二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

暗夜にカモメが啼いている(ポエムNO.4-21)

2020年09月09日 | 俳句・短歌・詩集
   (2016年1月 前橋市)



暗夜にカモメが啼いている
あれはいったいどうしたというのだろう。

遠いかなたに燈台がある。
ぼくらはあそこまで歩かねばならない。
潮がすっかり満ちてくる前に。

まにあわなかったら
砂州で溺れ死ぬ。
荷物が肩にくいこんできた。

ぼくらは他国の人びとと争い
追放されたのだ。
あそこに辿り着けなければ
全員が溺れ死ぬほかない。

カモメの群れ
あれはなにを啼いているのだろう?
ああ どうしたのだ

どうしたのだ。



※ 不要かもしれない註
本稿は夢をみたことがきっかけでできた。
いまになって、宮沢賢治の「業の花びら(下書稿第二 作品314)」の影響があるような気がしている。

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