めいすいの写真日記

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マスネ作曲「サンドリヨン」~シンデレラ~

2021-03-22 | オペラ・バレエ

                                   WOWOW 2021/3/18

うっとりさせる演出のシンデレラ物語、17世紀フランス人ペローによる童話をマスネがオペラ化し1899年に初演された。METでは今回のロラン・ペリーの演出が初めてである。

【演出】
 ロラン・ペリー フランスパリ出身 
【出演】
 サンドリヨン(リュセット)・・・ ジョイス・ディドナート(メゾソプラノ)
 シャルマン王子・・・ アリス・クート (メゾソプラノ)
 父 バンドルフォ・・・ ロラン・ナウリ (バス・バリトン)
 継母  ド・ラ・アルティエール夫人・・・ステファニー・プライス (メゾソプラノ)
 妖精   ・・・ キャサリーン・キム【あらすじ】

【あらすじ】

アルティエール伯爵夫人と再婚したパンドルフォの連れ子リュセットは、継母にこき使われ、台所で灰にまみれているため「灰かぶり=サンドリヨン」と呼ばれている。伯爵夫人の2人の娘が、王子シャルマンが花嫁を選ぶ舞踏会へ出かけるのを、羨ましく見送るリュセット。

 継母(アルティエール伯爵夫人)と娘二人は王室での舞踏会の準備に怠りがない。丸いドレスはフレンチティストの香り。

シンデレラ(リュセット)は家で一人、留守番しなければならないことを嘆く。

 しかし妖精が現れ、彼女を着飾らせ、ガラスの靴を履かせて舞踏会へ送り出す。

ただ、「12時の鐘が鳴る前に舞踏会から帰らなければならない」と妖精に告げられる。

 王宮では華やかな舞踏会が始まっていた。

花嫁候補の女性達が愛嬌を振りまくが王子は興味を示さない。

 舞踏会に現れた純白のドレスのリュセットを王子シャルマンはその美しさと気品に惹きつけられ

 一目で恋に落ちるが、彼女は真夜中には帰らなければならない。

 時間が12時となり、リュセットは王宮を去って行く。

 後ろ髪を引かれながら家に戻ると、そこには舞踏会から憤慨して戻ってきた継母と娘たちが…

 父親と共に、家を出ようと思い込むようになったリュセット。そこに妖精が表れシャルマン王子との出会いの場を作ってくれる。

共に姿が見えないながらも愛の二重唱を歌う。

王子は、リュセットが残したガラスの靴が合う女性を探し、国内外の多くの女性に声をかける。

王子は、リュセットの残したガラスの靴が合う女性を探し、国内外の多くの女性に声をかける。写真の女性はチキン・ドレスを着ている。

 ついにリュセットが見つかり、妖精の立ち会う中、シャルマン王子とのハッピーエンドとなる。

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【感想】

  やはり、METのメゾソプラノの新星、ジョイス・ディドナートの存在感は大きく、魅力的です。見ていても安心感があります。

    つぎに、このオペラの特筆すべき点は、ロラン・ペリーの家族が所有していた本(C・ペローの原作本で挿絵G・ドレ)に大きインスピレーションを得ているということです。極端に言えば、この本にある3色(表紙の赤と紙面の白と文字のインクの色)だけをセットに採用したとも言えます。始めから終まで本のイメージがステージに溢れました。斬新なセットで笑いと涙を誘っているといえるでしょう。舞台の文字はフランス語でシンデレラの物語が書かれているかも知れません。
 そうしたことから、舞台を見て、童話の本のイメージが乗り移ってくると感じた時に,今回のオベラの良さを感じたことになるのかも知れません。なかなか良く出来ていて計算もされていると思います。なお、ロラン・ペリーは衣装のデザインも行っていて、美しいドレスに対する特異な才能を見せています。

  このオペラ「サンドリヨン」、これまで、今ひとつ人気がなかったのはロッシーニの『チェネレントラ』があったからか・・・また、リュセットと王子が共にメゾソプラノで、テノールとソプラノの作品でないからかもと言われます。しかし、情感豊かで、喜びも笑いも軽やかさも深さもある作品なので、上演機会はこれからもあるかも知れません。



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