昨日水曜日で、仕事はお休み。
父の買い物につきあったり、友人とランチを食べたり、近所のBOOK OFFを物色したりして、午後は本を読みながらお昼寝(^^)/
クルマの中でとる仮眠と違って、腰をのばし、ゆっくりと休めるからラクチン、ラクチン♪である。
BOOK OFFでは、トップにあげた2冊を買って帰った。
そして「昭和天皇独白録」をなにげなく読みはじめ、一気呵成に読みおえた。
近ごろになく興味深い一冊であった。東京書籍から刊行がはじまっている「昭和天皇実録」のような大部な書物ではないし、文庫本のお手軽さが、寝ころんで読むのにぴったり♪
この独白録が世に出たのは、1990年の「文藝春秋」である。わたしはそのときのことを覚えてはいないが、この本の存在は、昭和史に関心をもつようになってから、ずっと気になっていた。この本の編纂・筆録者は寺崎英成さん。当時宮中の御用掛の職にあった。
この原稿は、寺崎さんの孫マリコ・テラサキ・ミラーさん(母はアメリカ人)によって、祖父の遺品の中から発見された。
昭和天皇が側近たちに対し、開戦前夜から終戦にいたるあいだのご自分を、戦後になって回想し、その胸中を率直に語ったものである。
語られた時期は昭和21年3月から4月にかけて。4日間にわたって、ときれとぎれにおこなわれた「独白」という形式をとる。
わたしごときがあげつらうのは畏れ多いし、不勉強かつ無知なやからであるため、本書の内容に踏み込んだ感想をしるすのはやめておこう。伊藤隆、児島襄、秦泰彦、半藤一利の四名による検討会の記録が、巻末に掲載されているが、こういう専門家や研究者のあいだで、ときに意見は大きく割れている。
昭和20年8月15日は、終戦の日ということになっている。しかし、わたしにいわせれば、この日は、大日本帝国滅亡の日でもある。そして・・・占領軍、とくにマッカーサーの判断により、天皇制は存続していく。
源頼朝
足利尊氏(高氏)
織田信長
徳川家康
長くつづいた武家政権時代に、天皇制をその圧倒的な武力によって廃絶させようと思えばできた実力者は、このほかにも大勢いる。しかし彼らは、天皇を利用することはあっても、廃絶は考えたことがなかったろう。
そしてやがて、昭和20年8月15日、運命のときがやってくる。
これこそ、天皇制最大の危機であったことは、昭和史を多少とも囓っている人なら、だれにでも想像がつく。
「その時」
権力や武力を背景に、決定権を握っていた人たち・・・政府や軍のトップ、天皇の側近が、なにを考え、どうふるまったのかは、まことに、まことに興味深いことといわざるをえない。
大雑把にいってしまえば、「黒船の来航」によって、日本の近代がはじまったのである。つまり外圧。それをはね返そうとして、あるいは融和をはかろうとして、われわれの先祖たちは右往左往した。議論はまとまらず、内戦に発展したり、クーデターが企てられたり、外国と戦争をしたり。多くの尊い犠牲を払って、ここまでたどりついている。
こういうことを考えてみよう。
初代伊藤博文からはじまって、現安倍首相まで、歴代総理は、97代62人にのぼる。
最近の15年間で10人の総理が交代している。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E9%96%A3%E7%B7%8F%E7%90%86%E5%A4%A7%E8%87%A3%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7
総理の任期は平均すると1年半。
いうまでもなく、天皇は明仁=平成天皇お一人である。
共和制=大統領制では、こんなに目まぐるしく最高権力者が交代することはありえないだろう。諸外国の信用を失うばかりでなく、われわれ国民が混乱する。
天皇制、そして皇室の存在とはなにか?
このあいだある本を眺めていたら、美智子皇后のこんなスナップショットを発見した。
宮中主催の園遊会。
皇后の胸にすがるようにして泣いているのは、阪神・淡路大震災の被災者の女性だそうである。彼女の悲嘆をしっかりと受け止めようとしている皇后の存在とはなんであるのか、わたしのような人間をも、深い内省に誘わずにはいないシーンである。
昭和という時代を通して、日本とは、日本人とはなにかをかんがえる。わたしの旅ははじまったばかりだ。
父の買い物につきあったり、友人とランチを食べたり、近所のBOOK OFFを物色したりして、午後は本を読みながらお昼寝(^^)/
クルマの中でとる仮眠と違って、腰をのばし、ゆっくりと休めるからラクチン、ラクチン♪である。
BOOK OFFでは、トップにあげた2冊を買って帰った。
そして「昭和天皇独白録」をなにげなく読みはじめ、一気呵成に読みおえた。
近ごろになく興味深い一冊であった。東京書籍から刊行がはじまっている「昭和天皇実録」のような大部な書物ではないし、文庫本のお手軽さが、寝ころんで読むのにぴったり♪
この独白録が世に出たのは、1990年の「文藝春秋」である。わたしはそのときのことを覚えてはいないが、この本の存在は、昭和史に関心をもつようになってから、ずっと気になっていた。この本の編纂・筆録者は寺崎英成さん。当時宮中の御用掛の職にあった。
この原稿は、寺崎さんの孫マリコ・テラサキ・ミラーさん(母はアメリカ人)によって、祖父の遺品の中から発見された。
昭和天皇が側近たちに対し、開戦前夜から終戦にいたるあいだのご自分を、戦後になって回想し、その胸中を率直に語ったものである。
語られた時期は昭和21年3月から4月にかけて。4日間にわたって、ときれとぎれにおこなわれた「独白」という形式をとる。
わたしごときがあげつらうのは畏れ多いし、不勉強かつ無知なやからであるため、本書の内容に踏み込んだ感想をしるすのはやめておこう。伊藤隆、児島襄、秦泰彦、半藤一利の四名による検討会の記録が、巻末に掲載されているが、こういう専門家や研究者のあいだで、ときに意見は大きく割れている。
昭和20年8月15日は、終戦の日ということになっている。しかし、わたしにいわせれば、この日は、大日本帝国滅亡の日でもある。そして・・・占領軍、とくにマッカーサーの判断により、天皇制は存続していく。
源頼朝
足利尊氏(高氏)
織田信長
徳川家康
長くつづいた武家政権時代に、天皇制をその圧倒的な武力によって廃絶させようと思えばできた実力者は、このほかにも大勢いる。しかし彼らは、天皇を利用することはあっても、廃絶は考えたことがなかったろう。
そしてやがて、昭和20年8月15日、運命のときがやってくる。
これこそ、天皇制最大の危機であったことは、昭和史を多少とも囓っている人なら、だれにでも想像がつく。
「その時」
権力や武力を背景に、決定権を握っていた人たち・・・政府や軍のトップ、天皇の側近が、なにを考え、どうふるまったのかは、まことに、まことに興味深いことといわざるをえない。
大雑把にいってしまえば、「黒船の来航」によって、日本の近代がはじまったのである。つまり外圧。それをはね返そうとして、あるいは融和をはかろうとして、われわれの先祖たちは右往左往した。議論はまとまらず、内戦に発展したり、クーデターが企てられたり、外国と戦争をしたり。多くの尊い犠牲を払って、ここまでたどりついている。
こういうことを考えてみよう。
初代伊藤博文からはじまって、現安倍首相まで、歴代総理は、97代62人にのぼる。
最近の15年間で10人の総理が交代している。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E9%96%A3%E7%B7%8F%E7%90%86%E5%A4%A7%E8%87%A3%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7
総理の任期は平均すると1年半。
いうまでもなく、天皇は明仁=平成天皇お一人である。
共和制=大統領制では、こんなに目まぐるしく最高権力者が交代することはありえないだろう。諸外国の信用を失うばかりでなく、われわれ国民が混乱する。
天皇制、そして皇室の存在とはなにか?
このあいだある本を眺めていたら、美智子皇后のこんなスナップショットを発見した。
宮中主催の園遊会。
皇后の胸にすがるようにして泣いているのは、阪神・淡路大震災の被災者の女性だそうである。彼女の悲嘆をしっかりと受け止めようとしている皇后の存在とはなんであるのか、わたしのような人間をも、深い内省に誘わずにはいないシーンである。
昭和という時代を通して、日本とは、日本人とはなにかをかんがえる。わたしの旅ははじまったばかりだ。