■吉村昭「冬の鷹」(昭和51年刊。原本は昭和49年毎日新聞社から刊行)
おそらくフィクション70%、史実30%かしらね。こういう小説になってしまうと、そのあたりを見極めるのはひどくむずかしい。
いうまでもなく無条件な虚構ではない。
「おそらくこうであったろう」という推定が、ぴしぴしと決まって、吉村さんの腕のたしかさにのせられ、読者は時間的にも、空間的にも、はるかな彼方へ散歩につれ出される。酸っ . . . 本文を読む
昨日手に入れたばかりの吉村昭エッセイ集。
ここで注目は「創刊! 文春新書」のオビ(^^♪
平成10年10月、最初の配本10冊の一つだったのだね。
巻頭に収められた「『破獄』の史実調査」を読み直し、作品読了直後なので、あらためて驚嘆! 取材の舞台裏が赤裸々に述べられている。
これはフィクションではない、ということだね、まさに。 . . . 本文を読む