JAZZ最中

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去年の夏  悲しみの Last Summer / Joe Zawinul

2008-08-03 20:21:45 | 聞いてますCDおすすめ


昨年2007年の夏がまだ続いている9月11日に敬愛するミュージシャン,ジョー・ザヴィヌルが亡くなりました。アレから1年近くが立ちました。中古屋さんでフッとザヴィヌルのところを見るとこのアルバムがありました。
良く見ると7th July 2007とあります。遺作は『 Brown Street 』だと思っていましたから驚きました。『 Brown Street 』が2005年の録音ですし、なくなる2ヶ月前の録音ですので、どのような素性のアルバムかわかりませんのが、拾わないで別れることは出来ません。
TV放映されたものをRemasterdしたもののようですが、ザヴィヌルの音が、とても鮮明に録音されています。
アナウスの後の“The Search”からは不安など一切感じない元気な演奏です。
2007年7月7日スイスのLuganoでのザヴィヌル・シンジケート結成20周年ツァーのもようで、この頃ツアーでZawinulは車椅子から立てない状態だったと読みましたが、キーボードを弾いているのはザヴィヌルしかいません、サウンドは元気です。
Linley MartheのエレベとPsco Seryのドラムスがそれこそ切れまくる1曲目です。
2曲目“Night Passage ”に変わっていくあたり、なくなったのがウソかとおもってしまいます。
24bitデジタル・リマスタリングされていてギターをバックで歌う“Clario”では弦のこすれる音やvocalの凄い細部の音まで伝わって驚きです。
このあと曲は“Scarlet Woman ”ザヴィヌルのシンセとヴォイシングが昨年を通り越して昔に記憶を運びます。
アレンジは斬新でドラムスとシンセ、ベースが、戻った記憶のときから昨年までシンジケートが続いていたことを改めて思いました。
続いて“Fast City ”はジャコのようなエレベのあとにAleger Correaという人のギターがこれはマハヴィシュヌみたいになってちょっと変わったサウンドです。この後のエレベのソロもハードです。ここでザヴィヌルのメンバー紹介が曲にのって行なわれそれもとても盛り上がります。
CD-1の最後は幻想的なラマ教の寺院にいるような“Badia”から“Boogie Woogie Walz”の変わっていくあたりのアレンジも初めて聞く感じでとても面白い。めちゃくちゃ凄いエレベでフィナーレにもっていきます。
このアルバム、ザヴィヌル・シンジケートのアルバムの中でもトップに持っていっても良いのではと思うほど、のびやかので迫力のあるサウンドです。
コンサートはCD-2にそのままつづき観衆の興奮が最高潮に達っすると、その拍手はミュージシャンの演奏音と同じになって、最後は“Happy Birthday Dear Joe!”の歌、鳥肌が立ってしまいました。
75歳、最後のバースデイ、ザヴィヌルいつまでも。
このアルバムはこの後2003年の別のコンサートの模様も入っていますが、続けては聴けません。それほど重量感のある演奏です。

追記 このアルバム9/24にビクターエンターテーメントより「ラスト・バースディ・ライブ」として発売されるようです。

Last Summer / Joe Zawinul & The Zawinul Syndicate

The Zawinul Syndicate "20th Anniversary Tour", Estival Jazz, Piazza Della Riforma, Lugano, Switzerland, 7th July 2007

         Joe Zawinul (keyboards, vocals)
         Sabine Kabongo (vocals)
         Alegre Correa (guitar)
         Linley Marthe (bass)
         Jorge Bezerra (percussion)  
         Aziz Sahmaouri (percussion, vocals)
         Paco Sery (drums)

1.stage announcement
2.The Search ~ Orient Express
3.Gibraltar ~ Night Passage
4.Clario
5.Scarlet Woman
6.Fast City (incl. band introduction)
7.Zansa II ~ Cafe Andalusia
8.Badia ~ Boogie Woogie Waltz
1.Good Day
2.Happy Birthday Dear Joe!


Cully Jazz Festival, Switzerland, 26th March 2003

          Joe Zawinul (keyboards, vocals)
          Sabine Kabongo (vocals)
Amit Chatterjee (guitar, vocals)
Linley Marthe (bass)
Manolo Badrena (percussion)
Marque Gilmore (drums)

3.Come Sunday
4.All About Simon
5.Borges Buenos Aires
6.Rooftops Of Vienna
7.East 12th Street Band
8.Lost Tribes
9.Tower Of Silence

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6 コメント

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こちらからもTBさせていただきました (nary)
2008-10-05 12:41:40
まさか別バージョンのCDがリリースされていたなんて思ってもみませんでしたが、こちらの方には「Gibraltar ~ Night Passage」が収録されていて、これまたそそられますね。
とにかくこのときのザヴィヌル・シンジケートは、これまでの中で最高の演奏で素晴らしかったです。
返信する
最後のフレーズ (monaka)
2008-10-05 14:07:46
naryさん、TBありがとうございました。
同じものが出ると思っていたらちょっとビックリしました。In A Silentですものね、私もそそられますが、録音が同日でないので我慢します。
返信する
TBさせていただきます (910)
2008-10-15 08:16:48
輸入盤と国内盤って、取り上げられている曲目が違うけれど、中心になる部分は同じだと思うので、異様な盛り上がりというか、パワフルさはこちらでも出ていたのではないかと思います。

これだけパワフルな演奏が、もう聴けないとなると少々残念ですが、いい記録を残してくれたものです。
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すばらしい記録です (monaka)
2008-10-15 21:34:02
910さん、TBあるがとうございます。
このアルバムショップで見つけたときにはビックリしました。ほんとかと思いましたが、聴いて又ビックリ、なくなるすぐ前なのにパワーと気迫が満点で、追加された別のコンサートはどうでもよく、この日の曲で大満足です。
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出てたんですねぇ (oza。)
2008-10-22 20:40:12
TBありがとうございます。

まさか、正規盤の前に同じ音源のboot(?)が出ていたとは思いもしませんでした。
しかも、収録曲が異なるところが貴重です。

もし、余裕があるなら正規盤も入手されることをお薦めします。
逆のことを個人的には、ちょっと考えている次第であります。

逆TBさせていただきます。
返信する
聴きたいですものね (monaka)
2008-10-22 21:30:59
ozaさん、こんにちはmonakaです。
ビクターから発売されることはわかっていましたが、まさ大好きな曲が追加されるとは思ってもみませんでした。
でも8月にこのアルバムを発見したときには、出ることも知らず買うしかないとおもいますした。
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