常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

梅の花

2013年03月15日 | 日記


わが家の梅の鉢に香り高い梅の花が開いた。折りしも、四国の大分では桜の開花が告げられている。今年は、関東地方でも開花が早いという。桜は寒暖の差が大きいと、早く咲く習性があるという。寒かった2月に比べて、3月は急激な温度の上昇が見られる。

梅の花は大宰府に左遷させられた菅原道真が、都の家にあった梅を思いやって詠んだ和歌が有名だ。

東風吹かばにほひおこせよ梅の花主なしとて春な忘れそ

道真が謫居した大宰府天満宮には、飛梅伝説がある。この梅を思いやった道真を慕って、都にあった梅が飛んできて、天満宮に根付いたのだという。根を付けて木を植えるということは、当時の人々には難しいことであった。都から九州の大宰府まで、梅がどうやって移されたのか、この伝説によらずとも一大難事であったであろう。

その真偽はともかくとして、道真を祀る天満宮の境内は、梅の木で埋め尽くされている。この多数の梅の多くは、ここを参拝する人々が、奉納したものである。

道真がこの地へ流される前に、大宰府で梅の宴を開いている人がいる。大友旅人である。天平2年(730)正月13日(太陽暦2月8日頃)のことである。この時、大友旅人は正3位、66歳であった。この宴会には、山上憶良、大友宿禰ら30人もの役人が集まり、万葉集に「梅花の歌」として32首が収められている。

我が園に梅の花散る ひさかたの天より雪の流れ来るかも 大友旅人
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