わたしの写真は、2010年10月を境にして、ガラリと変わった。
それまでの5~6年は、被写体は昆虫ばかりだった。
そもそも、ニコンD70を買って、デジ一ライフをはじめたのも、昆虫のクローズアップが撮影したかったから。
したがって、しばらくしてD80を買い、この二台に接写に強いシグマ70~300mmズーム、タムロン90mmマクロをそれぞれ着けっぱなしにして、「わがフィールド」の撮影ポイントを、クルマで走り回っていた。
トップにあげたのは、榛名高原で出会った、待望のオオトラフコガネ♂。
何年も何年も、こいつをさがしていたので、小躍りするほどうれしかった(^_^)/~
カミキリの仲間では、フタコブルリハナカミキリと再会できたのも、この年の7月だった。
わたしが榛名山へ出かけるのは、ゼフィルス撮影が主目的。
ところが、この標高1000メートル前後の榛名高原は、ミドリシジミ以外にも、平野部では眼にすることができないめずらしい昆虫たちのちょっとした“宝庫”だった。
麦わら帽子をかぶり、膝まですっぽりかくれる長靴をはいて、ヘビはいないだろうなあ・・・とビクつきながら、草原へ入っていく。この草原(3.5km四方くらい)を発見するまで、3年ほどかかっている。
家ではあつめたCDでクラシック音楽を聴き、音楽の本を読みながら、フィールドへ出ると、昆虫採集はしない昆虫少年ならぬ「昆虫おじさん」だったのだ。
2008年、2009年ころのアルバムは、チョウや蛾、甲虫、カメムシの写真で埋め尽くされている。
ぐんま昆虫の森のフィールドへは、年間定期券を買って、シーズン中、20回以上は出かけていた(=_=)
ある日、あるとき。
なにかを境にして、徐々に変化が現われる。
“飽きた”といえば飽きたのだろうし、わたしなりに“極め尽くした”といえば、極め尽くしたのだろう。本来昆虫写真プロパーではなかったのだから。
ルミックスLX5という高級コンパクト機を買って、2010年10月に、スナップショットと、広い意味でのソシアルランドスケープへと復帰した。
そして・・・2012年3月には、やめておけばいいのに、今度はフィルム写真へと復帰する(笑)。
わたしには日記をつける習慣がないから、こうして2年前を振り返ることができるのは、mixiやブログのおかげ。読んだ本のレビューや、書いた詩をストックしておくのも、ネットの向こう側である。こういう時間をたっぷり確保するため、安定したサラリーマン生活に見切りをつけ、自営業者へと“転職”したのである。
現在の境遇には、定年はない。
あと5年は現役で働きたいと考えているが、果たして情況が許してくれるかどうか?
将来のことは、・・・だれにもわからない。