マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

長安寺町の二ノ正月のとんど

2015年11月09日 07時32分55秒 | 大和郡山市へ
長安寺町では大とんどのことを二ノ正月のとんどと呼んでいる。

かつては2月1日に行われていたが、いつしか集まりやすい2月第一日曜日に移った。

竹を重ねて組んだとんどは厳島神社の正月飾りも燃やされる。

神社拝殿には簾型の注連縄を取り付ける。

大晦日前日の30日である。

今回の注連縄作りは締めが甘かった。

七・五・三に編んだ注連縄に隙間ができてしまったと話す。

20年ほど前までの注連縄は七・五・三幅がもっと詰んでいた。

いわゆる簾型の注連縄であるが、あるときから適当な本数になったという。

とんど場は墓地南側の空き地。

地元有力家の所有地を借用しての実施だ。

とんど組みも火点けも自警団。

笹や竹でとんどの櫓を組む。

正月を飾った注連縄もとんどで燃やす。

火点けの方角は特に決まっていない。

適当な位置から火を点ける。

青空に白い雲が広がる朝だった。

燃え上がるとんどの火はメラメラと竹の葉を焼き尽くす。



しばらくすればとんど内部も燃えるが、何故かてっぺんの葉が残った。

朝の光りに輝く長安寺町の大とんど。

今では9時の点火だが、かつては朝の5時か6時ころ。

子供会主体で行われていた。

子供たちはとんどの火を見て小学校に行っていたと話す。



かつてはとんど周りに穴を掘って、そこで網を被せてモチを焼いていた。

五徳を持ちこんで焼く人もいた。

子供会がしていたころはとん汁ふるまいもあった。

公民館では焼いたモチを入れたふるまいの雑煮(ぜんざいとも)をよばれていたが、これらは昔のことである。

「天筆(てんぴつ)」の習わしはなく、習字の書はとんど内部に入れて燃やしていたようだ。

(H27. 2. 1 EOS40D撮影)