夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『帝一の國』

2017年05月19日 | 映画(た行)
『帝一の國』
監督:永井聡
出演:菅田将暉,野村周平,竹内涼真,間宮祥太朗,志尊淳,千葉雄大,
   永野芽郁,榎木孝明,山路和弘,真飛聖,中村育二,吉田鋼太郎他

前述の『追憶』に幾分、いや大分ガッカリしながら、
実は上映終了時間(10:50)と開始時間(10:40)が10分もかぶっていた本作を。
『追憶』は原作を読んだ時点でエンドロール後に何もないと踏み、
ほならエンドロールが回りはじめた瞬間に出れば、
本作の本編開始にはじゅうぶん間に合うと考えたのです。で、そのとおり。

泣けると期待していた『追憶』がまったく泣けなかったのに対し、
まさか泣くところがあるとは思わなかった本作でちょっぴり涙。
熟年どころか今にも倒れそうな人が多い客層だった前者。
後者のこちらは大半が女子高生。三回りか四回り違いそう。

古屋兎丸の同名漫画を実写映画化。原作を読んでみたいです。
監督は『ジャッジ!』(2013)、『世界から猫が消えたなら』(2016)の永井聡

超名門校、海帝高校に首席で入学を果たした赤場帝一(菅田将暉)。
父親(吉田鋼太郎)は通産省官僚、母親(真飛聖)はピアニスト
幼い頃はピアノを弾くのが大好きだった帝一だが、
ある日突然、父親の言うとおり、海帝高校を目指すように。

もはや帝一の夢は総理大臣になること。
海帝高校で生徒会長を務めた者は将来の内閣入りを確約されたも同然。
総理大臣になるには何が何でも生徒会長にならねばならない。
2年後にそうなるためには、今から根回しをしておく必要がある。

成績優秀、品行方正な者が教師の指名を受けて、各クラスのルーム長になる。
きっちり1年1組ルーム長の座におさまった帝一は、
副ルーム長に親友で情報収集能力の高い榊原光明(志尊淳)を指名。

同じ1年生のうち目下のライバルは、まずは2組ルーム長の東郷菊馬(野村周平)。
菊馬とは親同士もライバルで、かつての生徒会長選では
帝一の父親が菊馬の父親に1票差で負けたという経緯がある。
それゆえ、菊馬には絶対に負けたくない。

もうひとりライバルと思われるのは、6組ルーム長の大鷹弾(竹内涼真)。
といっても弾には人と張り合う気などまったくなく、絵に描いたような好青年。
家は貧乏でたくさんの弟妹を抱え、働く母親に代わって弾が面倒を見ている。
そんなに貧しくてなぜ海帝へ入れたのかと思ったら、
あまりに勉強ができるものだから、教師の勧めで奨学金試験を受けたら通ったと。

彼らは揃って各学年各クラスのルーム長および副ルーム長で構成される生徒会に出席。
次期生徒会長として有望視される2年生のうち、誰につくかを帝一は見極める。
生徒会長候補は氷室ローランド(間宮祥太朗)と森園億人(千葉雄大)。
帝一は光明が入手した情報を精査し、ローランドにつくことを決めるのだが……。

若い子ばかりだから最初は気づきませんでしたが、
振り返ってみれば母親以外に女の子はほとんど出てこない。
紅一点が帝一の幼なじみ、白鳥美美子役の永野芽郁ちゃん。カワイイ。

まずまず笑って、こんなもんだろうと思っていましたが、不意打ちを食らいました。
なぜ帝一が総理大臣を目指すのか。自分の「くに」をつくろうと思ったのか。
これが明かされるシーンでそういうことだったのかと涙。
が、いい話として終わることはなく、最後のひと言が利いていてまたニヤリ。

大阪・北摂の星、菅田くんもいいけれど、
タイプでいえば私はやっぱり竹内くん。あ、どうでもいいですね。すみません。(^^;

想定外の涙で楽しさUP。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする