『グラン・トリノ』(原題:Gran Torino)
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド,ビー・ヴァン,アーニー・ハー,
クリストファー・カーリー,コリー・ハードリクト他
本作を最後に、クリント・イーストウッドは俳優業を引退するとの噂。
是が非でも観に行かなければ。
朝鮮戦争からの帰還兵で、80歳に手が届こうかというウォルト。
50年間、フォードの自動車工として勤め上げた彼は、愛国心の塊。
しかし、それが行き過ぎて、時代の変化を受け容れようとしない。
移民を徹底的に嫌い、日本車に乗る息子を冷ややかに見つめ、
妻の葬儀にヘソ出しルックで参列した孫娘に苦い顔。
弔問客のことも「料理をただ食いしに来た奴」としか捉えられない。
息子たちはこんな父親を持て余して距離を置く。
唯一、ウォルトのことを気に懸け続けるのは、まだ若い神父。
ウォルトの妻の遺言を守ろうとしているのだ。
しかし、ウォルトは若造の言葉など聞こうとしない。
ウォルトが愛してやまないものは、
1972年型のフォード車、グラン・トリノ。
この車を手入れするときだけ、彼は心の平穏を取り戻す。
ある夜、グラン・トリノを狙って泥棒が入る。
未遂に終わるが、犯人は隣家に住むモン族の気弱な息子タオだった。
後日、タオが少年ギャング団に絡まれているのを見たウォルトは、
自分の庭を荒らされるのが嫌で、ライフルで少年らを追い払ったところ、
結果的にタオを助けることに。
犬猿の仲だった隣家から、
ウォルトに感謝の意を込めて次々と贈り物が届けられる。
さらには、お節介なタオの母親と姉が訪れ、
車を盗もうとしたお詫びに、身の回りの世話をタオにさせてくれと言う。
迷惑に思うウォルトだったが、次第にタオのことを可愛がるようになる。
今までにも何度か書いたことがあるように、
俳優としてのイーストウッドはもうキツイかなと思っていました。
だって、どう見てもお爺ちゃんなのに、
年のわりにどころか、あり得ないぐらいたくましかったり、
年齢差ありすぎの若い美女と絡んだりして、無理がありましたから。
だから、本作には驚かされました。
実年齢を実年齢のままで見せてくれるイーストウッド。
息が上がったり、思ったように動けない、
だけど、変化を認めたくない頑固オヤジ。
心が解きほぐされる過程は、シリアス一辺倒ではなく、
ユーモアがちりばめられていて秀逸です。
ラストにはガツンとやられて、涙ひとすじ。
魂で撃ちに行く。
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド,ビー・ヴァン,アーニー・ハー,
クリストファー・カーリー,コリー・ハードリクト他
本作を最後に、クリント・イーストウッドは俳優業を引退するとの噂。
是が非でも観に行かなければ。
朝鮮戦争からの帰還兵で、80歳に手が届こうかというウォルト。
50年間、フォードの自動車工として勤め上げた彼は、愛国心の塊。
しかし、それが行き過ぎて、時代の変化を受け容れようとしない。
移民を徹底的に嫌い、日本車に乗る息子を冷ややかに見つめ、
妻の葬儀にヘソ出しルックで参列した孫娘に苦い顔。
弔問客のことも「料理をただ食いしに来た奴」としか捉えられない。
息子たちはこんな父親を持て余して距離を置く。
唯一、ウォルトのことを気に懸け続けるのは、まだ若い神父。
ウォルトの妻の遺言を守ろうとしているのだ。
しかし、ウォルトは若造の言葉など聞こうとしない。
ウォルトが愛してやまないものは、
1972年型のフォード車、グラン・トリノ。
この車を手入れするときだけ、彼は心の平穏を取り戻す。
ある夜、グラン・トリノを狙って泥棒が入る。
未遂に終わるが、犯人は隣家に住むモン族の気弱な息子タオだった。
後日、タオが少年ギャング団に絡まれているのを見たウォルトは、
自分の庭を荒らされるのが嫌で、ライフルで少年らを追い払ったところ、
結果的にタオを助けることに。
犬猿の仲だった隣家から、
ウォルトに感謝の意を込めて次々と贈り物が届けられる。
さらには、お節介なタオの母親と姉が訪れ、
車を盗もうとしたお詫びに、身の回りの世話をタオにさせてくれと言う。
迷惑に思うウォルトだったが、次第にタオのことを可愛がるようになる。
今までにも何度か書いたことがあるように、
俳優としてのイーストウッドはもうキツイかなと思っていました。
だって、どう見てもお爺ちゃんなのに、
年のわりにどころか、あり得ないぐらいたくましかったり、
年齢差ありすぎの若い美女と絡んだりして、無理がありましたから。
だから、本作には驚かされました。
実年齢を実年齢のままで見せてくれるイーストウッド。
息が上がったり、思ったように動けない、
だけど、変化を認めたくない頑固オヤジ。
心が解きほぐされる過程は、シリアス一辺倒ではなく、
ユーモアがちりばめられていて秀逸です。
ラストにはガツンとやられて、涙ひとすじ。
魂で撃ちに行く。