マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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染田初祈祷鬼鎮

2008年02月14日 07時58分39秒 | 宇陀市(旧室生村)へ
直会を終えると一同は地蔵五輪塔の前に設えた真竹で編んだ大きな鬼的に集まる。

生サバなど神饌を供えた前にトヤ、長老らが並ぶと鉦を鳴らして般若心経を唱和する。

これが済むと午前中に作ったシンブリと呼ばれる木で作った弓を用いて矢を射る。

弦は麻緒が使われている。トヤは悪病がこんようにと東西南北、天、地に射ったあと、最後は鬼的目がけて大きく矢を射る。

ケイチンとされる鬼打ち儀式は鬼的を射ることから染田では鬼鎮(きちん)とも呼ばれているもので、儀式を終えると矢と柳をひと束ずついただいて持ち帰り、5月はじめのころにたんぼで供えて各家で植付け祭が行われる。

なお、4日に同寺で行われた乱声行事(板を叩く木はフジ)でいただいたウルシの木は3月下旬のころの苗代に供えられる。

(H20. 1.10 Kiss Digtal N撮影)