夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

というわけで、ウディ・アレン。(前編)

2003年01月27日 | 映画(番外編:映画とこの人)
あの風貌が嫌いという人も多いし、女癖も悪そう、
インテリぶってそうで鼻につく……などなど
好き嫌いがまっぷたつに分かれる監督だけど、
私はかなり、いや、とっても好きかも。
彼の映画を観るたびに、映画を観る幸せを再確認できる気が。

何より、ほとんどの作品があまり長くないところも○。
3時間も観たうえに『パール・ハーバー』(2001)みたいだと、
「おりゃ~っ!」と暴れたくなります。

まずはちょうど30年前の作品を。
『ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくい
SEXのすべてについて教えましょう』(1972)は、
7話から成るオムニバス・コメディ。
外見は立派なサラリーマンなのに実は女装趣味のある男性、
患者の連れてきた羊のデイジーちゃんに本気で惚れてしまった医者、
変態度を競うクイズ番組の出演者たち、
不感症なのに人目があると燃えてしまう女性……などなど。
最終話の「ミクロの精子圏」は特に好き。
女性の前で興奮すると、体内の精子たちが今度こそ外の世界に出ようと出番を待つ。
外の世界を見たことのない彼らの不安も描かれておかしすぎ。

そして『ブロードウェイと銃弾』(1994)。
劇作家の男性がついに自分の作品上演にこぎつける。
が、そのためにはギャングの女を出演させるという条件が。
ところがこの女が恐ろしいほど大根役者のうえに台詞にケチを。
劇作家はほとほと困りはてる。
女のボディガードが見かねて脚本を書きかえたら、それが素晴らしい出来で……。
『マルコヴィッチの穴』(1999)のジョン・キューザック主演。
この役者さん、大好き。
ジョン・キューザックなら、ウディ・アレン監督作ではありませんが、
『ハイ・フィデリティ』(2000)がめちゃめちゃ好きです。

後編に続く。

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