不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

残念!アントニオ・ネグリ氏の来日中止/29日の東大のシンポは変更して開催。 

2008-03-22 08:58:01 | 市民運動/市民自治/政治
緊急のお知らせです。

「政治哲学者アントニオ・ネグリ来日』の記事を紹介しましたが、
予定していたアントニオ・ネグリの来日が中止になりました。
直前になっての、法務省入国管理局の横槍のようです。

楽しみにしていた人が多いのに(わたしもその一人です)、
とても残念な思いです。

3月17日の記事で紹介したのですが、以下のように訂正します。

政治哲学者・アントニオ・ネグリ氏下旬に来日/
東大では、上野千鶴子さんと姜尚中さんが討論者(3/17)


<緊急連絡・ネグリ氏の来日中止に関して>
3.20にアントニオ・ネグリ氏の来日中止が招聘団体である
国際文化会館より報じられました。
詳細については国際文化会館のHPをご参考ください。
3.29の東京大学安田講堂での講演会は、プログラム内容を
変更のうえ、開催いたします。
詳細につきましては、今後決定次第HP上でお知らせいたします。
(3月21日09:40 ネグリ氏東大講演会事務局)


  人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 


国際文化会館のHPより
         2008年3月20日
アントニオ・ネグリ氏来日中止について

財団法人 国際文化会館
常務理事 降旗高司郎

このたびのアントニオ・ネグリ氏の招聘計画につきましては、多大なご協力を賜り、誠にありがとうございます。当会館は、民間レベルで文化交流・知的協力を推進することを目的に、さまざまな知識人・文化人の交流を推進してまいりました。その一環として企画いたしましたネグリ氏の初来日につきまして、誠に残念ながら、中止となりましたので、ご報告いたします。

当初、アントニオ・ネグリ氏の入国は、在フランス日本大使館より、査証(ビザ)なしで入国可能とのことで、私どもは受け入れ準備を進めて参りました。しかし、ネグリ氏がフランスを出発する予定であった3月19日の2日前の3月17日(月)に外務省から私どもへ連絡が入り、アントニオ・ネグリ氏は、査証なしで渡航することになっているが、昨今の入国管理をめぐる諸事情を鑑みると、査証なしで来日すると入国の際に拒否される可能性が非常に高いとの説明を受けました。私どもでは、ネグリ氏の日本入国を20日に予定しておりましたので、ネグリ氏に至急査証申請手続きを在フランス日本大使館でしていただきました。翌18日になって、再度、外務省より、今回のネグリ氏の査証発給に関しては、法務省入国管理局との協議の上で行われているとの連絡が入りました。つまり、入国管理局の許可なしには、在仏日本大使館は、ネグリ氏に査証を発給することはできないということです。

その後、法務省(入国管理局入国在留課)より、アントニオ・ネグリ氏の日本入国には、彼が政治犯であったことの正式な証明が不可欠であるとの連絡を受けました。ネグリ氏は、過去に、イタリア国内での政治活動に対して有罪判決を受けたことがあり、日本の「出入国管理及び難民認定法」の「上陸の拒否」の項目(第5条4項)に、「日本国又は日本国以外の国の法令に違反して、一年以上の懲役若しくは禁錮又はこれらに相当する刑に処せられたことのある者」は、「本邦に上陸することができない」とあるからです。ただし、この条項には、但し書きがあり、「ただし、政治犯罪により刑に処せられた者は、この限りではない」というものです。ネグリ氏の場合は、出入国管理法が定める「例外」に当たるため、それを証明する公式文書を提出するように、ということでした。入国管理局としては、この書類がない限りは、ネグリ氏の日本入国は認めることができないとのことでした。

私どもといたしましては、数日遅れたとしても書類が整えばネグリ氏の来日が実現できるということで、八方手を尽くしましたが、来日を実現するその書類(ネグリ氏が政治犯であったことを証明する書類)の入手そのものが難しいことが判明いたしました。その結果として、今回の招聘は断念せざるを得ないということになりました。ネグリ氏ご自身も、訪日できなくなったことは非常に残念であるが、過去の経歴の詳細に焦点があたる形での来日を実現することに対し懐疑的でおられる旨、伝えてこられました。この間、法務省や外務省、在仏日本大使館のの方々にはネグリ氏の来日を実現すべく懸命に動いていただきましたが、このような残念な結果となりました。氏の来日プログラムの準備にこれまでご尽力・ご協力を下さった方々に感謝の意を表すると同時に、このたびの来日の中止に関しご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。ネグリ氏及びパートナーのルヴェル氏からのメッセージを以下に記します。

------------------------------------------------------------------
日本の友人たちへの手紙

皆さん、

まったく予期せぬ一連の事態が出来し、私たちは訪日をあきらめざるを得なくなりました。この訪日にどれほどの喜びを覚えていたことか! 活発な討論、知的な出会い、さまざまな交流と協働に、すでに思いをめぐらせていました。

およそ半年前、私たちは国際文化会館の多大な助力を得て、次のように知りました。EU加盟国市民は日本への入国に際し、賃金が発生しないかぎり査証を申請する必要はない、と。用心のため、私たちは在仏日本大使館にも問い合わせましたが、なんら問題はありませんでしたし、完璧でした。
ところが2日前の3月17日(月)、私たちは予期に反して査証申請を求められたのです。査証に関する規則変更があったわけではないにもかかわらずです。私たちはパリの日本大使館に急行し、書類に必要事項をすべて記入し、一式書類(招聘状、イベントプログラム、飛行機チケット)も提示しました。すると翌18日、私たちは1970年代以降のトニの政治的過去と法的地位に関する記録をそれに加えて提出するよう求められたのです。これは遠い昔に遡る膨大な量のイタリア語書類であり、もちろん私たちの手元にもありません。そして、この5年間にトニが訪れた22カ国のどこも、そんな書類を求めたことはありませんでした。

飛行機は、今朝パリを飛び立ち、私たちはパリに残りました。

大きな失望をもって私たちは訪日を断念します。
数カ月にわたり訪日を準備してくださったすべての皆さん(木幡教授、市田教授、園田氏――彼は日々の貴重な助力者でした――、翻訳者の方々、諸大学の関係者の方々、そして学生の皆さん)に対し、私たちは申し上げたい。あなたたちの友情に、遠くからですが、ずっと感謝してきました。私たちはこの友情がこれからも大きくなり続けることを強く願っています。皆さんの仕事がどれほど大変だったかよく分かります。そして皆さんがどれほど私たちに賛辞を送ってくださっているかも。
パーティは延期されただけで、まもなく皆さんの元へ伺う機会があるだろう、と信じたい気持ちです。

友情の念と残念な思いを込めて……

2008年3月19日 パリにて
ジュディット・ルヴェル
アントニオ・ネグリ
(訳 市田良彦神戸大学教授)




【社会】 A・ネグリ氏の来日中止 「ビザなしの入国困難」
中日新聞 2008年3月20日 19時03分

 反グローバリズムの象徴的存在として知られるイタリアの政治哲学者アントニオ・ネグリ氏(74)が、査証(ビザ)なしでの入国が困難として、予定していた初来日を中止したことが20日、分かった。
 ネグリ氏は財団法人国際文化会館(東京)の招きで20日に来日し、4月4日までの滞在中、同会館や京大、東大などで労働問題などをテーマに講演する予定だった。
 ネグリ氏は過激派テロ組織「赤い旅団」による元イタリア首相暗殺事件をめぐり、言論活動での影響を問われ有罪となり、一時フランスへ亡命。1997年に帰国し、2003年まで服役した。
 国際文化会館によると、外務省から17日「昨今の事情で、ビザがないと入国できない可能性が高い」と、ビザを申請するよう連絡があった。
 入管難民法は1年以上の懲役や禁固刑を受けた外国人の入国を禁じる一方、政治犯を例外としている。しかし、ネグリ氏が政治犯であったことを証明する書類を準備するのは困難で、ビザを申請しても発給されない可能性があるという。
(共同)
(2008.3.20 中日新聞)
-------------------------------------------------------------------
イタリアの政治哲学者、ネグリ氏の来日が中止に  
 来日予定だったイタリアの政治哲学者で、『帝国』の共著で知られるアントニオ・ネグリ氏の来日中止が20日、決まった。
 招いた国際文化会館(東京・六本木)がホームページで報告した。
 ネグリ氏は1979年、「赤い旅団」によるモロ元首相誘拐暗殺の嫌疑をかけられ、逮捕・起訴された。後に関与なしと判明したが、政治運動への影響力の責任を問われ、有罪になったことがある。
(2008年3月20日22時14分 読売新聞)
-----------------------------------------------------------------
「〈帝国〉」の著者ネグリ氏、来日を延期
朝日新聞 2008年03月20日13時18分

 世界的に反響を呼んだ「〈帝国〉」の著者の一人でイタリア人哲学者のアントニオ・ネグリ氏(74)が日本政府から入国できない可能性を示され、来日を延期したことが19日、わかった。
 ネグリ氏は、財団法人国際文化会館の招きで20日に来日し、約2週間の滞在中に東大など3大学で、グローバル化時代の労働問題などをテーマに講演する予定だった。
 同会館によると、17日、外務省から7月の洞爺湖サミットを控えて入国管理が厳しくなっており、ビザを申請するよう説明を受けた。同氏は在住するパリの日本大使館に18日、ビザを申請したが、発給待ちの状態が続いている。
 同氏は79年に反政府組織「赤い旅団」による元首相殺害事件への関与の疑いで逮捕されたあと、83年にフランスへ亡命。殺害事件は無罪となったが国家転覆罪で禁固刑が確定した。97年に帰国後、03年まで刑に服した。その後執筆のほか、各国で講演活動をしている。
 入管法では、国内外の法律に違反し1年以上の懲役や禁固刑を受けた外国人の入国を禁じている。政治犯に関してはこの限りでないとしているほか、事情により法相の特別許可を受けることができる。国際文化会館はその方向での入国の可能性を探っている。
 しかしこの場合、現地の日本大使館にビザ申請し、過去の資料をもとに本人から話を聞くなどの審査を経る。「常識的に考えて、数日間で出る可能性はきわめて低い」(関係者)といい、今回の来日日程にあわせるのは難しそうだ。
(2008.3.20 朝日新聞)


アントニオ・ネグリ氏は、
5年間で22カ国を訪問したけれど、こんなことは初めてとのこと。
国のやり方に憤りを感じるとともに、
「日本」という国に住んでいることが恥ずかしい思いです。

  人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

暮らしにもっと「花」を【寺町知正さん】/中日春秋に『おひとりさまの老後』登場。

2008-03-21 15:29:57 | 花/美しいもの
昨日から庭でウグイスが鳴き始めた。

雨があがって急に暖かくなったからだろうか。
水仙や早咲きチューリップもいっせいに咲き始めた。



で、昨日やっと枯れ枝とか徒長枝を剪定して、
庭の手入れをしたら、かわいいお花たちが顔を出した。

    

  

  

奇しくも19日の朝刊に、ちょうど連れ合いがコラムで
暮らしにもっと「花」を、と書いていた。

いきいきセカンドステージ【寺町 知正さん】
暮らしにもっと「花」を

朝日新聞2008年03月19日

 自家菜園や畑は野菜だけでなく「花」も作りたい。暮らしの中で花は彩りになるし、気持ちのゆとりの表れ。走り続けたあとの、セカンドライフではゆとりの価値観を持ちたいと思うのは多くの人に共通する。
 最近は各地で広大な農地にヒマワリやコスモスなどの花一色の景色を見かける。これには、観賞とともに土壌の改良という期待もある。特定の植物では土を清浄にする効果や、土を肥やす効果がある。
 例えばキク科のマリーゴールド。有害な土壌センチュウを駆除する効果で知られる。野菜を広い面積で作る専業農家でさえ、時にマリーゴールド畑にしてから、豪快に花や茎葉ごと土にすき込む人がいる。家庭菜園では、野菜と一緒に作れば良い。植栽でも、夏の黄色やオレンジは季節に似合い、寒さにあうたびに深まる花色の鮮やかさは見事だ。
 食用にするニラ(ユリ科ネギ属)も花がすてきだ。トマト苗を植えるとき、何本か一緒に植え込むと耐病性や生育が増進するとされる。もちろん葉は食用できる。さらにマメ科やイチゴなどを除く植物全般に対しての殺菌効果もあり、害虫が嫌うという。
 野菜と花の組み合わせはいろいろある。相性の良い植物を共栄作物(植物)という。ともかく、花の苗も買えば安くはないから種からまく人たちもいる。野菜や花は、作ること自体が楽しい。
 実は私も、中学生のときには自分で種をまき、球根を分けて花を作っていた。大学では当時、珍しかった花を専門とする研究室を選んだ。日本人はもっと暮らしに「花」を入れて欲しい。今はもっぱら「花の観客」になった私が大きなことは言えないけれど。
(2008.3.19 朝日新聞)


つれあいは、花の研究室にいたそうだけど、
今はもっぱら、花を育てる人は、わたしです(笑)。

 

  

人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 

同じ日の中日新聞の1面下のコラム「中日新聞」に
上野さんの『おひとりさまの老後』のことが触れられていました。


【コラム】中日春秋
中日新聞 2008年3月19日

 独り暮らしには、確かに気兼ねはいらない。だが、話す相手もいない無聊(ぶりょう)や心細さはあろう。若ければまだしも、高齢となればなおさらに
▼しかし、最近、厚生労働省の研究所が公表した推計によれば、お年寄りの独り暮らしは将来、ぐんと増えそうだ。二〇三〇年には、独り暮らし世帯は全体の四割近くに達するが、六十五歳以上、七十五歳以上の独居は〇五年からほぼ倍増し、合わせて独り暮らし世帯全体の六割以上を占めるという
▼少し前には、分譲マンションの独り暮らし高齢者世帯で「孤独死」急増というニュースも伝えられた。〇四年からの三年で計百二十一人に達し、〇六年は〇四、〇五年の二倍以上、六十八人に上ったことが、管理会社の団体が初めて行った調査で分かった
▼<病院で死ぬか、在宅で死ぬかじゃありません。誰に看取(みと)られて死ぬかなんです>。永六輔著『大往生』に載る市井の声の一つ。確かに、看取る者とてないのが「孤独死」の寂しさだろう。だが<死は所詮(しょせん)ひとりで成し遂げるもの>という人もいる
▼上野千鶴子著『おひとりさまの老後』が紹介する東京都監察医務院の小島原將直さん。同院のサイトで講演録が読める。小島原さんは監察医の経験から<大半は即死に近い極めて短時間の死>で<助けを求めながら孤独に死んで行ったのかは甚だ疑問>として「孤独死」のイメージに疑問符をつける
▼そのうえで、独居のお年寄りに例えば、こう呼び掛けている。<孤独を恐れるなかれ>。毅然(きぜん)として自分らしく生きて。そんな思いが込められている。
(2008.3.19 中日新聞)


毅然として、わたしらしく、
花をめでながら生きていきたい。



人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 


コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

19「こども特定財源」こそ必要だ/20「単一民族神話」を乗り越える/「希望社会への提言」(朝日新聞)

2008-03-20 18:48:44 | ほん/新聞/ニュース
東京に行く前の岐阜新聞に
「丸デブ本店」の記事が載っていました。
ちょうと食べたくなっていってきた後なので、写真をとったばかり。


初代の味、頑固に守る 
丸デブ本店の中華そば・ワンタン(岐阜市ノ出町)

メニューは「中華そば」と「ワンタン」のみ。1017(大正6)年に創業し、県内で初めてラーメン店を開いた老舗。太目のめん、鶏がらとたまりじょうゆで味付けしたスープ、ワンタンやチャーシューなどすべて自家製でも、3代目の神谷房昭和さん(54)が初代の味をかたくなに守っている。
 個性的なこの味にひかれ、4世帯゛にわたる常連客や県外のファンも。価格はいずれも、350円。女将の笑美子さん(74)は「いつの時代もコーヒーと同じくらいの値段にしてきた。正直しんどいが、これもお客さんへのサービス」と語る。<メモ>▽営業時間 午前11時から売り切れまで(平日は午後6時ごろ、日・祝日は午後4時ごろ)▽定休日6,16,26日▽電話058(262)9573。


祖母から子どもたちまでの好物で、4世代にわたる常連です。
90年変わらぬ、新聞とおなじような中華そばの写真(笑)。

お腹が空いていたので、ふたりで
「そばこわ目2杯、とワンタンねぎなし2杯」を注文しました。

「こわめ(そばがかため)」「からめ(汁の味が濃い)」
「ねぎ(ねぎ多め)」「ねぎなし」などと注文できます。
「こわから(そば固めの、汁濃い目)」などもできます。
つれあいがそば2杯、わたしがワンタン2杯なので、
ゆでる釜をずらして、そば→ワンタン→そば→ワンタン、
と交互に持ってきてくれます。
1杯が350円なので、一人700円で満腹。

人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 


毎週月曜日の朝日新聞社説、「希望社会への提言」のアップが
すっかり遅れてしまいました。
16日から新聞を読んでなくて、まとめ読みして気がつきました。
先々週と先週の分を紹介します。

「単一民族神話」を乗り越える /「希望社会への提言」20
●外国人の子どもに、日本語などの教育支援を
●多民族が「隣人」として共生する社会を築く

朝日新聞 2008年03月10日付

 急速に進む高齢化や人口減少にどう対応するべきか。この社説シリーズで、少子化対策の充実や貧困に苦しむ若者の自立支援を提言してきた。
 もう一つ、ここで考えておかねばならないことがある。どのように外国人を受け入れ、その人々とどんな関係を築いていくべきか、という問題だ。
 外国人登録者は06年末で最高の208万人になり、90年ごろに比べ倍増した。やはり在日コリアンが60万人で一番多いが、急増したのは中国人56万、日系ブラジル人31万、フィリピン人19万など「ニューカマー」と呼ばれる人々だ。
 都会の工場から農漁村まで、外国人の働く場は全国に広がっている。結婚も06年は16組に1組が国際結婚。4万5000組近くのカップルが生まれた。
 外国人がごく身近に住む社会へ向け、すでに歩み始めているのだ。
 日本の労働力人口は90年代末から減少に転じた。働く女性や高齢者がもっと増えたとしても、20年ごろには労働力不足が深刻化する。政府は「単純労働者や移民は受け入れない」という方針を、早晩、手直ししなければなるまい。
 それならば、心を開いて外国人を受け入れ、個性や多様性に富んだ共生社会をめざした方がいい。外国人も働いて税金や社会保険料を払い、産業や福祉の担い手に加わってくれるのだから、日本の活力がそれだけ保たれる。
     *
 こんな未来図を描いて、いざ足元に目を移すと、外国人の受け入れ態勢が未整備なことにぞっとさせられる。
 ニューカマーの大半が不安定な非正規の労働者として働かざるをえず、日本語を学ぶ余裕がない。社会になじんでいないから、ゴミ捨てのルールなど社会生活の慣習を守れず、地域や職場で摩擦が起きている。早く手を打たなくては、社会に亀裂が広がりかねない。
 ニューカマーだけが固まって孤立するのを防ぎ、地域社会に溶け込めるようにしていかなければいけない。政府は地方自治体やNPOと連携して、総合的な対策を打ち出すべきだ。
 なによりも急がねばならないのは、子どもたちへの教育支援である。
 日本で生まれ育った在日コリアンとは異なって、ニューカマーの子どもたちの多くは日本語が上手ではない。このため学校の授業についていけず、高校への進学率が低い。学校に通わなくなり、非行に走る例も少なくない。
 東京でも外国人比率が高い新宿区で、昨年6月、区とボランティア団体による日本語教室「みんなのおうち こどもクラブ新宿」が始まった。中国や韓国、タイから来た33人の小中学生が、放課後に補習している。
 繁華街に近い児童館をのぞくと、子どもたちが中高年ボランティアと一対一で向き合いながら勉強していた。小林普子代表は「日本語が少し話せるだけでは、授業はわからない」という。
 公立の小中高校に在籍する7万余の外国人のうち、2万2000人に日本語指導が必要だと文部科学省はみる。だが文科省が認める日本語教師の数では足りず、市町村が独自に負担している。指導も会話が中心で、読み書きが弱いことが授業に遅れる原因になっている。
 親への教育支援も大切だ。言葉がわからないとご近所と交われず、子どもの進学相談にものってやれない。
 労働の面でも課題は山積している。
 医療・年金・雇用保険への加入を進め、正社員への門戸も広げて、働く環境を安定させる。外国人を多く使っている企業は、そう努めるべきだ。
 いまの研修生・技能実習生制度にはきわめて問題が多い。雇用主による給与ピンハネや残業代未払いなどの不正が横行し、研修生には最低賃金も適用されていない。人権侵害の制度と言わざるを得ない。正面から労働者と位置づけ、根本的に改革しなければならない。
 要は、外国人を単なる「安い労働力」ではなく、人格を持った「隣人」として受け入れるということである。
 グローバル経済のもとで、高度な技能や知識をもった人材の獲得競争が世界的に起きている。能力を公平に評価し、有能な人材には経営や研究をまかせる。
 そのようにして、世界の人材を引きつける「ジパング(黄金の国)」となることをめざしていこう。
     *
 外国人との共生社会を築くには、お互いの文化や習慣、微妙な心情への理解が欠かせない。両方の言葉を話し、橋渡しができる人材を増やしていきたい。
 定住から永住、国籍取得への手続きを容易にするのは自然なことだ。同時に、永住外国人は納税して社会を支えていることを考えると、地方参政権を全く認めないのは公平を欠く。難民への門戸も、人道主義の立場から広げるべきだ。
 第2次世界大戦後、日本は「単一民族神話」のもとで戦後秩序を築き上げた。かつての渡来人や北海道のアイヌ民族などを考えれば、単なる神話にすぎなかったのだが、これからはそれどころではない「多民族社会」となっていく。
 その覚悟を決め、神話の壁を乗り越えてこそ、21世紀にも日本は活力と魅力を保つことができるだろう。
(朝日新聞 2008年3月10日)



 「こども特定財源」こそ必要だ/「希望社会への提言」19
●「子どもがほしい」が希望通りかなう社会に
●保育サービスを充実させ、働き方を変える
 
朝日新聞 2008年03月03日付社説

 私たちの将来に重くのしかかる難問を二つあげるならば、地球温暖化、そして少子化ではなかろうか。

 このままでいくと、100年後の人口は4400万人余になってしまうと政府は推計している。いまの3分の1に近い。まさかとは思うが、それほど減少スピードは速く、深刻だ。
 だが、好転する可能性がないわけではない。若い世代の9割が結婚したいと考えており、平均で2人以上の子どもをほしいと答えている。この希望がその通りにかなえば、出生率が1.75まで上がると試算されている。ところが現実は1.32しかない。
 つまり、希望の実現を妨げている要因を一つひとつ取り除き、条件を整えていけば、出生率は大幅に回復するはずなのだ。子どもを産みやすく育てやすい社会にすれば、子どもがほしいという人も自然と増えてくるに違いない。
     *
 そのために何をするか。
 少子化対策は「未来への投資」であると考え、思い切って資金を投入しよう。最初にそう提案したい。
 日本と同じように少子化に悩む欧州のなかで、スウェーデンやフランスは、いったん落ち込んだ出生率を回復させた。それらの国は、経済規模でみて日本の4倍以上の財源を注ぎ込んでいる。
 政府は、仕事を続けながら子育てをする女性を支えるため、保育サービスの充実などに消費税の1%分、約2.4兆円を追加投入する構想をもっている。
 しかし、これで効果が出るとは思えない。ほかにも、仕事と暮らしの両立支援や、児童手当の増額、安定した雇用など、やるべきことはたくさんある。
 そこでまず、自治体や企業も巻き込み、必要な仕組みや経費をすべて積み上げて、20年後を見通した行動計画をつくってみてはどうだろうか。国民的な目標として掲げるのだ。
 いま国会では、ガソリン税などの道路特定財源を維持し、道路に10年間で59兆円を注ぎ込むとする政府の計画が問題になっている。道路ばかり造っても、人口が急減したのでは意味がない。少子化対策にこそ中期計画がほしい。
 児童手当の充実まで含めて計画を立てると、財源は膨らむに違いない。だが深刻な少子化を考えれば、いま必要なのは道路ではなく、「こども特定財源」ではないのか。そのぐらいの覚悟で、増税を含め財源を手当てしていきたい。
 財源ができたとして、優先すべき対策はなにか。まず、保育サービスの充実から手をつけたらいい。
 その際、福井県の取り組みが参考になる。全国の出生率が1.26に落ち込んだ3年前、同県は逆に0.05ポイント伸ばして全国2位の1.50となり注目された。
 保育所に入れない待機児童を、7年前からゼロにした。さらに、保育時間の延長や乳児保育、病気のときでも預けることができる病児デイケアなど、切れ目のないサービスを整え、子育てしながら仕事を続けられるようにしている。
 福井駅前のビル2階にある一時預かり施設の「の~び・のび」をのぞいてみた。「上の子のピアノの発表会があるので」「これから仕事の面接にいきます」。子どもを預けたお母さんたちは、そう言い残して出ていった。
 定員20人。生後6カ月から9歳までの子どもを、朝の9時半から夕方6時半まで預かる。市内の人は1時間350円。専業主婦も利用できる。市のシルバー人材センターから派遣された保育士の資格をもつ人たちが、「おばあちゃん感覚」で保育にあたる。
 会社を退職した団塊の世代の目は、これから地域へ向けられる。これを放っておく手はない。地域政府は高齢者のパワーを引き出し、さまざまな工夫をこらして連帯型の福祉をつくっていくべきだ。
     *
 少子化を防いでいくには、企業の果たす役割も大きい。
 福井県にはもうひとつ見逃せない点がある。失業率が低くて、夫婦の共働き率が高く、その結果として1世帯あたりの収入が高いことだ。いずれも全国の最高水準となっている。
 雇用が安定し、将来の見通しが立たないと、若い人は結婚・出産になかなか踏み切れない。福井の例は「安定した雇用」が出生率の向上にも結びついていることを示している。
 働き方の改善も不可欠だ。いまだに週60時間以上働く人が10%以上いるし、出産した女性の7割が会社をやめている。こんな働き方が、出産に二の足を踏ませていることを忘れてはならない。
 正社員は長時間労働で心身の疲労が激しく、家族のだんらんも持てない。非正社員の方は時間的なゆとりはあるが、経済的に自立できない。こんな構造が出産・子育ての障害になっている。
 少子化対策は企業にとってもけっしてムダな投資ではない。長い目でみれば、働く女性や若い労働力を確保できる。また、新たに生まれる子どもたちは将来の消費者にもなる。 人口の多い「団塊ジュニア」は、もう30代半ばに達した。子育て世代の人数がこれから急速に減っていく。政策転換は一刻の猶予も許されない。
(朝日新聞 2008年3月3日)




人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DV対策市町村にも努力義務~「デートDV」被害防止へ

2008-03-19 18:45:28 | ジェンダー/上野千鶴子
けさは雨。
留守にしているうちに、水仙や雪柳も咲きはじめたのですが、
残念ながら、写せません。
メールもどっさり、で、さすが3日間も出かけていると
からだも疲れて、血圧もあがり気味(ぎょっ)。

友人から、「上野さんの『徹子の部屋』のDVD録画をしてあるから、
よかったら見に来て」と電話がありました(親切にありがと)。

東京には、「86歳・おひとりさま」の母が100万人に一人くらいという
めずらしい(かつ難しい)病気の疑いがあり、
紹介状を持って、
東京女子医大病院の専門医を受診してきたのです。

市民病院の主治医(循環器)は「25年医師をやってきたが初めて」。
けっきょく通院している市民病院では見つけられず、
ラチがあかないので、友人や知り合いの医師に相談して、
他の専門医を受診してやっと病名の推定ができたのです。

とはいえ、
症例が少なく、このあたりの病院では診断も治療もできず、
東京の専門医も「20年やってきたが年に一人あるかないかくらいです」。
「宝くじに当たる確立より低いそうだよ」と説明すると、
「どうせなら宝くじに当たればよかったのにね」と母。

病名の鑑定自体が難しいので、来週から「検査入院」です。

今日は、母が長年飲んでいた薬(心臓・高血圧)の一部を、
検査のために止めるように、と病院から連絡があったので、
混乱しないように、一回分ずつを日付を書いた袋に分けてあげていました。

東京でのことは、いつかまとめて整理してアップしますね。



  



東京に行く前の日に作っておいたDV関連の記事を、
ブログネタがなかったらホテルでアップしようと思っていたのですが、
そんな余裕がないまま、帰ってきてしまいました。

ちょっと遅くなりましたが、とりあえず記事だけ紹介しますね。

人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 


DV対策 市町村にも努力義務
被害者支援 親身に

(2008.3.14 読売新聞)

 DV(配偶者や恋人に対する暴力)対策に本腰を入れる市町村が増えている。今年1月に施行された改正DV防止法が、配偶者暴力支援センター(DVセンター)の設置などを市町村の「努力義務」として明記したことが、後押ししている。警察庁がまとめた昨年1年間のDV被害は、2万件を超えて過去最多。被害者の身近な生活支援に直接かかわる市町村の役割が期待されている。

 市町村窓口
 千葉県野田市は1月11日の法施行と同時に、市役所に「市配偶者暴力支援センター」を設置。相談・保護、自立支援を民間団体と連携して一体的に行う「市DV総合対策大綱」もまとめた。家賃女性や児童手当の申請など複数部署にまたがっていた生活関連の申請・手続きも、センター担当者らが一括して進める。
 被害者にとって、窓口を何か所もたらい回しにされ、窓口が替わる度に被害の説明を求められることが、大きな不満とされてきたが、同市では改善が進むことになった。また、千葉県内で最北に位置する同市から、遠く離れた千葉市内の県センターまで出向く必要もなくなった。
 根本・野田市長は「県に任せきりではなく、身近な自治体が対応することで、被害者に寄り添った実効性の高い支援が可能になる」と、意義を強調する。
 市町村レベルの取り組みは、生活に身近な範囲で行われるだけに、加害者対策や被害者のプライバシー保護も課題になる。
 名古屋市は法施行に先駆け、昨年7月、市独自にDVセンターを設置したが、場所は明らかにしていない。市に専門の担当者を置き、市内16区にも女性相談員を配置し、相談を受けてから支援までの流れを制度化した。在宅のままの支援や地元の支援グループの紹介など、「きめ細やかで切れ目のない被害者支援ができる」と担当者は話す。
 改正DV防止法は、これまては都道府県の政務としたDVセンターの設置と地域の実情に応じたDV施策「基本計画」の策定を、市町村についても努力義務とした。国は法施行と同時に、施策の考え方や方針を示した「基本方針」を改訂・告示。市町村には「
被害者に最も身近な行政主体として積極的な取り組みを行うことが望ましい」とした。
 自治体格差
 内閣府によると、市町村が設置したDVセンターは、野田市と名古屋市のほか、札幌市(2か所)、神戸市、岡山市、北九州市の6市7か所になっている。
 被害者支援に取り組む民間団体でつくるNPO法人「全国女性シェルターネット」には、自治体間で被害者支援の内容に差があることが各地のグループから報告されてきた。2月には、自治体に法の趣旨徹底と積極的取り組みを求める商会を東京都内で開いた。
 DV防止法に詳しいお茶の水女子大学教授の戒能民江さん(法女性学)は「市町村が対策を充実させることは、被害者の生活支援面からは非常に重要。その際、責任部署を一つにすることが大切だ。自治体トップの意識次第で、取り組みに自治体間格差が出ることがないようにしてほしい」と話している。
(2008.3.14読売新聞)




『デートDV 愛か暴力か、見抜く力があなたを救う』
(遠藤智子著/ベストセラーズ/2007 )


あなたのデートDV理解度チェック
 
’08記者リポート:デートDV 被害防止へ「対等な人間関係を」 /富山  
毎日新聞 2008年3月3日

 ◇適切な相談相手選んで
 交際相手への暴力「デートDV(ドメスティック・バイオレンス)」。DVは配偶者や内縁関係など、親密な関係にある人からの暴力を指す。特に交際相手からの暴力であるデートDVは若者の間で増加しており、一昨年の内閣府調査では10~20歳代で、身体的、心理的、性的暴力を受けたことのある女性は13・5%、20歳代に限ると22・8%にも上った。命の危険を感じたことがある人も20人に1人いる。しかしDV防止法の対象外で、1人で悩む被害者も多い。なぜ問題が起きるのか、そしてその対策は……。2月に富山市内で開かれた「指導者のためのデートDV防止講座」でその答えを探った。【青山郁子】
 ◆相談、年々増加
 暴力は4種類に分類される。「身体的暴力」は殴るける。「精神的」は▽怒鳴る▽他の人と連絡をとれなくする▽メールをチェックする▽メールで暴言を送信する▽無視する▽相手の行動を制限する。「性的」は▽性関係を強要する▽応じないと不機嫌になる▽避妊に協力しない。「経済的」は、お金を貢がせたり取り上げたりする、など。
 講座を主催したNPOハッピーウーマンプロジェクト(小林涼子代表)によると、こうした相談は年々増加。現状を受けて、富山県は高校でワークショップを開催するなど防止対策に乗り出している。
 ◆力と支配
 結婚もしていないのに、なぜ逃げられないのか? 当事者以外は必ずこのような疑問を抱く。「ウィメンズカウンセリング富山」代表で、フェミニストカウンセラーの椚座久子さん(富山市)は「彼が加害者だと認めたくない、暴力を受ける自分が悪い、それが愛なのだと思い込む被害者が多く、自分が受けている暴力が理不尽だと気付きにくい」と解説する。
 被害者の心理状態について、支配的な彼に対して依存する↓彼への服従の証しとしてそれ以外の人間関係を絶ち、孤立無援になる↓気まぐれに爆発する彼に対して常にびくびくし、何をしても無駄という無力感を持つ↓恐怖の前に「偽りの和解期」があるため、恐怖と懐柔の間を揺れ動き、心理的エネルギーを消耗する、という経緯をたどる。
 その結果、うつや自殺願望、パニック発作など精神的、身体的症状が出る場合もある。
 ◆暴力容認の社会
 家庭なら児童虐待、学校ではいじめ、職場ではセクハラ、パワハラ、リストラなど、力を持って相手を支配するという構図が社会にあふれており、このような環境で育つと、力を持つ人は他を押さえつけることに疑問を持たなくなるという。
 椚座さんは、ビデオやインターネット、マンガなど社会に暴力があふれているのも一因と指摘する。
 ◆ジェンダーバイアス
 被害者は男性もいるが、大半は若い女性。そこで重要なのが「ジェンダーバイアス(社会的性別による偏見)」。椚座さんによると、男はこうあるべき、女はこうあるべき、という偏った価値観のまま成長すると、男女関係に力の差が生じ、対等ではなく上下、主従になる。
 ◆教育現場が理解を
 講座を受講した高校関係者によると、学校内で実際にこうした相談や報告がある。女性講師(29)は「子どもたちを見ていて、ジェンダーバイアスのすり込みをすごく感じる。当たり前と流してしまわず、筋を通す姿勢を大切にしたい」、女性養護教諭(40)も「小さいことも見逃さず、ぜひ生徒の指導に生かしたい」と話す。
 被害防止へ向け、椚座さんはアドバイスする。「対等な人間関係を築き、過不足なく自分の気持ちを表現してほしい。あなたに力がないのではない。そう思わされているだけだ」と。
 適切なアドバイスをしてくれる相談相手を選ぶことも大切だ。椚座さんは「そのためには、子どもたちに一番近い教育現場の人たちに、正しい知識を身につけてほしい。それが予防への一番の近道です」と訴えている。
(毎日新聞 2008年3月3日)



人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハクモクレン・コヒカンサクラ・紫花菜が咲いていました。/新宿中央公園

2008-03-18 20:38:37 | 花/美しいもの
7時ころ、やっと岐阜に帰ってきました。
「徹子の部屋」はやっぱり見れませんでした。

ちょっと疲れたので、けさの朝食後の散歩で
写したお花の画像を紹介します。

京王プラザホテルの真向かいが
都議会議事堂。その向こうに見えているのが都庁(第一庁舎)。


都庁の西側に、新宿中央公園があります。
昨年春、新宿に来ていたときも立ち寄ったことがあります。


  人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 


都庁を越えて、公園に差しかると白い花が咲いている木が見えます。

コブシか?ハクモクレン?と思って近づいてみると、ハクモクレン。

今年はじめてみるハクモクレン。
  

  
都庁を背にして、清楚で真っ白でとってもきれいです。



ピンクの花が咲いている木はコヒカンサクラ。
  

大好きな紫花菜も咲いていました。
  

名前が分からない花たちも咲いてたのですが、省略。
つぼみが膨らんでいる桜もあり、岐阜よりずいぶん花が早い感じです。

どうやら、今年もときどき東京に行くことになりそうです。
ではまた。

  人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

政治哲学者・アントニオ・ネグリ氏下旬に来日/東大では、上野千鶴子さんと姜尚中さんが討論者

2008-03-17 17:30:57 | ジェンダー/上野千鶴子
昨日は、京王プラザホテルのB1階にある「麓屋(ふもとや)」で夕食。

 

お蕎麦と創作和フレンチのおしゃれなお店。

まずは4人で、海鮮サラダと3色手作り豆腐を注文。

  

開田高原で旅館をやっていた人がお店を出したということなので、
期間限定の珍しい「とうじ蕎麦」を、2人前注文。


おあげとねぎの入った濃いめの出しに、
 

「とうじ」という籠でお蕎麦を温めて食するという、
いわば、お蕎麦のしゃぶしゃぶか、つけ麺みたいなもの。



温めた蕎麦をお椀にとって、好みの薬味で食べます。
素朴な味で、体が芯からあったまりました。

  

季節の野菜天婦羅そば(温・冷)も驚くほどのポリュームで、
大満足でした。


  人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 


話は変わりますが、

先々週の日曜日の読売新聞に『帝国』の著者、アントニオ・ネグリの最新刊
『さらば、“近代民主主義”』の書評が出ていた。
買いたいと思って記事を切り抜いて持っていて、
高裁判決の帰りに、高島屋の自由書房で見つけて買いました。


『さらば、“近代民主主義”
政治概念のポスト近代革命』
(アントニオ・ネグリ/作品社/2008)


『帝国』は図書館で借りて読んで、
『さらば、“近代民主主義”』もざっと目を通したのだけど、
感想は・・・・予想はしてたけど、うーん、難解。
これ以上、聞かないでほしい(笑)。

『帝国』(アントニオ・ネグリ/以文社/2003)



『さらば、“近代民主主義”』
アントニオ・ネグリ 出版社:作品社
発行:2008年1月 価格:¥2520 (本体¥2400+税)

 ありとあらゆるものが資本のもとへ包摂される。健康・衛生・食料・出生率などわれわれの生の全体に権力が介入し、管理する。そんなグローバリゼーションと「生政治」の時代に、新しい世界をどう構築するか。ネグリはあきらかに今、その見通しを最も尖鋭(せんえい)に開く思想家のひとりだ。
 「同化」ではなく「差異」にもとづく「特異性(サンギュラリテ)」。その集合体が「マルチチュード」(ある種の多様性)であり、そこから抵抗が生まれ、「共通のもの」=〈共(コモン)〉が出現する。
 この基本視座からネグリは、権力・法・政府・「ポスト近代思想」などを次々に切り倒し、まったく新しい民主主義を創造しようとする。これまで「マルチチュード」概念に浴びせられてきた批判にも鋭く応戦する。
 ネグリの思想は一体おとぎ話なのか、違うのか。まだ判定するのは早い。今月下旬に初来日するので、その肉声をみんなで聞いてみよう。杉村昌昭訳。(作品社、2400円)
評・小倉 紀蔵(韓国思想研究家)
(2008年3月3日 読売新聞)


ところで、
このアントニオ・ネグリが、初来日するらしい。
わたしは偶然webで知ったのだけど、
朝日新聞にも毎日新聞にも紹介記事が載っていました。


朝日新聞2008.3.13


講演:政治哲学者・ネグリ氏、下旬に来日 討論なども予定--東京、京都 
毎日新聞2008.3.13

 『<帝国>』や『マルチチュード』が思想書としては異例の売れ行きを示したイタリアの政治哲学者、アントニオ・ネグリ氏が今月下旬、国際文化会館などの招きで初来日する。東京と京都で計4回、講演する。
 1933年生まれ。元々は、『資本論』を重視しない独自のマルクス解釈を深めてきた。特に近年、グローバル化に伴い出現した新しい世界秩序を、従来の国民国家やアメリカの一極支配とは異なり、中心を持たない<帝国>と表現して注目を集めた。さらに、<帝国>に対抗する新たな民主主義の主体として、マルチチュードという概念を提起している。
 講演は、東京が、22日午後6時から、国際文化会館、会費1500円(学生1000円)、会館企画部(03・3470・3211)▽29日午後1時から、文京区本郷7の東大安田講堂、無料、東大情報学環主催(negri-todai@iii.u-tokyo.ac.jp)▽30日午後1時から、台東区上野公園の東京芸大、無料、実行委事務局(03・5525・2606)。京都は、25日午後6時から、左京区吉田本町の京大百周年時計台記念館、無料、京大人文研主催(075・753・6902)。
 国際文化会館では姜尚中東大教授ら、東大では上野千鶴子東大教授ら、京大では市田良彦神戸大教授らが司会や対談相手を務める。
 東京芸大では、舞踏家の田中泯氏や映画監督の足立正生氏、映画研究者の平沢剛氏、在野の思想家、矢部史郎氏のほか、下層労働運動の活動家らがネグリ氏と討論する。また29~30日、田中氏の舞踏やクラリネット奏者、大熊ワタル氏らの演奏、「山谷(やま) やられたらやりかえせ」「三里塚 辺田」など、記録映画の上映もある。【鈴木英生】


朝日には書いてないんだけど、東大での講演会の討論者は、
なんと、上野千鶴子さんと姜尚中さん。
「新たなるコモンウェルスを求めて」のテーマも興味があるし、
討論者も魅力だし、ぜったい聞きに行きたい。

東大でのイベントの詳細は以下のようです。

 アントニオ・ネグリ氏講演会
「新たなるコモンウェルスを求めて」
アントニオ・ネグリとの徹底討論
3.29東京大学安田講堂


東京大学創立130周年記念事業
アントニオ・ネグリ氏講演会
記念講演:アントニオ・ネグリ氏
新たなるコモンウェルスを求めて
ディスカッション
アントニオ・ネグリとの徹底討論
討論者:
姜尚中(東京大学大学院情報学環・学際情報学府 教授)
上野千鶴子(東京大学大学院人文社会系研究科 教授)
東京大学大学院生

『帝国』さらに『マルチチュード』など、グローバルな世界の「中で」、そしてそれに「抗して」、包括的なビジョンを問い続けるアントニオ・ネグリ。この世界的に最も注目される思想家の初来日を記念して東京大学・安田講堂で講演とシンポジウムを開きます。イラク戦争の失敗、単独行動主義の後退、経済の凋落、混迷を深める大統領選挙など、超大国アメリカの混迷は深まるばかりです。さらにドル暴落の危機もささやかれる世界経済の混乱は、<帝国>的なグローバリゼーションにどんな影響を与えるのでしょうか。また、生政治における社会関係の再生産や労働の新しいコミュニケーションは、グローバル資本主義の変容の中でどのような意味を持つことになるのでしょうか。
アントニオ・ネグリ氏の講演とシンポジウムを通じて、以上のような我々の抱えるマクロ・ミクロにわたる問題意識や、世界認識と変革のオルタナティブについて、徹底的に議論をする予定です。その中から来るべき「新しいコモンウェルス」の可能性について展望したいと思います。

学生・市民・研究者・ジャーナリストなどいろいろな方々の参加を募ります。
日 時:2008年3月29日(土)1:00pm〜4:30pm(開場12時)
会 場:東京大学 安田講堂
主 催:東京大学大学院情報学環・学際情報学府
共 催:財団法人 国際文化会館、東京藝術大学美術学部先端芸術表現科、
    同油画科、音楽学部音楽環境創造科、大学院映像研究科
会 費:無料・事前申込不要
用 語:【講演】イタリア語/日本語(逐次通訳有)
    【討論】フランス語/日本語(逐次通訳有)


上野さんといえば、明日の午後1時15分からの
「徹子の部屋」に、「おひとりさまの老後」をテーマに出演されます。
わたしはこの時間見るのは無理だけど、
関心のある方は、ご覧ください。

緊急のお知らせ(3.21)
<緊急連絡・ネグリ氏の来日中止に関して>
3.29の東京大学安田講堂での講演会は、プログラム内容を変更のうえ、開催いたします。
詳細につきましては、今後決定次第HP上でお知らせいたします。
(3月21日09:40 ネグリ氏東大講演会事務局)



  人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「本絹古布のつるし飾り」おひなさま(京王プラザホテル)と新宿・中村屋

2008-03-16 21:56:44 | たび/紀行/温泉
今日から、東京に来ています。
うす曇りだったので、富士さんは無理かなと思ったのですが、
とてもきれいに見えました。





  人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 

宿は都庁近くの京王プラザホテルに連泊。

3階のメインロビーには、特別展示(初公開)の「安藤家のおひなさま」と
「本絹古布のつるし飾り」がかざってありました。


心ひかれたのは、松尾光代とひまわりグループによる「本絹古布のつるし飾り」。

動物や植物、遊び道具や様々な形をした本絹のぬいぐるみが、
赤い糸で吊り下げられています。

  

真中にはひなかざり。




  

1階には、ちゃんとお雛様の段飾りもあります。


時間があったので、西新宿から東新宿までお散歩。
伊勢丹の地下で美味しいものを食べようと思ったのですが、
すごい人で有名店は行列。
あきらめて中村屋本店でお茶にしました。
  
注文したのは、ドリンクセットの、
10種野菜のサラダと

半熟卵の温野菜のペンネと、
フルーツヨーグルトパフェ。


これをひとりで食べたわけではなくて、3人で食べて、
帰りに、中村屋名物の揚げたて「カリーパン」を買いました。


  人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「二審も1700万円の返還命令」で勝訴!ホワイトディのお返しも?/県営渡船委託料返還請求訴訟

2008-03-16 00:13:05 | 市民運動/市民自治/政治
県営渡船委託料返還訴訟の判決の帰り、
つれあいは薬をもらいにかかりつけの病院へ。
その間、わたしは高島屋に勝訴のお祝いでケーキと本を買うことに。

高島屋にはいると、若者や女性の客がいっぱい。
なにやらいつもと様子がちがう。
「あー今日はホワイトディだった」と思い出し、
それなら買うのは連れ合いなんだけど、まっいいか。

連れ合いは持病がぶり返してるらしくて、
抗生剤で抑えているので、食べやすくて消化のよいものを、
ということで、
好物のバームクーヘンを買いにユーハイム。

レモンシフォンケーキも注文されてるので、
箱入りじゃなくて、出来立ての量り売りを買うことにした。

ちょっと味見をさせてもらって、デジカメで撮影。
 

賞味期限は3日なので、帰ってから、さっそく食べました。


本命は、レモンシフォンケーキ。
バターも生クリームも使ってないし、ふわふわと食べやすいから。

 
いつもは小さいほうを買うんだけど、初めて買ったクイーンサイズ。

高さ16センチ、直径はそれ以上で大迫力。

ふたを開けで箱から出したらしぼんでいく、ということなので、
箱のまま、切り分けることに。
最初の一口はダイナミックに、手でちぎって食べた。

ふふ、一度やってみたかったんだ。
  
そのあとは、ペティナイフを差し込んでやっと開通。


ふわふわでおいしかったです。
今日は一日、レモンシフォンケーキばっかり食で、ともちゃんも回復。
よかった、よかった。


人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 

ここからが本題の、控訴審判決。

4紙に載ったんだけど、「二審も返還命令」とはっきり書いてて
いちばん分かりやすいのが岐阜新聞。
他の新聞は、買ったのか負けたのか分からない
書かれ方をしてて・・・減額になったから仕方ないのだけど、

減額の理由のポイントのひとつ・・・差し止め部分については、
 「岐阜県は返還請求権を有しているから、
未だ県に(住民が主張する意味の)損害は発生していない」

だからその部分については訴えを認める必要はないから棄却する・・・

平成19年(行コ)25号県営渡船委託料損害賠償請求控訴事件の争点(PDF)

記事は、webにアップされてないので、タイプしました。

県営渡船委託料訴訟
二審も返還命令
名古屋高裁判決 海津市と組合長に
 

 岐阜県が同県海津市(旧海津町)に委託した渡船時宜宇賀ずさんに運営されていたとして、同県の市民団体が海津市や梶原拓前知事、渡船組合長らに、委託料約2200万円を県に返還するよう求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁は14日、約1900万円の返還を命じた一審岐阜地裁判決を変更し、市や組合長に焼く1700万円の返還を命じた。
 西島幸夫裁判長は「委託料の一部については、県が市に返還請求できるため、まだ損害は生じていない」として減額。また一審判決が認めた土木事務所長の監督責任について重大な過失はなかったとして、所長に対する請求を棄却した。

今後の対応注視
古田肇知事 県は訴訟上の当時者ではないが、県営渡船の委託事業に関連した案件であることから、今後とも適切な管理運営に努めるとともに、原告、被告の今後に対応について注視していきたい。
(2008.3.15 岐阜新聞)



この訴訟の詳細は、つれあいの「てらまち・ねっと」をご参照ください。

カラ渡船の判決はあさって14日/
県営渡船委託料損害賠償請求事件(3.12てらまち・ねっと)


以下は、一審の判決の記事です。

速報!1910万円返還命令で勝訴!/
「県営渡船委託料損害賠償請求事件」判決(2007.5.31)
 

ずさんな支出、管理実態、公金意識の欠如明らか/
県営渡船裁判勝訴の新聞報道1(2007.6.1)


カラ渡船の廃止を!/
県営渡船委託料裁判勝訴の報道2(2007.6.2)


明日から3日間、東京に行きます。
IT環境はいいみたいだから、東京から記事をアップしますね。

ではまた。

人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

みんなで守ろう!ドーンセンター~お任せ民主主義じゃない「本当の自治」をつくるのはだれ?

2008-03-15 13:37:01 | 市民運動/市民自治/政治
昨日は、午後からは名古屋高裁で住民訴訟の判決があったのだけど、
ともちゃんの体調がいまいちだったので、
わたしが車を運転して、名古屋高裁まで往復した。

高裁判決は地裁判決を一部変更、
1割程度を減額しての約1700万円の返還命令(勝訴)だった。
詳細については、新聞記事とともにあらためてお知らせします。


人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 

で、地方自治関連で(とこじつけて)、気にかかっていた大阪府のこと。

大阪府知事選で初当選した橋下(はしもと)徹氏は、
当選後、府幹部との協議で、
「公の施設は図書館以外は不要」と発言した。

男女平等政策を推進する拠点施設の
大阪府立女性総合センター(ドーンセンター)も整理縮小の対象。

知事の権限は強大なので、こういう人が当選すると大変なことになると思っていた。
東京都の石原都知事の強硬路線も(かつ無責任ぶり)もひどいけど、
西の大阪も、東京に負けないくらい暴走ぶり。

女性たちがドーンセンターを守ろうと、
「好きやねんドーンセンターの会」WEBサイトがたちあげました。

ネット署名のページもあります。
大阪府民でなくても誰でもできますから、
お知り合いに広げていただくと嬉しいです。

ネット署名のページ(トップページからも入れます)

あらためて言うまでもなく、
ドーンセンターは女性にとってなくてはならない施設です。

 「大阪府立女性総合センター(ドーンセンター)」HPから引用 ↓
ドーンセンターはあらゆる分野に男女がともに参加・参画し、
いきいきと生活できる社会を実現するために、
女性の社会的自立、情報ネットワーク、国際交流、文化表現の拠点として
さまざまな事業を展開しています。

情報事業
・ 情報ライブラリー
・ 情報システムの運営
・ 講座・展示等の開催
女性の抱える問題に関する相談事業
・ サポート・カウンセリングルーム
・ サポート・グループ
・ 講座の開催
・ 女性関係相談事業担当者研修講座
学習・キャリア開発事業
<啓発学習事業>
男性を含めた府民の関心を喚起し、女性問題解決のための
長期的な啓発活動を行うとともに、
自主的な学習活動を支援しています。
・ 女性問題啓発講座
・ ウィメンズフォーラム
<女性の能力開発・ネットワークに関する事業>
女性の社会参加・参画を促進するため、
女性の能力の開発・育成に必要な講座等の開催や支援事業を行い、
女性団体・グループの交流の活性化を図っています。
・ チャレンジ支援プログラム1
・ チャレンジ支援プログラム2
文化表現事業
女性による文化・表現活動を支援するとともに、
女性に対する固定的なイメージや社会意識の変革をめざします。
・ 女性映像フェスティバル
・ 女性芸術劇場
・ 女性の若手表現者支援
調査研究・情報発信事業
<調査研究事業>
・ 外部評価委員会の運営
・ 事業検討プロジェクトチームの運営
<情報発信(広報)事業>
・ 情報誌『DAWN』の発行(年4回)
・ 英文情報誌『DAWN』の発行(年1回)
・ 情報ライブラリー情報誌『いんふぉめーと』の発行(年2回)
・ ドーンハンドブックの作成
・ 海外女性監督ビデオの収集・加工
・ メールマガジンの発行(月2回)
他機関との連携・支援・交流
<協催事業>
男女共同参画社会の実現に向けての啓発・PRなどにおいて
事業効果の高い企画提案事業に対し事業支援を行っています。
<海外ネットワーク事業>
女性の国際交流を支援することを通じて、
女性の地位向上や女性問題の解決に向けた取り組みを行っています。
<大学との連携>
・ 講座受託、共催
・ インターンシップや図書館司書課程実習生の受け入れ
<その他の機関との連携>
・ 府内女性関連施設連絡協議会
・ 京阪神劇場連絡会
・ 大阪シアターパーク
<講師派遣>
<ソウル女性プラザとの交流>

 

開会中の大阪府議会での橋下知事の発言(答弁)を聞いていると、
この人、ほんとに弁護士かしら?
地方自治法も行政や議会のシステムも
なんにも知らないのじゃないかしら?と思います。

橋下ウオッチ:府議会代表質問、厳しい質問にぶぜん 野党と初対決
(毎日新聞 2008年3月7日 大阪朝刊)

 大阪府の橋下徹知事は6日、2月定例府議会で、野党の民主党・無所属ネットと初めて対決した。前日の与党・自民党とは打って変わって厳しい質問ややじを受け、ぶぜんとしたり、質問者をにらみつける場面が目立った。さらに、売却・民営化の方向で見直しを進める府有施設に対しては、与党の公明党からも存続の要請を受けるなど、「橋下流ショック療法」への異論が噴出した。
 民主党の西脇邦雄副幹事長は代表質問で、橋下知事が「府は破産状態」と強調することで府債の金利が上がると懸念を示した。これに対し、橋下知事は「財政の現実を認識してもらうためにメッセージを送っている。安心な情報を与える方がまやかしだ」と、声を上げて反論した。
 選挙中から「府債発行ゼロ」としながら、08~21年度の収支改善見通しに府債を盛り込んだことには「私はゼロとは言ってない。原則ゼロだ」と言い放ち、「言葉だけで遊ぶな」とやじが飛んだ。就任前の核武装容認発言については「私人としての発言で、公職についた以上、一切そのような主張をとるつもりはない」と釈明した。
 府有施設に関しては、公明党の野田昌洋幹事長が、府立女性総合センター(ドーンセンター)に触れ、「女性にとってのセーフティーネットであり、処分しなければならない施設ではない」と存続を要請した。
 大阪歴史学会などの歴史研究5団体と関西の研究者らも6日、府立4博物館(弥生文化博物館、近つ飛鳥博物館、狭山池博物館、泉北考古資料館)の存続を求める要望書を知事あてに提出。府立門真スポーツセンター(なみはやドーム)を利用する「なみはや水泳クラブ」のメンバーも、施設を現行通り使えるよう求める嘆願書を提出した。【犬飼直幸、大場弘行】
(毎日新聞 2008年3月7日 大阪朝刊)
----------------------------------------------------------------------
橋下知事、“過激答弁”連発 相次ぎ議事録削除
朝日新聞 2008年03月11日

 大阪府の橋下徹知事が、開会中の府議会本会議で“過激答弁”を連発し、次々と発言を議事録から削除される事態になっている。11日も、タレント・弁護士時代の著書を批判しながら答弁を求めなかった府議に対し、「答弁(の機会)を与えないひきょうな大人」と答弁し、議員団の抗議で発言を削除する騒ぎとなった。
 この日は、知事選で戦った民主党府議の一般質問で「なんで、罪を犯した少年のために莫大(ばくだい)な税金をつぎこまなきゃならないんだ」との著書の一節を批判されたことがきっかけ。答弁を求められなかった橋下知事は、別の質問の際に「一つの言葉だけをひいて、答弁を与えないようなひきょうな大人になって欲しくないと思っています」と語気を荒くして、ぶぜんとして降壇した。
 この答弁に対して民主党府議団が猛然と抗議し、「質問をしていないのに答弁した」として知事答弁を議事録から削除するよう議長に求め、認められた。
 橋下知事は10日にも共産党府議に「主張を通されたいのなら多数派をとってからぶつけていただきたい」と答弁し、「言い過ぎた」と釈明。5日の代表質問では知事の権限を越えて「教育委員会に命じる」と答弁し、後に「完全に間違っていた」と謝罪した。これらの答弁は議事録から削除・訂正される。
(朝日新聞 200.3.12)
-----------------------------------------------------------------
橋下知事、脱線答弁
権限ないのに「府教委に命令」、共産議員に「多数取ってから」

(2008.3.11 読売新聞)

 大阪府の橋下徹知事が初の定例府議会で「脱線」答弁を連発している。10日の本会議で、直接の命令権限がない府教委に、教職員の勤務評価を厳正に行うよう命じる考えを示した5日の議会答弁について謝罪を余儀なくされた。しかしその後、大規模宅地開発事業の凍結を求める共産府議の質問に、「そのような主張は多数派を取ってからぶつけてほしい」と答え、抗議を受ける事態を招いた。二つの答弁は議事録から削除される見通しだ。
 知事は5日の府議会本会議で、教員の勤務評価を給与に反映させる制度について見解を問われ、「頑張らない先生には厳しく対処するよう教育委員会に命じる」と答えていた。
 この日、民主府議が「知事は府教委に命令できるのか」とただしたところ、知事は「コメンテーターの立場であればともかく、知事としては完全に間違っていた」と、3度頭を下げて謝罪した。
 ところが、新たに質問に立った共産府議が、府が箕面市で進めるニュータウン開発事業に関して、「議会の議決があっても問題がある」と凍結を要求。これに対し、知事は「行政は議会の決議に拘束される」と反論し、議会で多数派を占めてから同種議論を展開するよう異例の注文をつけた。
 本会議終了後、共産府議団は「少数会派の言論を封殺しかねない発言」などと岩見星光議長に抗議。議長も知事に対し、答弁の撤回を促した。知事もこれを受け入れ、教委関連の発言とともに撤回する姿勢だ。
 相次ぐ不適切発言に共産府議団は「知事は感情的になれば本音が出てくる」とあきれている。
(2008年03月11日 読売新聞)


東京都では「新銀行」問題で大混乱、
大阪では、新知事の暴走。
「改革派」知事が退出したあとの地方自治のゆくえは混沌としている。

そんななか、
昨年12月に退任した橋本大二郎・前高知県知事の記事が面白い。

記者の目:「元祖・改革派」知事が去った高知県民 服部陽
(毎日新聞 2008年3月13日)

 「元祖・改革派」と呼ばれた橋本大二郎氏(61)が昨年12月、4期16年務めた高知県知事を退任した。橋本氏は「知事の立場で県民の暮らしを守れるのか、限界を感じた」として、地方分権を訴えて衆院議員を目指している。地域間格差の底に沈む高知。改革の旗手が去った今こそ、住民の自治意識が求められている。
 在任中の橋本氏は「県民参加の県政」を掲げて無党派を貫き、特定個人や団体による県政を一般住民の手に取り戻そうとした。情報公開と職員の「県民目線」を徹底する一方で、住民提案型の予算作りを導入するなど、住民と県政の結び目を模索し続けた。
 橋本県政の16年は、中央集権型から住民や地域に根ざした行政システムへと転換する「地方分権」が現実味を帯びてきた時代に重なる。00年には地方分権一括法が施行され、国と地方の関係は「主従」から「対等」となった。こうした時代の風を背に、改革派の橋本氏は行政改革と分権改革を推し進めようとした。
 ところが、地方分権の成り行きに橋本氏は「限界」を感じることになる。きっかけは小泉構造改革で実行された三位一体の改革だ。3兆円の税源が地方に移されることになり、橋本氏も「地方の自由度が高まるなら」と期待した。だが、06年度までの3年間で地方交付税5・1兆円が削減され、国の財政再建に地方が利用される格好となった。
 県収入の約4割を地方交付税に頼る高知で削減の直撃を受けたのは、公共事業に依存する県経済だ。県内総生産に占める公的支出の割合は41.7%で全国随一。県の普通建設事業費がピーク時(95年)の3割に落ち込み、昨年には大手建設会社の破綻(はたん)が相次いだ。雇用の受け皿が失われ、有効求人倍率は0.50倍前後で全国最低水準。昨年3月の新規高卒者の48.2%が県外に就職し、割合は5年前から20ポイントも上昇した。仕事を求めて人材が流出し、活性化が遠のく悪循環から抜け出せないままだ。
 退任表明で橋本氏は「最低限の行政に必要な財源さえ、一方的に削減される現状への武器を地方は持っていない」と述べた。国と地方は依然、上下関係にあり、三位一体の改革は税収の少ない地方の疲弊を助長し、住民の自立を促すまでには至らなかった。
 「知事の立場で意見を言ってもらちが明かない。公約に掲げて分権を勝ち取るしかない」として橋本氏が国政に挑むのは「地方主権」のための政治闘争だ。「国一律の外交や防衛などを除いたすべての権限と財源を地方に移すべきだ」。こう主張する橋本氏の狙いは、政界再編をにらみながらキャスチングボートを握ることで、国と地方の間にある壁に風穴を開けることにある。
 それでは、地方分権に向けて住民には何が必要なのか。橋本氏が唱えたのは「住民力」だ。住民手作りでの簡素化が話題を呼んだ02年の高知国体を契機に、地方分権の土台に乗る住民自治を育て、地域の活力を引き出そうとした。
 土佐湾沿いの土佐市宇佐町の自主防災組織は住民の手作りで、小高い山の頂上に南海地震による津波の避難場所を作った。県東部の人口約1200人の馬路村では、村特産のユズを搾ったジュース「ごっくん馬路村」を全国に通用するブランドに確立し、年商約30億円の産業に育てた。いずれも、住民が創意工夫を凝らして地域を守っている。
 とはいえ、橋本県政時代に沸いた「草の根」も後任を決める知事選では沈黙したままだった。共産党を除く与野党相乗りで組織票をまとめた尾崎正直知事が当選したが、投票率は過去最低の45.92%を記録した。半分以上の有権者が、県のあり方を当事者として考えず、意見しなかったことになる。「県民は結局、大ちゃんのカリスマ性に頼っただけだった」。橋本氏の支援者が語るように、長年にわたる橋本氏への支持は、住民の主体性の確立にはつながらなかった。
 その意味において、同じ改革派知事として活躍した片山善博・前鳥取県知事の言葉は示唆的だ。昨年4月の引退会見で「地方にはお任せ民主主義の弊害が出ている。“水戸黄門待望型”地方自治は本当の自治ではない」と語った。住民の安易な「お役所頼み」に警鐘を鳴らしている。
 地方からの変革には「限界」があるのかもしれない。だが、地方分権の活路になるのは住民が公依存から脱却し、自らが住む地域に目を向けて特性を生かした自治を築くことだ。橋本氏が地方と国、そして自らに課した宿題だ。(高知支局)
(毎日新聞 2008年3月13日)


トップは誰がなっても同じではない。

「改革派」といっても、どの方向に改革するのかで、
市民の生活への影響は大きく変わる。
とはいえ、
どんなによい知事であっても、「トップダウン」には限界がある。
ぎゃくにまた、
どんなに悪い知事であっても「トップダウン」には限界があるだろう。

市民みずからが現状に異議を唱え、「自治」をつくっていくことが、
市民自治の道すじだと思う。

人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

優雅なピンクの花・紅冬至と難波紅、烈公梅、八重唐梅、五色梅も/岐阜市・梅林公園3

2008-03-14 10:42:43 | 花/美しいもの
昨夜の天気予報は「春雨」。
しとしと降る雨、だそうだけど、我が家の春雨は
どういうわけか、朝から音を立てて降っています(笑)。

今日は午後から、「県営渡船」住民訴訟の名古屋高裁判決。
地裁では勝訴したけれど、高裁がどのような判断を下すかドキドキ。

数日前から、連れ合いの体調がよくないので、
わたしもお付き合いしてブラブラ。
もうすぐ選挙なので,持病の再発?とちょっと心配しています。

梅林公園の紅白の梅の花を紹介したので、
最後に、優雅なピンク系のお花を紹介しますね。

写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 


説明は、「梅林公園・梅だより2008」より


紅冬至(べにとうじ・こうとうじ)

枝振りのよい古木で、咲いている花は少ないが、
グラデーションがあるピンクの美しい花。





開くにつれて淡紅から白に変化するらしい。
  

  


難波紅(なにわこう・野梅系難波性、紅、八重、中咲き)
内側の花弁が中側に巻き込むように咲き、
細枝の発生が極めて多い。


芝生広場に差し掛かると、枝を広げて少ししだれ気味の
美しい木を見つけた。木札を見ると難波紅。



びっしりと咲くゴージャス感のある花弁は印象的
  

 


烈公梅(れつこうばい・野梅系野梅性、薄紅、一重、早咲き)
水戸生まれの花で、薄紅色の大輪です。
特徴は花弁の基から弁先に向かって紅色があせてくることです。
また、花弁はヘラ状に見え、この花の気品の高さをあらわしています







 八重唐梅(やえとうばい・緋梅系紅梅性、紅、八重、中咲き)
この梅の特徴は花弁が下向きで、爪先がぼかしとなり、
時間の経過かと共に赤い筋が入ることです。 
    
   


池のほとりの大杯の近くに咲く、印象的なピンクの花。
この花が好きなので調べてみたのだけど・・・、
百千鳥だと思うけど、よく分からない。
  

最後は、
この日、市長が植えたばかりの
五色梅(ごしきばい)

  
つぼみをびっしりつけているので、
きっとこれから五色の花を咲かせるのだろう。



梅林公園の「梅まつり」は終わったけれど、
遅咲きの花がまだ見ごろだと思う。
雨のあとは花がきれいなので、ぜひ見に来てださいね。

ではまた。

人気ブログランキングに参加中 
応援クリックしてね
 
 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする