のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

忍路 7

2009-08-13 | 小説 忍路(おしょろ)
私はそんな老婆の姿を心の方に焼き付けてそのまま通り過ぎた。まばらに立ち並ぶ家々はどれも寂滅とした感があって、そこをぬって通る小道を歩きながら私の思いもまた内の方に向って行くようであった。  様々なことを思い描きながら道をしばらく行くと、突然目の前に忍路の港が広がった。その一瞬のイメージが、私が思い描いていたものを越えた。大きすぎもせず、小さすぎもしない、心いっぱいいっぱいの港がそこにあった。 . . . 本文を読む
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