二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

ぼくの図書館(ポエムNO.70)

2012年04月19日 | 俳句・短歌・詩集
今日という日の風がぼくの皮膚をなでて吹き通っていく。さっき出てきたばかりの路地の奥へと。ぼくはその路地の奥で ある人びととの密会を愉しんでいた。そう・・・すでにこの世を去った人びととの。あるいは去ろうとしている人びととの。彼らの大半は幽霊ではない。いや もしかして 一人二人の幽霊もまじっているだろう。ホトケノザがゆれる。「さあここへきて小さなピンクの花弁をのぞきこんでごらん」奥の奥に小さな格子のはまった青い窓が見えるだろう。そこにはすてきな図書館があるのに ぼく以外にはその存在は見えないのだ。うっすらとほこりが積もっている。 . . . 本文を読む
コメント