あたしはシアワセだと思っている人と
おれはフシアワセだと思っている人が論じあっている。
もう長いあいだ 堂々巡りの議論。
哲学的な抽象論になったり
下世話な噂話になったり。
すきま風がぴゅーと吹き抜けていく。
その横で寝そべっている猫のミャーコが大あくび。
あたしもおれもきっと正しいのだ。
シアワセ指数が51%なのか49%なのか
または52%なのか48%なのか。
そのレベルで解釈が異なる。
ほんとうにフシアワセな人はとっくに覚悟を決めているんだ。
ミャーコはそれを知っている。
だから少しもあわてない。
「そろそろお腹すいたなあ
なにか美味しいもの食べさせてよ」