著作のうち10冊ばかり読んだので、わたしが村上春樹の作品からこれまで受けた印象、その特徴をランダムに、メモ的にまとめておこう♪
・主人公の職業がよくわからない。大半がフリーターのように見え~る。
・登場人物のほとんどは会社(またはそれに準じた組織)などには所属していない。
・成熟した大人の女性は描けない(“女の子”ばかり出てくる)。
・商品名が大量に出てくる。背後に商品経済のいちじるしい . . . 本文を読む
(群馬県中之条町)
風雪にたえてここまで生きてきたもの
そういうものに心惹かれるのはなぜだろう。
黄ばんだり錆にまみれたり
泥がこびりついたりしているものが何であっても
そのかたわらで立ち止まり
いっしょに年をとってきたものを
カメラとレンズを使って撫でさする。
「年をとっちまったなあ おまえ」
幸せというものがわからなくなって
いったい何年になるんだろう?
でも執着はあるし
ぼ . . . 本文を読む
「後ろ姿のエレジー」というシリーズで、意識して撮影していたことがあった。
紳士がかぶっている帽子、淑女がさしているフリル付き日傘。
わたしが一番よく立ち寄るセブンイレブンの駐車場付近で撮った。
こんな猛暑に黒のパンタロン履くかなあ´・ω・?
近くにダンス教室があるから、そこに出入りしている方かもねぇ。 . . . 本文を読む
(群馬県下仁田市にて)
リビングのソファーに寝そべっているとき
たまたま手にした本を読むとき
昔親しかった女友達をなつかしむとき
キッチンでスパゲティをゆでているとき
何者かがすうっと横を通り過ぎる その気配。
幽霊のようなものではなく
野菜のようなものでもない。
あえていえば
・・・あえていえば
過去からの手紙のようなもの。
封を切って読んだもの
封を切らずにそのまましまいなく . . . 本文を読む
ひやや、びっくり! ドアをしめ、おやゴミが・・・と払いのけようと思ったら、アマガエルくん。
このじいちゃんに何か知らせたいことがあるの?
今日はものすごい雷雨になるよ・・・とか(;´д`)
はい、その通りになりました。土砂降!! . . . 本文を読む
村上春樹さんの「一人称単数」を読み終えた。レビューを書こうかなあ、やめておこう。
「クリーム」「品川猿の告白」あたりはかれの面目躍如(ノω`*)
短編小説は工芸品のようなもの、細工の美しさ、精妙さを愉しむものだろう。ほかの作品はあまり感心しなかった。
高評価する方もいるので、これはわたしの独断と偏見に基づくものだけど。
フィクションというものの、おもしろさ、つまらなさ。そのことをかんがえていく . . . 本文を読む
移ろっていったもの
黄ばんだもの
壊れかけたものや壊れてしまったもの
かさこそと動くもの
廃棄しなければならないもの
・・・ゴミ溜まりにはそれらがあつまって
うめいている。
人間の生活から出ていって
まだ前世のにおいや
形状や
あるいは感情や
その他のものをひきずっている。
数羽のカラスと黒いレインコートを着た匿名の人物が
そこで何やらあさっている。
ゴミ回収車がやってくるまでに
ゴミ回収 . . . 本文を読む
1.「辺境・近境」新潮文庫 2000年刊
二つのインタビュー集「みみずくは黄昏に飛び立つ」「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」の2冊と「村上春樹、河合隼雄に会いにいく」という対談を読んだあと、旅行記も2冊読み終えたので、インタビュー・対談は別として、自分のためにメモ的な感想を書いておこう。
村上春樹の本がずいぶんそろってきたが、ほとんどすべて積んでおくだけ。
数ページは読んでみるが、そこか . . . 本文を読む
眼の赤い鷺が夜のこちら側で鳴いている。
大事なものをなくしてしまった
と鳴いているのだ。
それが何かをきみはかんがえている。
根っこを洪水にさらわれた大木が
つぎからつぎへ倒れていく。
倒れていく地響きを聞いている。
耳をふさぐんじゃない
それらをちゃんと 最後まで聞くのだ。
それはつとめであり
願望であり
悲しみである。
きみもさっきなくした昨日の夢のなかで
眼の赤い鷺のように鳴いていた。 . . . 本文を読む