夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『恋愛睡眠のすすめ』

2008年03月12日 | 映画(ら行)
『恋愛睡眠のすすめ』(原題:La Science des Reves)
監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル,シャルロット・ゲンズブール,
   ミュウ=ミュウ,アラン・シャバ,エマ・ドゥ・コーヌ他

まだTSUTAYA DISCASお試し期間中のため、
新作ではない作品が続きます。

昨年秋にDVD化された、2005年のフランスの作品。
原題は“La Science des Reves”(=睡眠の科学)で、
「恋愛睡眠」なんて意味不明な言葉はしっくり来ませんけれど、
観れば邦題の苦労の跡も納得なほど、イッちゃってます。

メキシコ人の父とフランス人の母を持つステファンは、
ちょっと顔が可愛らしいだけのダメダメ男。
両親が別れるさいに、メキシコで父と暮らす道を選ぶが、
その父が他界。母を頼ってパリへと移る。

母が大家をしているアパートに住むことになったステファンは、
隣室に引っ越してきたばかりのステファニーと知り合う。
最初は、彼女の友だちであるゾーイに惹かれたステファンだったが、
いつのまにかステファニーに恋してしまう。

キャッチコピーは、「夢ではどこまでも幸せ」。
幼い頃から、マズイ状況に陥ると夢の中に逃げ込んでいたステファンは、
恋も仕事も行き詰まると、夢の世界に浸ります。
それについて行くのがかなり大変。
現実と夢(というより妄想)の世界が知らない間に切り替わり、
ポニーのぬいぐるみが走り出したり、セロファンの波がキラキラしたり。
前半は集中して観ることができず、らりらりヨレヨレ。
だけど、次第に夢に切り替わるポイントがわかってきて、
カラフルでポップな映像を楽しめるようになりました。

妄想癖が激しくとも、
現実の世界でステファンがステファニーに語る台詞はなかなか。
泣くとそれを隠すために眼鏡をかけるステファニーに、
そんな君が好きだと一旦言っておきながら、
「いや、好きじゃない。君の涙はイヤだ。僕のためでなきゃね」。
また、つれないステファニーに向かって、
「僕と70歳になったら結婚してくれる?
僕らが結婚する40年後のために準備しようよ」なんて。
自意識過剰にも、自信なさげにも見えます。

ちなみに本作の監督は、ほかに2人の奇才監督とともに、
今夏公開予定のオムニバス映画『TOKYO』の1本を担当。
スティーヴン・セガールの娘、藤谷文子が主演し、
加瀬亮や伊藤歩、妻夫木聡、大森南朋などが共演します。
あとの2本も蒼井優や竹中直人が名を連ねていますので、ご注目。

災害カレンダーはイケてると思う。

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