今日のオークランドは本当に暑く、運転していても手の甲がジリジリ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/fine_face.gif)
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サングラスが外せず、夏が戻ってきたかのようでした。
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サングラスが外せず、夏が戻ってきたかのようでした。
現在、NZの海の玄関オークランド港は1ヶ月の長期ストに入っています。
事の発端は、港側が港湾労働者の8時間三交代制の労働形態の根本的な見直しを提案したことでした。均等割りの8時間勤務だと船が入港しない時間帯もあり、効率が悪いのです。
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(スト中のオークランド港)
港側は効率を高めたく(満潮時の大型船の入港時により人員を増やすなど)、変則勤務を提案しました。これに対し、
「事実上の労働時間の削減につながる!」
と労働組合が強く反発し、12月以来労使が完全に決裂。
今週に入り、とうとう港側がストを行っている労組組合員ほぼ全員の約300人を解雇し、業務を外部委託にすると発表、事態は正念場を迎えています。港側の最終目的はまさに業務の外部委託だったため、組合側の度重なる譲歩にもかかわらず、両者の話し合いは妥結を見ることがありませんでした。
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(コンテナではないせいか、カーフェリーは問題がないそうです)
経営陣の強硬姿勢の背後には、真っ先に業務の外部委託を断行したタウランガ港の成功があり、多大な犠牲を払っても、戦前から延々と続く労使対決をここで断ち切り、これ以上、労使問題で業務が中断されない体質になるという強い決意もあるようです。
今回もオークランド港の1、2位顧客である世界最大の海運業者マースクとNZ酪農協同組合フォンテラが、問題の長期化を懸念して業務の一部をタウランガ港やネーピア港に移していまいました。港の移動による陸送費用もばかにならないでしょう。
港の持ち主はオークランド市です。
権限の問題があるとはいえ、オーナーである市が市長を始めみな沈黙を決め込んでおり、政府も全く同じスタンスでいるところをみると、国も自治体も経営陣の姿勢を黙認しているようです。
港湾労働者が最後にたった一つだけ求めていた「雇用の保証」への答えは、解雇でした。
「妻と子どものために」
「我々には家族がいる」
「雇用の保証を!」
港の傍を通るたびにプラカードを掲げた港湾労働者が道行くクルマのドライバーに訴えていますが、今のNZの失業率は6%台で高止まっており、
「我々にも家族がいる」
「雇用の保証よりも、雇用を!」
という声もあり、世間の賛同を集めることはなかなか難しいようです。
世界中で雇用が流動化し、正社員のパート化や契約社員化が進む中、NZにも確実にその波が押し寄せています。経済がグローバル化して皆が同じ舞台に立とうとする以上、舞台裏も市場経済の原理に合わせていかないと、舞台から消えていかざるを得ないという、厳しい事情があります。
果てしない消耗戦を繰り広げても、勝者になれるとも、またなったところで、その地位に留まれる保証などない、市場経済の残酷な現実・・・・・
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(オークランド港はどうなるんでしょう?)