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このあいだ、寝ようとしてリビングを移動中、一冊の本を蹴飛ばしてしまった^^;
その本とは磯山雅さんという人があらわした「J・S・バッハ」講談社現代新書。
「あれれ、こんな新書、いつ買ったのだろう?」
わが家には、家中いたるところに本があるし、読んだ本より、読まない本のほうがはるかに数が多いので、たまにこういうアクシデントが起こる(笑)。
考えてみると、バッハの生涯なんて、な~んにも知らない。
バッハの音楽は大好きで、CDが80枚くらいあるけれど、バッハは子沢山(二人の妻とのあいだに18人の子をもうけている)で、社会的な地位にもめぐまれ、円満でものわかりがよく、たいして波風の立たない穏健な生涯を送ったのだろうと、漠然と考えていたが、磯山さんのこの本では、世渡りをするうえで、彼を評価しない、あるいは敵視する世間とたたかい、金銭にも細かかったという一面が強調されていて、なかなかおもしろい。
今日のBGMは、グレン・グールド、
「ゴールドベルク変奏曲」(1955年モノラル盤)
「ピアノ協奏曲」1、2、3、4、5、7番(コロンビア響)
――の2CDが流れている。
このところ、活字から遠ざかって、読書がすすまない状況がつづいている。
だからといって、まったく読まないかというと、一日あたりおおよそ1.5時間は、活字に眼をさらしているだろう。
たまには、こころの中枢部みたいなところにグサッと突き刺さってくるフレーズにめぐりあう。
「なんでもないようなことが楽しいようでなくてはいけない」
これは父鴎外から二女のアンヌ(杏奴)さんが感じ取っていたことば。
☆なんでもないようなことが楽しいようでなくてはいけない
まさに、人生の達人の言ではないだろうか?
さてさて、いまだ残暑がきびしく、とても街歩きに出かけようという気分にはなれないが、出かけたついでに、里山地区を散策しながら、道端写真を撮ってきたので、それをアルバムにさっき、アップした。
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引いて眺めると、こんな感じの環境。
夏の主役たちが去り、秋の主役と交代する季節。
トップの画像は、クロイトトンボで、比較的よく見かけるわたしの好きなイトトンボの仲間。
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こちらはお昼寝中のオニヤンマ。足音をさせぬようそっと近づいたら、クローズアップを撮らせてもらえた。このグリーンアイが、なかなかの迫力。
日本ではトンボというと平和の使者のようなイメージで語られるけれど、英語ではdragonfly。肉食の昆虫なので、顔をアップにすると、ちと怖い。
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こちらはニジュウヤホシテントウで、テントウムシの仲間としては、野菜の葉などを食い荒らす害虫として知られる。
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これはなんだろう。キイロスズメバチのようにも見えるが・・・。あとで調べてみよう。
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蛾にも数種お出ましいただいたが、わたしにすぐにわかるのは、このギンツバメくらいだな(^^;)
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これもなかなか凝った、渋い翅模様だけれど、どなたか名をご存じの方はいないだろうか?
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コミスジばかりでつまらん・・・と思っていたら、アサマイチモンジと出会えた。うっかり見逃すところだった。もっと接近したかったが、生憎と水路が邪魔して、これ以上はムリ。過去に何回も撮影しているから、ま、いいけれど(~o~)
さて、そんなことをしていたら、思いがけず、キアゲハの産卵シーンを目撃。
ほら、ね。
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最近ニコンD7000には90mmマクロをつけっぱなし。少しトリミングしてここまでだが、お尻をもちあげて、葉裏に卵を産みつけているのがおわかりだろう。
・・・しかし、アオスジアゲハはクスノキ、キアゲハはニンジンやパセリが食草と決まっているのに。はて、これはウマゴヤシ(・・・のようにわたしには見えた)。
うーむ、暑さで勘がにぶったか、それとも、行動半径の中に食草が見あたらず、産気づいてしまったのか(=_=)
以前の日記でも何回か取り上げたことがあるけれど、これもご紹介しておこう。
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これこそ、オオトリノフンダマシという、奇妙奇天烈な蜘蛛の卵のうであります。
この卵というか、揺りかごは、空中にこうしてぶらさがっていて、風が吹くと、気持ちよさそうにゆーらゆら♪ この卵のうを吊ってある糸の設計をよく観察して下さい。
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そして、この絶妙な距離感。
「この絶景をよくよく眺めてから、蜜にありつきましょう」
といっているとか、いないとか(笑)。
自然界は、見飽きることのないディテールに満ちている・・・とお思いになりませんか?
「なんでもないようなことが楽しいようでなくてはいけない」
これって、要するに自戒のことばなのであります(^^;)
■オオトリノフンダマシ
http://mushinavi.com/navi-insect/data-kumo_torinofun_oo.htm
(わたしはこの子が手足を伸ばし、歩いている姿をいっぺんだけ、見たことがある)。