マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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奈良豆比古神社弓始祭

2006年02月01日 11時08分36秒 | 奈良市へ
年の初めに奈良市の奈良豆比古神社で弓始祭が行なわれます。

この祭りは五穀豊穣や無病息災のほか年長者の長寿を祝う約700年の伝統をもつ独特の祭りです。

祭事は初老といわれる45歳以上の男性でなければ参加が認められないもので、境内には町内に住む45歳以上の男性100人あまりが参加し一年の平穏無事を祈念したのち、新しく仲間入りした初老と最年長者の長寿を祝います。

祭事は拝殿内の魔を封じ込めるために四隅を宮司が弓で射る儀式から始まり、続いて宝亀殿で行なわれた直会という新年の挨拶会では、一老、二老、三老と呼ばれる最高齢者ベスト3を前にして、奉行衆が今年新しく加入された初老、中老らを紹介します。

その後、翁と姥がともに長生きするようにとの思いを込めて形どった丞斗姥(じょうとうば)という造形物と鮭を、「はや住江に着きにけり」と二回謡い献納します。

柳の木で作られた弓は三人の老衆と宮司に、矢は参加されたみなさんが持ち帰り家の門前に飾り疫病が入らないように供えます。

丞斗姥は下にコンブを敷き、岩、梅に雪をかぶった松を飾ります。松は年毎に雌雄を変えるもので今年は雄松が飾られました。

(H18.1.22 Kiss Digtal N撮影)