めいすいの写真日記

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コキア・・・埼玉県営樹林公園

2020-10-31 | 

コキアが咲いていると、和光市在住の知り合いに紹介されて、埼玉県営樹林公園を訪れてみました。

コキアは アカザ科   ホウキギ(箒木)属の植物
 南ヨーロッパなどが原産、古くは中国から渡来。日本の栽培地は秋田県・山形県など。
 高さは1mくらいになろ。茎がいっぱい枝分かれして丸っこい形になる。

 緑色の鑑賞期間は6月から9月まで。秋のこの時期(10月~11月)はビンク色に紅葉し美しい。
 箒の材料になるので箒草とも呼ばれる。

 実は秋田県の郷土料理「とんぶり」材料になる。キャビアに似ていることから”畑のキャビア”と呼ばれることがあるようだ。煮付けて、大根おろしやとろろに加えて食べられる。しかし、私は残念ながら食べたことがありません。
 草ボウキを作るには、8月下旬頃に刈り取って陰干しにするとのこと。

  埼玉樹林公園・・・〒351-0106 埼玉県和光市広沢三番地内
         TEL:048-468-0837
         20.2ha 無休
  東武東上線、有楽町線、副都心線「和光市駅」から徒歩20分 、駅前からはバス5分


アブチロンの花

2020-10-28 | 

 

 アブチロンは、葵科アブチロン属の花。ブラジル原産。
 開花時期は長く、6月から11月頃にかけて咲きます。
 いろいろな品種があり、幅広の花を咲かせるものもあります。 
 写真のものは「チロリアンランプ」(浮釣木)と呼ばれる品種、釣りの浮き輪に似ています。

つる性で花茎3cm と花は小さいのですが、鮮やかな花です。


ボリショイ・バレエ「コッペリア」

2020-10-25 | オペラ・バレエ

                         NHK BS プレミアム・シアター 2020/10/12

   町の広場にたたずむ邸宅    住むのはあやしい人形作家
  窓辺には美しい娘が一人    彼女の正体は何と・・・  恋人達の運命は?
  バレエ史に残るプティパ版をセルゲイヴィハレフが見事に復元したユーモアあふれる名作

<演 目>
バレエ「コッペリア」(全3幕)
【音楽】レオ・ドリーブ
【原振付】マリウス・プティパ
     エンリコ・チェケッティ
【復元振付】セルゲイ・ヴィハレフ

<出 演>
スワニルダ・・・マルガリータ・シュライネル
フランツ・・・アルチョム・オフチャレンコ
コッペリウス・・・アレクセイ・ロパレーヴィチ 
コッベリア・・・ 機械人形  ほか
ボリショイ劇場バレエ団
<管弦楽>ボリショイ劇場管弦楽団
<指 揮>パヴェル・ソロキン

収録:2018年6月8・10日 ボリショイ劇場(モスクワ)

【第1幕】
スワニルダの婚約者フランツは人形作家のコッペリウスの娘コッペリアに夢中
スワニルダは、コッペリアの家に潜入することを決意する

冒頭、有名なコッペリアのワルツを踊るスワニルダ

フランツは窓辺のコッペリアが気になる

第1幕の群舞(コールドバレエ)

人形作家のコッペリウスは広場でハンカチに包んであった邸宅の鍵を落とす。
その鍵を拾い、スワニルダは女友達と一緒にコッペリウスの家に入ることにする。

【第2幕】
コッペリウスの家
スワニルダはコッベリアが機械人形だと気づきコッペリアのふりをする
一方、コッヘリウスはフランスの生気を奪ってコッペリアに命を与えようとするが

 スワニルダと女友達はコッペリウスの家に入り、窓辺から顔を出していたコッペリアの正体を調べる。なお、この部屋には,いろいろな人形が飾られている。

 その結果、コッペリアは人間ではなく人形だと分かる。
 暫くするとコッペリウスが部屋に戻って来たので、女友達は部屋から逃げ出す。

 一方、フランツはコッペリアに逢いたくて窓にハシゴをかけて部屋に入ってくるが、
 コッペリウスに捕まってしまう。そして、眠り薬入りのワインを飲まされ意識を失う。

コッペリウスは眠っているフランツから生気を抜き取り、コッベリアに吹き込もうとする

 その一部始終を見守っていたスワニルダは、コッペリアになりかわり、人形の動作をするなどして、コッペリウスをからかう。

 その後、スワニルダは見事な踊りを見せるようになる。

そして、騒ぎに目を覚ましたフランツを救い出す。

【第3幕】
仲直りしたフランツとスワニルダはめでたく結婚
祝いの宴が華やかに開かれる  

改めて、フランツはスワニルダにプロポーズする。

結婚の宴が華やかに広場で行われる。

スワニルダとフランツのパド・ドゥで結婚式は幕を閉じる。

【感想】
 コッペリアはロマンチックバレエの代表作。まさに古典のバレエである。
 ボリショイ・バレエはこうしたバレエの演出は他の追随を許さないといえるだろう。
舞台、踊り、衣装、小道具、音楽の全ての分野に於いて秀でていると思う。
 なんと言ってもこのバレエの素晴らしさは、第1幕冒頭でのスワニルダの踊りのワルツと第1幕と第2幕との間奏曲に演奏される音楽である。多くの人がこの音楽を聴いたことがあるだろう。パヴェル・ソロキン指揮のボリショイ劇場管弦楽団の演奏はとても素晴らしいものだった。また、ビデオ・カメラの映像も精細で見応えがあった。
 楽しいバレエをおおいに楽しむことが出来たと思う。


イモ街道・・・埼玉県三芳町

2020-10-20 | 家での食べ物

 埼玉県三芳町の「イモ街道」(埼玉県道56号線 下組-上富-多福寺交差点)約1Kmには、収穫時期に、さつまいも(富の川越いも)を販売するたくさんの農家が旗を立てて並びます。

私の家から車で30分ほどのところにあり訪れました。

敷地内のカフェで「焼き芋」を食べられるのですが、ちょうど月、火が休みで残念でした。

培人(つちかいびと)・・・今から約320年前の江戸時代に行われた三富新田の開拓以来、関東ローム層に熱く覆われた赤土の大地、平地林からの落ち葉堆肥を始めとする様々な肥料を投入して,土作りを行ってきた三好の畑。こうした土を育て愛情込めて作物を栽培する農業者を「培人」と呼んでいます。

 購入したのは、シルクスイート・・・2013年に誕生したさつまいも界の超新星ともいえる品種。絹のような舌触りと蜂蜜のようなコクがある、抜群の甘さが特色です。

代表的な品種の「紅赤」の芋焼酎も買いました。

秋の味覚の舞茸(頂き物の群馬産)と一緒に天ぷらにして食べました。後は「焼酎・・・富の紅赤」のお湯割り。


山口百恵主演 「ホワイト・ラブ」

2020-10-17 | 映画

                                                                                                                        NHK BSシネマ 2020.10.12

  1979年(昭和54年)作の山口百恵、三浦友和、共演コンビの10作目の記念映画。
上村忍(山口百恵)は東京でスタイリストとして働きながらスペイン語学校に通う。
 一方、山辺健(三浦友和)は元商社マンでスペイン語学校の臨時教師。
  ひょうんなことから急速に親しくなる2人だったが、スペインとの関わり愛についてはお互いに多くを語ろうとはしなかった。東京、スペインを舞台をそれぞれに悲しい過去を持つ男女が、反発し合いながら愛を育んでいく姿を描いた恋愛ドラマ。
 なお、この映画のキャッチコピーは、「愛は、いつもバラ色に染まりながらいくつもの涙と混ざりあっていつか、白くかわってゆく――」である。

皂角坂・・・さいかちざか(千代田区神田駿河台2丁目)忍を追う健。
中央線の列車も形は変わったが色は同じ。ここは総武線の黄色い電車も走る。

      お茶の水橋(下を流れるのは神田川)後は御茶ノ水駅御茶ノ水口で忍を待つ健。

くわえタバコの健、ちょっとやくざ風で良くないイメージ。万札をじかに受け取っている。
当時は、タバコはまだ、「嫌煙」という言葉も今ほど広がっていなかった。いまだと、人気スターにはマイナスイメージにしかならない。

 雨の中、オープンカーを開け放して酔っ払い運転でスボーツカー蛇行しながら走らせる。このようなシーンは、現在では「映倫」にカットされるだろう。「死ぬつもり?」「理由がない。こわいか?」「ぜんぜん」とか言い合ってスピードを出す。危ない運転だ。

 竹芝桟橋で健を待つ忍。背景は大島航路の「さるびあ丸」。健を待つ忍だが現れなかった。こういう時には携帯がないと不便だと痛感。

スペインに向かうジェット機、機体には、SWISAIR書いてある。直行便ではなく、チューリッヒ空港での乗り換え便?

 マドリードの空港で、忍達は手荷物チェックを受ける。係官から「これは何?」と聞かれるが、流ちょうなスペイン語で説明する。麻薬と誤解されそうな所を見事に切り抜けるが、僅かな習得期間でここまで話せるようになるのかは、ちょっと疑問。

スペインの首都マドリードのシンボル、ドンキホーテの像。左手の上が黒、下が白い服装の人物が忍。

 同じくドンキホーテが攻撃したというラマンチャ地方の風車・・・マドリード郊外。16世紀のものだが、今も10基ほどが観光用として残されているとのこと。

 健の元カノがフラメンコを習い、かつ働いていたタブラオ。

  サンプローナ サンフェルミン祭(牛追い)はスペインの三大祭りのひとつ。
 忍は建物から外へ出た途端、牛追いの流れに巻き込まれるが・・・。
 この牛の突進する流れに巻き込まれることなど、あり得ないはずだが、そこはフィクション。

【感想】
  40年以上も前の話なので、現在の私達の生活よりもやや古めかしい感じはする。
  ただ、忍のスタイリストという仕事は当時としては”飛んでる職業”であったと思う。  また、健の友達は,やや如何わしい職業であるように思えるが、オープンカーとなるスポーツカーを乗り回すというのも、やはり”飛んでる人種”であり、時代の先端をいくことを示すための映画上の設定であるように思われる。  
  また、スペインという国を訪れることは普通の人間にとってはまだまだ、珍しい時代であったと思う。
 現代人にとっては、多くは身近な社会環境であり、部屋の中の雰囲気などは,少々野暮ったく、携帯電話のない黒電話の世界は、コミニュケーションについては遅れた感じになってしまっている。時代の流行を追おうとするとどうしても普遍的でなくなってしまうのはやむを得ない。
  救いのあるのは演じる山口百恵や三浦友和が好演し、時代を超えて魅力を輝かせていることである。


秋桜(コスモス)・・・2020

2020-10-14 | 

志木市の新河岸川の「いろは橋」上流の遊歩道のコスモスが咲いています。

秋を代表する花のコスモスは,7月の末から咲き始め、11月の上旬まで咲いています。

早咲きと遅咲きがあるようです。葉は線のように細いが、台風などで倒されても立ち上がり、花を咲かせる

強さがあります。色はピンク。白、赤など。

秋桜(あきざくら)とも呼ばれます。

花言葉は「乙女の真心、謙虚、調和、愛情、たおやかさ」です。


プーランク「カルメル会修道女の対話」

2020-10-12 | オペラ・バレエ

                                         wowow 2020/10/7

 1789年、バスティーユ襲撃で始まったフランス革命は、ロベスピエールの恐怖政治へと移り、宗教も弾圧される。そして1794年、信仰を捨てず、殉教を決意したカルメル会修道女16名がパリで断頭台の露と消えるという史実に基づいた作品。革命の恐怖から逃れようと修道女になった公爵の娘ブランシュの悲劇を中心に描かれている。

演奏:メトロポリタン歌劇場管弦楽団 指揮  ヤニック・ネゼ・セガン
演出:ジョン・デクスター
出演:
ブランシュ・ド・ラ・フォルス・・・イザベル・レナード
クロワシー夫人/修道院長・・・カリタ・マッティラ
リドワーヌ夫人/新修道院長・・・エイドリアン・ピエチョンカ
マザー・マリー/修道女長・・・カレン・カーギル
コンスタンス・・・エリン・モーリー
MET上演日:2019年5月11日

【第1幕】

1789年4月フランス革命勃発直前のパリ、公爵家の娘ブランシュは俗世間での生活に不安を覚え、父の許しを得てカルメル会の修道院に入る。

クロワーヌ夫人/修道院長は病の苦痛の中で壮絶な死を迎え、神を呪って絶命する。それをブランシュは看取る。

 修道女のコンスタンス(左)は「修道院長の死は,誰かの運命を肩代わりしたのではないか」とブランシュ(右)に話す。

              リドワーヌ夫人/新修道院長(左)、マーリー/修道女長(右)
 クロワーヌ夫人/修道院長の葬儀の後のリドワーヌ夫人/新修道院長の就任時に歌われるアヴェ・マリア

【第2幕】

 革命の不穏な空気にブランシュの兄は,妹に修道院から家に帰るよう勧めるが、ブランシュは逡巡し、結局は家に戻らない。

 革命政府は修道院に来て「司祭の追放、修道院の解散と建物の売却」を告げる。

]

 修道院長がパリに出かけ不在の中、修道女長マザー・マリーは,殉教の請願を秘密投票で行うことにする。16人全員が賛同。修道服を脱ぎ平服に着替えて修道院を出る。この時ブランシュは家に戻ってしまう。

 別の場所に身を寄せていた16人の修道女達は、刑務所に連れてこられ、「革命裁判所の通達」を受ける。
その内容は「オワーズ県コンピエーニュの”元カルメル会修道女”は革命に反抗し、秘密裏に集まり、狂信的な信仰の書簡を交わし、自由を侵害する書を保管し、犯罪的な望みを抱いた。再び民を暴君の圧政の元におき、神の名のもとに忌まわしい陰謀を企て、流れる血のなかに自由を消し去ろうと望んだ。したがって革命裁判所は申し渡す。上記の被告達全員を死刑に処する。」であった。

信仰を捨てず、殉教を決意したカルメル会修道女16名がパリで断頭台の露と消える。断頭台に一人ずつ送られる修道女たちは〈サルヴェ・レジーナ・・・幸いあれ 天の元后〉を歌う。リドワーヌ夫人/新修道院長が歌い始め、先頭に立つ。

 死刑が執行される。これまでの電子音に変え、初演当時の木製と金属とでギロチンを模したものに戻したという音は、生々しく聞こえて衝撃が大きい。

          コンスタンス(左)、ブランシュ(右)
 修道院から逃げ出していたブランシュは、死刑執行が若いコンスタンスで終わろうとする時、群衆の中から現れ、最後に断頭台に向かう。

【感想】
   印象深い、他に類を見ないオペラである。信仰とは何か、死とは何かを極限の状態で問いかけられる暗いストーリーの悲劇。しかし、プーランクの音楽はあくまで清澄でメロディック。崇高な旋律が美しく感動的である。
  演出はジョン・デクスターで、1977年MET初演時から使われている舞台。モノトーン、抽象的でシンプルな装置は修道女達の深層心理を巧みに暗示、今なおスタイリッシュな美しさを感じさせる演出である。
   指揮者のヤニック・ネゼ・セガンは、最後の場面で演奏者達が涙を流していたという。頷ける話である。


彼岸花・・・2020

2020-10-09 | 

 お彼岸を過ぎると見頃になる彼岸花(曼珠沙華)。曼珠沙華とは天上に咲く花の意味。
 今年は、咲き始めがやや遅く、10月に入ってからも咲いています。
 彼岸花は鱗茎(球根)で増える植物。
 田んぼの畦道などによく植えられていますが、畦(あぜ)を強くするから。また、鱗茎には毒があり、ネズミやモグラなどに掘り返されません。この毒は人間にも吐き気や下痢をもたらすといいます。

 彼岸花は花が咲く時には葉がない。葉がある時には花がない。そのため、韓国では「相思華」というそうです。 

志木市の新河岸川の親水公園、左岸側で見事に咲いていました。

白い彼岸花(白花曼珠沙華)も、最近よく見かけるようになりました。


山口百恵主演 映画「風立ちぬ」

2020-10-06 | 映画

                                NHK BSシネマ 2020.10.2

Le vent se lève, il faut tenter de vivre
風立ちぬ、いざ生きめやも    ポール・ヴァレリー

  山口百恵、三浦友和共演の第4作で、堀辰雄の代表作とされる小説を元に、戦争という時代の流れに翻弄されながらも,純愛を貫き通す青年と少女を描く感動のドラマ。
 太平洋戦争中の昭和17年、軽井沢の別荘で療養する元外交官の娘節子の元に集まる学生たちのなかに、ひそかに節子に好意を寄せる青年達郎がいた。
 結核に侵され始めた節子は、軽井沢から八ヶ岳山麓の富士見のサナトリウムに入院する。やがて恋に落ちた2人は婚約する。
 しかし、節子の体は次第に悪化していく。それを見守り続ける達郎。戦争が進むにつれ、学徒動員が行われることとなる。達郎も諏訪湖の連隊に入ることになり、別れが待っていた・・・。

【監督】若杉光夫
【原作】堀辰雄
【音楽】小野崎孝輔
【出演】
      水沢節子・・・山口百恵
   結城達郎・・・三浦友和
   水沢欣吾・・・芦田伸介
 【製作年】1976 東宝製作

初めての出会いの頃、節子にお見合い話が持ち上がるが、節子は邪魔をしてほしいと達夫に頼む

 中央右奥、八ヶ岳連峰 病室からは八ヶ岳連峰が望める。

   富士見のサナトリウムの二人。その頃の結核の治療法は栄養を取り、安静にし、体に負担を与えないようにするくらいであった。昼でも夜でも窓を開け、新鮮な空気を取り入れる。

 結核の治療法が劇的に変わったのは戦後、1960年頃から始まった抗生物質の利用によるところが大きい。

達郎は散歩の途中「風立ちぬ、いざ生きめやも」と節子に話しかける。

サナトリウムの庭であやとりをして、くつろぐ二人

達郎は父親から、節子は病弱だからと結婚を反対されていた。しかし、戦地へ行く兄が学徒の達郎に生き抜く強い気持ちを持たせるようにと父にアドバイスし、達郎は結婚を許される。急ぎ富士見に戻った達郎は節子へ婚約を告げる。

看護婦さんから婚約のお祝いを受ける節子

【感想】
 薄幸の節子の役を演じる山口百恵が好演している。結核という不治の病を患う翳りのある役に良く合っている。
 三浦友和も節子に対する真摯な愛を貫き通し、献身的に尽くす青年の役を見事にこなしている。

 堀辰雄原作の小説「風立ちぬ」は、結核を患う女性に対する思い、美しい自然とサナトリウムなどの様子が子細に書かれ、生と死を超越して幸福を求めていく過程が名文で綴られた傑作であるが、この映画にもそうした雰囲気が出ている。
 また、小説には、一切書かれていないが、戦時中、徴兵され戦地へ向かう青年達の当時の思いも多く描かれている。「皆にお目出とう,頑張って」と言われて出陣しなければならなかった気持ちが身に染みて来る。戦時の雰囲気が実際にどんなものであったか分からないが、良く表現されているのではないか。


キンモクセイの花・・・2020

2020-10-04 | 

              写真は共に新河岸川親水公園にて

 家の周辺のキンモクセイの木に花が咲き、とても良い香りがします。開花時期は9月25日から10月10日頃。キンモクセイはモクセイ科モクセイ属。私の住む「志木市の木」です。
 中国南部広州、桂林地方産。確かに2008年に桂林を旅した時に広州の空港には白い花のギンモクセイ、桂林の町の中の歩道には、キンモクセイの黄色い花の咲いたトンネルがありました。桂林市には45万本のキンモクセイが植えられているとのこと 。ツァーのうたい文句に「この時期キンモクセイが満開です」とありました。咲く時期は日本と比べ、1月ほど遅れるようです。
 雨や風に打たれると簡単に散ってしまうので、穏やかな天候が続くことを祈っています。


山口百恵主演 映画「絶唱」

2020-10-01 | 映画

     1975東宝製作              NHK BSシネマ2020.9.28

【映画冒頭の話】
   あれは今からもう30年以上も前の昔のこと。私らがまだ幼い頃の出来事でございました。
 東の国ざかいへも、西の国ざかいへも、他人の土地を踏まずに行けるといわれた谷一番の具現者、山園田の若様に花嫁さんが来なさるというので、谷中のものが皆、沿道に出迎えたものでございます。
 花嫁さんは、それはもう本当に美しい人で子供心にも吸い込まれるような思いで見つめたものでございます。ところが驚いたことに後からの話では、その人はその時もうこの世の人ではなかったのだそうです。花嫁さんはすでに死んでおられたのでございます。

山里の風景 順吉と小雪

 昭和17年。山深い山陰地方の名家の息子・順吉(三浦友和)は、貧しい山番の娘・小雪(山口百恵)を深く愛していたが、順吉の父は身分が違うと反対し、実業家の令嬢と結婚させようとする。諦めきれない順吉は小雪と駆け落ちすることにする。二人は、日本海の激しい荒波と砂丘に挟まれた小さい町で貧しいながらも幸せな日々を送る。しかし、やがて戦争が激化、順吉のもとにも召集令状が届く。
 二人は、離ればなれになるが、かたや戦場、かたや町での働き先で決められた時刻(午後3時)に木挽き歌を歌い気持ちを通じることにする。しかし厳しい仕事が原因で小雪は結核にかかってしまう・・・・・。

【監督・脚本】西川克美
【原作】大江賢次 
【音楽】高田弘
【出演】小雪  山口百恵
           順吉  三浦友和 
【製作年】1975年
【主題歌】山鳩の歌  【挿入歌】吉野木挽唄

二人の新婚後の仕事、運送業。雨の日に小雪は順吉を助けに行く。

 順吉に召集令状が届き、出征式を行う。

小雪は順吉の希望もあり出正式で、木挽き歌を歌う。

小雪は生活費稼ぐために、河川工事のくい打ち作業を行う。女性8人でのよいとまけの歌。定時には順吉に届くよう木挽き歌を歌う。

【感想】 山口百恵、三浦友和共演、西川克美監督の純愛映画第3作
    美しく、けなげな山口百恵の演技が魅力的、三浦友和も熱演している。
  遠くから来る「順吉の足音」が、普通の人には聞こえないが、小雪には聞こえるという設定がフィクションとはいえ、感動的で大きな役割を果たす。
 山口百恵の主題歌も前回、前々回の作品と比べ上手になり聞き応えがある。映画題名の「絶唱」は「吉野木挽き歌」を絶唱することであるが、何回となく作品の作品のなかで歌われるのが印象的である。監督の西川克美も、映画作りを重ねてきて、訴える力が大きくなってきていることを感じさせ、良い作品となった。 

映画「絶唱」主題歌 ・・・ 「山鳩」山口百恵 歌