
先日アップした「35mmポジスキャン」の写真のうち、いちばんイイネ!をいただいたのが、上の一枚。
自分の評価と人の評価がしばしば食い違うのは、ありがちなことではあるが、このときもそれを感じた。
露出はボートの脇腹、山吹色にあわせてある。しかし、水面の描写と、そこに映り込んだ船体のなんという深い味わいだろうと、見直しながら再発見!
質感描写だけでなく、色に「コク」がある。水面の絶妙な藍色(といってしまっていいかどうか)。
アンダー側が、じつによく粘って、深みのある色をえぐっている。
これをデジタル画像で、どう再現したらいいのか?
・・・はたと考え込んでしまったというわけであ~る(~o~)


<共通データ:ニコンD7000&40mmF2.8マイクロ。ISO200プログラム露出>
この2枚は、「質感描写」の写真を撮ろうと近隣を歩いていたとき撮ったもの。
わたし自身の「35mmポジスキャン」を見たあとでの試行錯誤なのである。
ホワイトバランスを変えてある。
(1)は晴天日陰
(2)はAUTO2
という設定としたのは、ホワイトバランスに迷い、悩んだ結果。
はて、どちらを採用したものか、いまだ結論が出ていない。
フィルムと違って、デジタル画像はホワイトバランスを変えると、劇的に写真の印象が違ってしまう。
わたしはROWは利用しないから、頻繁にホワイトバランスをいじる。そうなったのは、D7000になってから。曇天、晴天日陰などはよく使う。
ところがこれをくり返していると、自身の「色」に対する感覚が、バランスを失って、なんというか・・・ただよいはじめる(=_=)
(1)と(2)の比較でいえば、その場の記憶色としては(2)が正解に近いが、(1)を見てしまったあとでは、「青かぶり」しているという感触をぬぐい難い。中間領域がありうるからである。
選択肢がふえたゆえの迷い、悩みといってしまえばそれまで。
皆さん、どうやってホワイトバランスを設定していらっしゃるのだろう。
大方はカメラまかせ――「はい! AUTO」ということになるだろうし、わたし自身も、大部分カメラまかせ。
ところが、ポジスキャンをあらためて経験してみると、「カメラまかせ」では不満なケースが出てくる。
ネガならば、他力本願でエイヤッ! とやって、ネガを見ながら「あらら? こんな写真になったぜ」でいいのだけれど・・・。ポジフィルム(この場合超微粒子のプロビア)によるその色再現の精度・細緻な質感描写が、いろいろなことを問いかけてくる。
「ゆれるまなざし」ではないけれど、わたしの判断基準が、「ゆれて」いる(笑)。