食卓にも秋が来た。近所からいただいた栗を、妻が栗ご飯にする。山で採ってきたキノコ(サワモダシ)の味噌汁。そして、秋ナスの漬物。秋の味覚がこれどもかと、口のなかで踊る。考えて見ると、畑で採れたものは、近所にお裾分けをしているが、それ以上に季節の珍しいものをいただくことが多い。我が家の食卓は、多くの人の善意のかたまりのようなものだ。生きているというより、生かされていると言うべきか。感謝、感謝である。
栗飯のあとのまどゐを長くせり 荒井 正隆
この秋は、キノコの出がいいようだ。松くい虫、奈良枯れと山の木々はご難続きだが、その分キノコが多く出る。急に秋めいてきたことにも関係がありそうだ。山形産のマツタケも出わまったが、小ぶり2本8000円などという値段を聞いては、口にすることはできない。里山で雑キノコやナメコを探すのがせいぜいだ。キノコ採りに山へ入る老人の遭難騒ぎが相変わらず多い。秋を楽しみたいが、うかつな行動は慎むべきだ。
山形産の新米もそろそろ出てくる。昨日、知事さんがモンペ姿で、子供たちと稲刈りのパフォーマンスをした。「つや姫」が市場に好評であることもあって、今年はパリで日本食のPRイベントを行い、つや姫を試食してもらうと意気込みを語っていた。