バスーンやホルンなどJAZZにはなじみの薄い楽器のアルバムを幾つか聴いてきました。
チューバという楽器にはハワード・ジョンソンという大好きな奏者がいるので、私としては特に変わった楽器とは思いません。
ところがserpent、セルバンはほとんど知りませんでした。
低音の古い管楽器です。
1曲目クラシックのチェロの音のようなベースのアルコからスタートする曲はアコーデオンやチューバが入ってリズミックなスイスの朝みたいな雰囲気、ヨーデルみたいなヴォイスにこれは間違えたかと思います。
2曲目がこのセルバンの音色のようです。コーラスがグレゴリアン聖歌のような、トラディショナルで、楽器もそのころ使われていたようです。
つながった3曲目はヴォイシングで現代につながり、トランペットは宗教的なフレーズです。
4曲目アコーデオンがクラシカルに始り、静かなクラリネットのフレーズ、テユーバが入ってだんだんとリズミカルになると、リベレーション・ミュージック・オーケストラのサウンドのようになります。
5曲目はトラディショナルでヴォイシングは古城でえ演じられる仮面劇の叫びみたいにきこえます。
6曲目残響音がアコーデオンをパイプオルガンのように聴かせて、7曲目、これもLMOのように聞こえるのは、トランペットがM・マントラーみたいなところがありますが、やはりチューバのハワード・ジョンソンをおもいだすからでしょう。
録音はイタリア南部の760年前に立てられたジャケットのデルモンテ城、その中に古き楽器と時間と新しいヴォイシング、トラディショナルなフォークと即興が合成されます。
古風な部分はミステリーのように渦巻き、発せられるヴォイシングは鋭く現在をつきつめますが、それはこの古城に潜んでいる長い時間の人格、8人のミュージシャンではないもう一人の主役を聞かせるためのアルバムだと気がつきます。
とても魅力的な設定ではあるのですが、2人女性のヴォイシングはずいぶんとJAZZからは遠いので、好みからするとやはり少しまちがえました。
Castel Del Monte / MICHEL GODARD
Michel Godard tuba, serpent
Gianluigi Trovesi alto sax, clarinet, bass clarinet
Pino Minafra trumpet
Jean-Louis Matinier accordion
Renaud Garcia-Fons bass
Pierre Favre percussion
Linda Bsiri vocal
Lucilla Galeazzi vocal
1 Ciaconna
2 Muntagnella
3 Serpent d'Or
4 C'Era Una Strega, C'Era Una Fata
5 Canto Della Sibila
6 Huit
7 Preghiera
8 Un
9 Ah! Vita Bella
10 Crisbell
11 Vent Respire
12 Magnificat
13 Una Serenata
14 Cathedrale Sans Nom
15 Murmures
16 Voi Che Amate
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