そんなことどうでもいい。そんなことまったくのところ どうでもいいのさ。ぼくは声には出さずにつぶやいて 椅子から立ち上がる。しばらくは人びとの騒めきが聞こえるがやがて それも聞こえなくなる。ブランデーグラスがゆっくりと傾いて地平線の向こう側へ落ちてゆき数分後 ぼくの胸の奥にしみが広がって。路地には意味ありげな矢印がいっぱいある。一方通行ですよ とその矢印はつげている。ペリカンがいる角を右へ曲がったりモーツァルトを聴きながら居眠りしたり。だけど もといた場所には帰れない。
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いつも成功談のようなことばかり書いているので、まずは失敗談からいってみよう。トップの写真はヤシカマット124Gで、わが家の裏の畑に出て撮ったもの。空に対しては明らかに露出オーバー。
そして、地上の景物には露出アンダー。しかもゴーストが出ているし、ハレーションを起こして、被写体の輪郭は不鮮明ときている。これでもレタッチし、可能なかぎり修正を加えている。ヤシカマットには、あいにくフードがない。しかも、シングルコートなので、オールドレンズにとってはきびしい撮影条件となる。意地悪を承知で、試し撮りしたのである。普通に考えて失敗作。したがってスキャンはしないし、そのまま「お蔵入り」となる(笑)。
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