夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

匿名希望(小ネタ)

2003年01月21日 | 映画(番外編:映画と邦題・字幕・台詞)
映画好きな人ならご存じかも。
「アラン・スミシー(Alan Smithee)」という監督。
彼が監督として名前を連ねる映画はいっぱいあるけれど、
実はこういう名前の人は存在しません。
いわゆる「匿名希望」です。

最初はやる気満々で撮りはじめた映画だけど、
なんらかの事情で現場でもめて、「こんな映画、やってられるか!」とぶちキレたり、
「一応世には送りだすけど、自分の名前が監督として載るのは恥ずかしい」
などと思ったりした場合に、
「監督=アラン・スミシー」となるのです。

そんなドタバタを扱ったその名も『アラン・スミシー・フィルム』(1998)は、
まさにホンモノのアラン・スミシー映画。
こんなタイトルで映画を撮ったはいいけれど、公開するのが恥ずかしくなって、
監督=アラン・スミシーとしたのではシャレになりません。
その年のラズベリー賞(アカデミー賞の前日に発表されるワースト映画賞)の
作品賞を見事に受賞しました。
もちろん日本でヒットするわけもなく、未公開に。

最近は「アラン・スミシー」に代わる、「トーマス・リー」という匿名希望さんも。
アメリカ映画『スーパーノヴァ』(2000)がそれ。
医療船ナイチンゲールは何千光年も離れた惑星からSOS信号をキャッチ。
1人の生存者を救出するが、救助した船には謎の物体が隠されていて……、
というSF映画です。その出来はやはりアラン・スミシー。(^^;

小ネタでした。(^○^)

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