のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

忍路 13

2009-08-19 | 小説 忍路(おしょろ)
 忍路の岬の付け根の所にバス停の赤い丸板のついた支柱が小さく見えていた。そこで国道が岬と直角に交差している。この岬を貫いて道は蘭島に至り、そこからさらに余市へと続いてゆく。蘭島から余市の方に向かうと、すぐにまた小さな岬があって、トンネルが穿たれている。トンネルを抜けると小さな川が流れている。  伊藤整と根見子はその川に架かる橋を渡り、海岸の方に下りて砂浜の渚を余市に向かって歩いて行ったのである。 . . . 本文を読む
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