おふくろから電話があった。
なんでも間近に電気供給が停められる、と言ってどなたかが住まいする処にやってきた、という。
停められたらえらいこっちゃ、と慌てた様子。
その人は引き揚げたそうだが、今も電気がついてテレビ放送は写っている。
週一来てくれる入浴介護サービスのヘルパさんが記録した日報記事項が、そのときの経緯を書いていた。
毎月の電気代を支払っているから、急に停止することはあり得ない。
前に来たなんとかの販売代理店みたいに装ってきたんとちゃうか。
関西電気の者ですが、とドアをノックしてもドア開けたらあかんやん。
ただ、そのときは自治会の班長が会費集めに来たばかりで、ドアは開錠状態やった。
その間隙を狙ったのかわからない、いろんなことを電話口で伝える93歳の高齢者。
とにかく気いつけてや。
詐欺に引っかからんといてや、としか言いようがない。
我が家で預かっているおふくろの通帳。
支払い状況を調べてみたら・・・。
3月29日に引き去りされた3月分の金額は8699円。
4月26日引き去りの4月分は8225円。
ところがおかしいことに5月17日の5月分引き去り額が2744円。
この月になにかが起こったとしか考えようのない金額推移。
以降、本日7月17日までの電気引き去り表示がまったくない。
あるのは毎月支払いの住宅、ガス、水道、電話、NHK、介護関係しかない。
一体、電気はどこへ行っちまったのだ。
確認した事業者は電気を供給する関西電力。
毎月の「電気ご使用量のお知らせ」シートが手元にある。
昨年にほぼ停止状態に近い日々。
おふくろの容態悪化の関係で数カ月は我が家で療養していた時期がある。
そのときの伝票を残していたお知らせシートに関電コールセンターの電話番号が記載されている。
とにかく調べてほしい電気の契約状態。
午後12時45分、音声応答ガイダンスに沿って選んだボタン番号は(2)、(2)、(2)。
待たすことなく、すぐさまコールセンター担当者にたどり着く。
実は、今日こうゆうことがあって関西電気の者という人がおふくろの住む大阪・住之江に来たと。
そして電気が切れるので話をさせてほしい、と・・。
前述した現況支払い状況にお客様番号(※※※・・・・・・※※)並びに供給地住所に氏名、取引先金融機関に口座番号・・・。
調べてもらったら、なんと・・・。
関西電力と直接契約ではない、という。
支払いは当社でなく、電力小売電気事業者に契約が移っている、と。
関西電力との契約は5月3日まで、ということからわかった5月分の小額は日割り計算された支払額であった。
さて、その電力小売電気事業者は何ちゅう会社なのか、と聞けばエレトス合同会社であった。
販売代理店が逮捕に至った刑事事件に、なんと事業者のエレトス合同会社が
事業撤退!!。
なんということか。
ご丁寧に各事業者への切り替えのお願いまである。
そういえば時期は覚えていないが、電気が安くなるといって上がり込んできた女性販売員。
ここにサインして、といわれるままに本名をペン書きした書類。
印鑑は押していないというその書類。
一週間後にもう一度寄せてもらうと言って立ち去ったらしい。
この時点で怪しいと思っていた電気が安くなるとセールスする代理店。
このときもまた関電の者ですが、と語っていた。
怪しい騙りは絶対契約してはならないから、電話が架かってきたら、断りや、とおふくろに厳命していた。
架かってきたからその通りに言っておいたからというから安心していた会社。
厚めの会社パンフレットは見たことがある。
そのパンフでは読み取れない怪しさ。振り返ってみれば、その時点で、既に契約を移転していたようだ。
怪しい書類は片付いたと思ったかーさんは捨てて廃棄していた。
たぶんに契約者控えだったと思うが、大切な証拠になるものが・・。
で、電話口で相談した関電コールセンターの担当者。
契約が切れるなら、新たに別の事業者に契約を・・と言いかけたので、そんなところにはせず、関西電力さんに戻したい、と強くお願いした。
そうしたら関電の営業に繋いで再契約手続きの方向で動きたいから、おふろくの代理人としてうちの連絡先、電話番号を伝えた。時間は限定できないが、緊急に対応したく、できるだけ早く、奈良に住む私の方に電話するから、一旦は切って待ち状態とした。
その合間にネットで調べるエレトス合同会社。
「まさかの撤退にエレトス電気解約者は何をすべきか?」が見つかった。
なるほど、である。
令和元年5月に逮捕された
販売代理店関係者。
代理店勧誘が悪質、間を置かずに事業撤退したエレトス合同会社云々・・・つらつら。
「困ったみなさま方は新しい電力会社に申し込む、ただそれだけ」、とある。
申し込みにあたり必要なのは「供給地点番号とお客様番号があれば手続きできる」と、これまたアホな・・。
新電力比較サイトの通達であるが、例えは悪いが、火事場泥棒のようなモノやん。
さらにぐぐって詐欺情報を知った
ネット情報は「代理店逮捕でエレトス電気がサービス終了!解約方法と最悪な勧誘の評判まとめ」。
タイトル他、内容も変わったが・・。
エレトス合同会社が事業撤退した日は5月31日とある。
6月14日までに他の事業者・電力会社に切り替えないと、6月28日には電気の供給が完全停止すると煽る記事。
確かにそうだが、ネットを見ていた人は大慌てだろう。
「期限まで手続きをしないでいると、解約日の6月28日の5日程前までに「他の小売電気事業者と小売供給契約を締結しない場合には、契約がないことを理由として供給停止になる」という旨の通知が地域の電力会社(関西電力や東京電力など)から届くようです」とあるが、おふくろ居宅には届いていない。
他の事業者がやってきたのは、本日の7月17日であるが、この記事もまた「あしたでんき」という電力会社。
ここもまた煽りに釣りネットで勧誘する手口。
みなさん騙されなや、と声をあげたいが届かないだろう。
エレトス合同会社・販売代理店の逮捕をキッカケにこの電力会社比較サイト[NPCプラン]もまた同様の手口にあきれ返る。
また、事業撤退したエレトス合同会社がまた
名を替えたエレトスでんき。
まるで死者の蘇りかのように・・。
5月29日付けで発行した日本経済新聞のネット記事は有料で見られないが、「関西電力の顧客に、契約プラン変更を装って別会社と契約を結ばせたとして、京都府警は29日、会社役員、北岡健太容疑者(32)=大阪市都島区=ら男6人を特定商取引法違反(不実告知など)の疑いで逮捕した」とある。
「関西電力の契約変更と偽って新電力会社の契約の勧誘をしたなどとして、京都府警生活保安課は29日、東京都内にある新電力会社の代理店「FAICE」(大阪市北区)の社長、北岡健太容疑者(32)=同市都島区=社長や従業員ら20~60代の男6人を特定商取引法違反(不実告知・不備書面交付)容疑・・」とあったのはニフティニュース。
7000件の契約をしたと詐欺件数を伝えていたのが毎日放送。
数々の報道があったものの、今ごろになって知った事件。
まだまだ続きそうな高齢者狙いの騙し。
ほんまみなさん気をつけなはれや、と言いたいが、「結論!ニチデンは、一人暮らしが絶対NG」を流す
この記事も警告であるが・・・またもや「あしたでんき」。
雨後のタケノコのようににょきにょき・・・えー加減にせーや、と言いたい。
ほぼ2時間後の午後3時20分ころ。関電コールセンターから電話があった。
担当は替わってNさん。
契約は6月29日付けで解約されていたので、同一日付けで関西電力の契約に戻した、と伝えてくださった。
途切れなく、何事もなかったかのように電気は関西電力が元の状態に戻してくださった。
引き去り口座も前のままのY金融機関。
ありがたくもほっとして、ヘルパーさんが介助対応してくださっている湯上りに、本件の一連の顛末をおふくろに伝えた。
また、今回の再契約についての通知は後日に送付されるのこと。
まずは安心。
ほっとしたところに湯上りしていたおふくろに電話で伝えた。
(R1. 7.17 記)
(R1. 7.22 SB805SH撮影)