化する中、特に易感染性の高齢者を感染リスクからどう守るかが総合診療医や地域のプライマリケア医の大きな課題になっている。外出自粛などの生活変化で懸念される栄養問題への対応を中心に、Withコロナ時代に易感染性の高齢者を守るための戦略を専門家に聞いた。

 「かぜを引きやすいんです」といった悩みを抱える高齢者が多数訪れる順天堂大学医学部附属順天堂医院の総合診療科。科長(主任教授)の内藤俊夫さんは、こうした易感染性を訴える患者を「ひとくくりにしてはいけない」と研修医に指導している。

 同科では、診断の手順として、液性免疫低下、細胞性免疫低下、好中球減少、皮膚バリア機能低下の「4つの免疫不全」のいずれかが関係していないかをまず調べ、すべて問題ないことを確認した上で、栄養面の問題などを探るステップに入るという。

■ビタミンD・亜鉛の欠乏に注意
 易感染性に影響する栄養素としてよく知られているのが、微量栄養素のビタミンDや亜鉛だ。

 COVID-19感染拡大を受け、日本臨床栄養代謝学会が2020年4月に発表した「COVID-19の治療と予防に関する栄養学的提言」では、「エネルギーと蛋白・アミノ酸投与の強化」とともに「微量栄養素の適正投与」を提言。特にビタミンD欠乏についてはウイルス感染症発症に関与しているとの報告があり、COVID-19においてもビタミンD欠乏が発症・増悪因子の1つになっていることが推測されるとして、高齢者のビタミンD欠乏について注意喚起している。

 亜鉛については、日本臨床栄養学会が「亜鉛欠乏症の診療指針2018」で亜鉛欠乏症の症状の1つとして「免疫能低下による易感染性」を挙げ、「亜鉛欠乏を呈する長期入院高齢患者では感染症に罹患しやすく、感染に対する抵抗性が減弱し重症化する」と指摘。臨床栄養代謝学会も先の「栄養学的提言」の中で、免疫能に関与する亜鉛やセレンの欠乏が感染症発症・重症化に関わっている可能性に言及している。

 亜鉛製剤の投与がかぜの症状の持続時間を短縮させる可能性を示唆したカナダの研究などもあり、内藤さんも、特に男性は高齢になるほど血清亜鉛値が低下する傾向があることに注意しつつ、亜鉛欠乏が疑われる場合は栄養補充を検討すべきと指摘する。

 「亜鉛やビタミンDはトランプ米大統領がCOVID-19で入院した際、医療チームが使用したことでも注目されています。ブルックリンの病院に入院したCOVID-19患者の約70%に亜鉛が投与されていたという報告もあります。ビタミンについてもビタミンDレベルが低い人はCOVID-19陽性になるリスクが高いといった報告があり、米国などでは発症・重症化を防ぐために亜鉛やビタミンDが投与されるケースが多いようです。やみくもに補充するのはよくありませんが、易感染性が疑われる高齢者に対して亜鉛やビタミンDを測定し、低レベルであれば、感染対策として補充を検討すべきだと思います」

■「体重」基準に食事制限の見直しを
 ビタミンや亜鉛が欠乏している高齢者は、栄養全体が不足している可能性が高い。東京医科大学病院腎臓内科主任教授の菅野義彦さんは、特に過剰な食事制限をしているケースが多い高齢の生活習慣病患者に対し、感染症予防のため、個々の栄養素にこだわらず全体の食事量を維持するよう指導している。

 「COVID-19流行下では、生活習慣病の高齢者に対する食事制限をもう一度見直し、本人・家族と相談しながら、制限が本当に必要か仕分けをしていくことが大事です。感染拡大が収束するまでは、易感染性やフレイルのリスクが高いと感じた方に対しては、血となり肉となるものをしっかり食べるよう指導したほうがいいと思います」(菅野さん)

 食事制限見直しの判断でポイントとなるのが「体重」だ。「体重は自宅ではなかなか量ってもらえないので、来院するたびに目の前で量ることが重要です。やせている高齢者に対しては『三度の食事をきちんと食べて体重をチェックし、やせないようにしましょう』と指導し、半年〜1年後に再評価することをおすすめします。亜鉛やビタミンDの欠乏が疑われる場合は他の栄養素も不足している可能性があるので、三大栄養素の蛋白質、脂質、炭水化物をバランスよく摂るよう指導する必要があります」(同)

■抑うつ状態で食欲低下する高齢者も
 生活習慣病を抱える高齢者の過度な食事制限については、内藤さんもCOVID-19パンデミックを機に見直す必要があると指摘する。

 「これまで生活習慣病対策で高齢の方にまで食事制限をしすぎるケースがありましたが、HbA1cやコレステロール値を下げることよりも免疫維持のほうが優先される高齢者もいます。いまは食事制限の考え方を見直す良いタイミングなのかもしれません」

 COVID-19流行下、外出自粛などの生活変化で運動量が低下するだけでなく、抑うつ状態も重なって食欲が低下し栄養状態が悪化する高齢者が増えることが懸念されている。「私たちの外来でも3月頃から『ご飯が食べられなくて』という患者が増えています。易感染性の疑いがある高齢者を診るときは、『高齢だから免疫能が低下しているのだろう』で済ませず、4つの免疫不全を調べた上で、栄養状態をしっかりチェックしてほしいと思います。国ごとの肺炎球菌ワクチン接種率とCOVID-19患者の死亡率が相関しているというデータもありますので、プライマリケア医の先生方には、病院受診を控えて肺炎球菌ワクチン接種ができていない高齢者への接種の呼びかけもお願いしたいですね」(内藤さん)

 Withコロナ時代に高齢者を感染リスクから守るためには、運動・食事などの生活習慣やワクチン接種歴などこれまで以上にきめ細かなチェックが求められる。日常的に高齢者を診る地域のプライマリケア医の役割はますます重要性を増している。 


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