晴天に恵まれた5日、6日と一泊で箱根旅行に行ってきました。
3月5日。お昼過ぎに箱根湯本に着き、駅で「箱根フリーパス 有効2日間」を買いました。これは「箱根登山鉄道、バス、ケーブルカー、箱根ロープウェー、箱根海賊船」乗り降り自由。その他いろいろな施設の入場料が割引になると言う優れ物です。
まずは「ガラスの森美術館」へ。ここは門を入ったすぐの樹中庭の樹などがクリスタルガラスで装飾され、風に揺れると色々な色に輝きとても綺麗でした。上の写真は「光の回廊」で橋の上に設えられたガラスが明るい日射しで様々な色に輝きとても綺麗でした。館内はヴェネチアン・グラス、現代作家のガラス作品、体験工房、ミュージアムショップなどがあります。ヴェネチアングラスは想像していたより数は少なかったですが 落ち着いたシンプルで素敵なものが多くありました。
次はこの美術館からバスですぐの「星の王子さまミュージアム」へ。ここは門を入ったとたんフランス風の建物が目に飛び込んできます。少し歩くと 王子様と狐と羊の像があります。建物の中は「サン テグジュベリ」の生涯が写真や過ごした部屋の再現など膨大な資料が展示されていました。資料館の中は少し重い感じですが、建物の外観や全体の雰囲気は別世界に入り込んだようで楽しいものでした。
その後「ポーラ美術館」にも行きたかったのですが時間がなさそうだったのでバスで箱根湯本まで戻り、橋の横にある「やまかけ蕎麦」で有名なお蕎麦屋さん「はつ花」で夕食をとり、今度は登山鉄道で宮の下まで行って駅からの急坂を下り、今夜の宿あの有名な箱根宮の下の「富士屋ホテル」へ。さすが老舗のホテル。外観もどっしりと純和風。そして中に入るのは回転ドア。入ると赤い絨毯に磨き込んだ階段の手すりロビーからの長い廊下。うーん迷子になりそう。
ホテルの私達の部屋までは係の人が館内の説明しながら案内してくれました。このホテルは明治24年創業の本館、明治39年創業の典型的な明治の洋館、大正9年のカスケードルーム、昭和の始めの花御殿、食堂棟など広大な敷地に建てられています。私達が泊まるのは比較的新しい(昭和35年)フォレスト館です。本館、西洋館が長い廊下でつながっていて途中迷わないように廊下に大きな矢印が貼ってありました。「ここは温泉ですが、共同の浴室が狭いので よろしければお部屋のお風呂も温泉が出ますのでそちらでどうぞ」との事。お風呂に行く時も靴はサンダルに履き替えても良いけれど浴衣は禁止。湯上がりの汗をかいたまま洋服着るのは嫌なので部屋風呂に入りました。
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3月6日。2日目は朝食を頼んであったので、食堂棟の昭和の始めの建築を楽しみながらゆっくり美味しい洋定食(トマトジュース、フルーツ&野菜サラダ、大きく厚切りのハム、富士屋ホテル風フレンチトースト、コーヒー)を食べ、ちょっぴり贅沢な気分を味わいました。
さて この日は朝から抜けるような青空!9時頃ホテルを出てまずバスで小涌園駅まで。そこから登山電車で強羅まで。次はケーブルカーで早雲山へ。ここから大涌谷までのロープウェーが定期点検中なので代替えのシャトルバスで大涌谷へ。着く少し前の車窓から青空をバックに大きな富士山が現れ、皆から大歓声が上がりました。
大涌谷で名物の黒卵は買わず次の桃源台行きのロープウェーに乗りました。シーズンオフの平日で乗客も少なく、目の前の富士山をゆっくり見ながら、おまけに同乗の羽村から来た4人組のおばさま達の仲間内の楽しいお喋りを聞きながら、目的地の桃源台に着きました。ここからは名物の海賊船に乗ります。風がかなりあり寒そうなので、いつもならデッキに上がり景色を楽しむのですが今回は船室でおとなしくしていました。途中「箱根園」の船着き場の横を通過した時は、昔YK子が小さい時ここで白鳥に噛まれた事を懐かしく思い出し、港に近づくと昔写真に撮った赤い鳥居が見え何となくウキウキした気分になったりしながら、船は25分位で箱根町港に着きました。
この日の目的は今までのコースを乗り継ぐ事と関所跡を見る事、杉並木を歩く事なので、早速関所跡へ。この場所は横を通過したことはありますが入るのは初めてです。大番所という大きい建物があり、その前が広場になっていて、そこを通る旅人の関所改めを行っていた場所です。その他役人の休憩所、勝手、台所、厠、等が再建されていました。
関所見学の後は元箱根まで杉並木を昔の旅人を想いながら、木漏れ日を浴び落ち葉を踏みながら、のんびりと歩きました。元箱根に着いたのがちょうどお昼時だったので湖畔のお食事処で「湯葉丼(ご飯の上に湯葉がたくさん入り柚子の香りのするあんかけがたっぷりのせてあります)」を食べ、次に行く場所を相談しました。候補は2つ。前日いけなかった「ポーラ美術館」にするか「彫刻の森美術館」にするか。ポーラ美術館は観光スポット循環バスでしか行けなく時刻表がわからないので、確実にわかる登山電車で行ける彫刻の森美術館に行くことにし、元箱根からバスで小涌園駅まで行き小涌園駅から登山電車で彫刻の森美術館に行きました。
ここではまず「ピカソ館」に入りピカソの不思議な絵や陶器などを見ました。なんとなく岡本太郎の作品と共通しているような・・・このような作品もきちんとした基礎があっての自由さなのでしょうね。広い野外の展示物をゆっくり見て回り楽しかったのですが、帰りの電車の時間が決まっているので1時間位で出て、登山電車で湯本駅まで行く事にしました。
ここで今回の旅に楽しいおまけがつきました。彫刻の森駅で乗った電車が、以前テレビで紹介されていた、変わった口調で沿線の風景、見所を途切れる事なしに楽しく本人に言わせると喋りたおしてくれると言う、若くてユニークな車掌さんが乗った電車だったのです。ちょっと変わった口調ですが本当に楽しく沿線の事が良くわかり、得した気分でした。ちなみに彼は落合さんといい今度の日曜日の行列の出来る法律相談室に
出るそうです。
これだけバスや電車に乗りまくりましたがお金を払ったのは最初のフリーパスを買った時だけでした。何ヵ所か行った美術館も割引になるしフリーパスは行動的な方にはお勧めです。休むこと無く行動した旅もやっと終わりました。(次女)