ポーランドのjazzについては、お仲間のオラシオさんのblogが一番詳しいのでそちらで教えられることがほとんどです。
ポーランドのアルバムはあまりないので、目に付いたらまず拾っておくというのが、ポーランドJAZZとの接し方ですが、久し振りに一枚出会いました。
ジャケもまた癖のある、いかにもポーランドらしい、狙いはベーシストJacek Niedzielaでこの人参加のアルバムは拾おうと決めています。
アルバムは出だしから2管のハードバップの色合いですが、イタリアともちょっと違う重量感が気持ちよい始まりです。
しっかりしたニジェイラのベースの上に2管がちょっと重たく乗っかっると、Leczekのピアノが硬質にエッジを利かせ、とても形の良いバップの演奏です。
2曲目ジャズ・メッセンジャーズのコピーみたいに始め、Piotrのトランペットソロ、Maciejのテナーとイタリアとは違う、オリジナルjazzがベースにあるバップです。
3曲目はPiotrのフリューゲルが歌う一曲で柔らいのに、力つよい、好きなニジェイラのベースソロも満足の一曲です。
4曲目はバスクラからはじまりますが、ここら辺がポーランドらしいところ、2管でいいのにもう一つ多い、緊張がテナーに伝わってペットのソロが移る演奏はニジェイラのハードなベースがずっと付いています。どうしても耳はそちらに行ってしまいます。
5曲目はミュートトランペットをいれたグループ演奏で、ちょっとほかにない、ポーランドらしい感じ、管が重く鳴らした後、硬質なLeszek Kulakowskiがとても広がりのあるピアノです。
6曲目、おかしいくらい、アメリカのハードバップを躊躇していて確信犯です。1994年録音で独自のポーランドjazzではなく、形はアメリカに借りながら、そこには強い個性があるところ、この曲のMaciejのテナーソロなど凄いと思います。
7曲目のPiotrのミュートソロなど、けっしてアメリカの模倣ではありません。
そして8曲目、曲は2管の感じのハードバップ、ウォーキングをバックにソリッドな感じがとても気持ちが良い、イタリアも良いと思いますが、1994年にこのようなことをしているポーランドはなんとも不思議な存在です。
Black & Blue / Leszek Kulakowski
Leszek Kulakowski- piano
Piotr Wojtasik – trumpet, flugelhorn
Maciej Sikala – soprano and tenor saxophone
Mateusz Pospieszalski - bass clarinet
Jacek Niedziela – bass
Adam Czerwinski – drums
1. SERIABLUESLIZM
2. BIALE NOCE
3. KRAJOBRAZ PO BITWIE
4. GONITWA NR 7
5. WYGIECIE
6. WYCIECZKA WINDA
7. BLACK & BLUE
8. LABIRYNT