マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

別所町の葬送儀礼

2015年11月29日 15時56分55秒 | 民俗あれこれ(葬送編)
風景写真家のYさんがとらえた注連縄写真。

田んぼの神さんなのか、それとも・・・。

正体を確かめたくて出かけた奈良市別所町。

朱塗りの鳥居付近に立ててあった注連縄は七・五・三。



両脇はススンボ竹だ。

近くの農具倉庫を修理していた村人は何度かお会いしている男性。

二日前の18日に上の垣内に住む90歳の男性が亡くなられたと云う。

葬儀を家でされて出棺霊柩車は葬儀場に向かう。



その通り道に金刀比羅神社の鳥居がある。

霊柩車が通るにはケガレがあると云って注連縄を立てるというのだ。

かつては神社に黒幕を被せて「メカクシ」をしていた。

それと同じで注連縄も「メカクシ」だと云う。

下の垣内であれば、鳥居を通らない。

その場合は「メカクシ」しないそうだ。

葬儀をされた家の前に辻ローソクが今でもあるはずだと教えられて上の垣内へ。



真新しい輪切りのダイコンを挿してローソクを立てていた。



存じている長老に話しを伺った。

戦時中はローソクを買えなくて赤いトウガラシを挿していたと云う。



その様子は近くに住む婦人もそう云っていた別所町では3月第一日曜日(今年は3月1日13時ころ)に長老が弓矢を射る「弓の的」行事が行われる。

平成17年に訪れて以来、未だに再見していない。

(H27. 2.20 EOS40D撮影)