ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

高校卒業とベジ2ヵ月

2011-10-31 | 家族&夫婦
温(17歳)が先週末で高校を卒業しました。


と言ってもこれから全国統一テストNCEAが始まるので、登校もしますし、大学進学に必要な得点はNCEAで得るので(学校の成績ではなく)、
全てのテストが終わるまで高校生活は続きます。


今日からはテスト休みでしばらく家にいます。NCEAのテストは選択している科目によって各人バラバラなので、(テストのない科目を多めに選択することもできます)、いつ本当の意味で高校生活が終わるのかはそれぞれ。
進学が関係ない生徒は授業が終わったところで高校生活も終わります。


香港もここもイギリス式なので、小学校は5歳から。それから延々13年間。
本当にご苦労さま
この先にも大学がありますが、ここからは自分の意思ですから、それはそれで、がんばってちょ


温が家にいるということは、ランチの用意もあるということです
温のベジタリアン化も早2ヵ月。ランチももちろん、ベジです。
肉にはまったく未練も興味もないようで、魚や豆腐を喜んで食べています。


そうは言ってもタンパク質不足にならないように、こちらも一生懸命。

先日は豆の缶詰をいろいろ買ってきました。
もっともっと日頃から豆を採れるように、レパートリーを増やさないと



私もついでにほぼベジになって、温の健康管理に付き合うようにしています。(私も肉には未練がないです)タンパク質不足が筋肉の新陳代謝に追いつけないと、筋肉が切れ、その間に脂肪が貯まったりして、ぽっちゃり体型になるようです(「ためしてガッテン」でやってました)。


見た目の問題だけでなく、実際に体内脂肪が増えるようなので、要注意。
自分を実験台にして温の健康管理をしようというのも、このためです。
(運動量だけなら、どう考えても私の方があるような状態ですし


一緒に暮らしているうちに、少しでも肉を食べなくても大丈夫な食事やその他の健康管理の方法を探っていきたいと思っています。


個人的には、
ベジだけでは体重はほんど変わらない(2ヵ月で1キロ減
肌の調子が良くなる
肉を食べたいと思わなくなる
(我慢しているのではなく)
体内脂肪率はほとんど変わらず、内臓脂肪率は低下(ただ今5%)
お通じがよくなる(1日2、3回。これが肌への貢献大なのかも・・・)
というのを実感しています。


さて、西蘭一家4人の生活はあとどれぐらい残されているのでしょうか?
(日本の進学に失敗したらオークランド大学に行くので、時間ができそうですが~)

今週の部活

2011-10-30 | 西蘭家散歩部
「絶対、部活するぞー
西蘭家散歩部(部員2名)恒例の日曜日の活動に燃えていたものの、
私の仕事が一段落したのは、ランチタイムではなく午後


お天気も怪しいし、仕方なく近場も近場、最寄りのカフェまで歩くことに。

こんなキオスクが空いていて、ラッキ



おいしいコーヒーと、甘~いレモンケーキをいただきました。
疲れたときは甘さが身にしみます~
(普段はスイーツLOVEではないんですが)


ガーデンセンターに併設されたカフェなので、「少し花でも見ようか」と思ったものの一雨来そうで、とりあえず帰ることに(これでも部活ぅ?)


外に出て道を渡ったとたん、どこからともなく、
甘~い甘~い香りが



「イチゴだぁ
とはっきりわかるほど、甘い香りでした。
オープンエアーでこれだけ香るって、オ・ド・ロ・キ


そりゃもう、匂いにつられてまっしぐら

結果、こういうことに。
(実は私も両手に持ってます


道端で売っていたおニイさん(ワーホリに来ている外国人のようでした)に
勧められたネーブルもおいしくて、一袋買ってしまいました。
(うちの庭にもネーブルほしいなぁ。何本でもほしい果物の木


途中ベンチを見つけて、こんな景色を見ながら、

イチゴを一パック食べてしまったのは、内緒


遠くを行く列車

手前の橋が散歩&ランニングの鉄板コース


こんな木陰がウレシいほど暑かったのに、

家に帰ったらザーザー降りの雨に


ほんの1時間でしたが、なんとか今週の部活(同好会か?)も無事終了

出張

2011-10-29 | 旅行
友だちからオーストラリアのタスマニアに行くというメール
ご主人が業界の会議に出席するためで、彼女はそのお供。


「3日もあるから観光業調査と小売調査をしっかりやってくるわ
・・・って、つまり「観光」して「ショッピング」をしてくるということらしく
ここは外食産業調査(=「食べ歩き」)も加えたらどう?


こっちは仕事中だというのに、いいなぁ、タスマニアだなんて



さてさて、そんな時、夫も出張へ。
「運転して行くか、飛行機+レンタカーにするか、それとも・・・・?」
と検討した結果・・・・・・







こ~んなサプライズな選択肢に

オーバーランダー


はい、列車です。 

こんなオモチャのような列車でトコトコトコトコ・・・・


これがチェックインだそうです。

@ブリットマート駅


列車の幅はいつもの列車と同じなので(線路が一緒ですからねぇ)、

通路がスゴ~く狭い


走り出したと思ったら、プケコヘでストップ

トイレの修理のために40分経過~

出発前から壊れていたそうですが、普通の列車はプケコヘまでしか来ないので、通常ダイヤの運行の妨げにならないようにここで修理したのか?


「なんで出発前に直しておかないんだよ~」
と嘆く夫
ここはNZなんですって
(慰めになってない?)



その後は、

行けども、


行けども、




こんな眺めだったそう。

さすがにプケコヘを過ぎるとメールも繋がらなくなったようです。


あっ

雪山


トンガリロの山々



国立公園になっているとはいえ、駅の名前が

「国立公園」
って、なんかそのぉ~、あまりにまんまじゃないですか?
(他にも国立公園いっぱいあるのに!)


駅舎

ここでウェリントンからの上り列車とすれ違います。
単線なのでどちらかが遅れたらひたすら待つことになります。
1日1本の超のどかな列車ならではのお話


帰りはバスに挑戦

快適で、遅れがなくて、本数があって、う~んと安くて・・・・


「なんでNZで列車が発達しないのか、よく分かった」
そうです



「オーバーランダーは1回乗ればいい。」
と帰ってくるのではないかと、内心ドキドキしていたら、
「また乗ってもいい。」
と言うので、いつかプライベートで一緒に乗ってみたいと思います。
私は乗ったことがないので、ぜひデビューしてみたいです


こんな出張だったら、いつか子どもたちが片付いたときには
観光業調査、小売調査、外食産業調査でぜひ一緒に行きたいなぁ


ヒッキー・デイズ

2011-10-28 | 料理・食べ物・外食
ずっと仕事で引きこもっていて、ヒッキーだったここ数日。


普段から出かけない人なので、家にいるということでは一緒なのですが、
出かけない
のと
出かけられない
のはかーなーり違って、やや煮詰まり気味だったので今日はランチへ。



初めてのお店

共同購入サイトのクーポンを利用しました。



ここが初めてクーポンを出したときから興味があったのですが、
その時は自分の体調が絶不調で見送り。
2回目のときは愛猫チャッチャの容体悪化で見送り。
3度目の正直で、今回は買ってみました。


夜の方が雰囲気があるのでしょうが、ここ最近、夜はそれほど食べられなくなってしまったので、外食はもっぱらランチで。
(1日2食になってからは、がっつりランチの日は朝食抜きで臨みます)


昼間の明るさも、いいものですよね?


ここのフォカッチャ+アボカドオイルは最高でした。

飲んでしまいたいほどおいしかった、アボカドオイル!
(どこのだろう?)


夫はオイスター
「この時期のオイスターってどうなのかな~?」
と思いましたが、かなりの大きさでした。1個いただきぃ~


私のベジ・リゾット

(温につられて、最近はすっかりベジになってしまいました)


夫のチキン

付け合わせがコールスローだったのはやや意外


どちらもおいしかったのに、プレゼンテーションに欠ける感じが
ちょっと残念


お料理としては、遥か~にシンプルなコチラの方が

テーブルに運ばれてきたときの印象が鮮やかでした。



「クーポンだから何かが欠けてる?」
とつい勘ぐってしまったぐらい、お店の雰囲気や前菜に比べて
なにかが違っていたように感じました。(とっても惜しい感じ)


さすがにデザートはパスしてコーヒーを
(もうこの時点で「夕食を作る気ゼロ」なぐらいお腹がいっぱいでした。作りましたけどね~)、


そのコーヒーが、



センセーショナルなほど、



おいしかった



カップも小ぶりで、個人的に一番好きな量でもありました



「また来よう!」
と、満場一致で決定

ボクってイイこ?

2011-10-27 | 4コマ劇場

春はいいニャン。

ここはサイコーのお昼寝ポイントだニャン


コラっ、妹!

上がってきちゃダメだニャン
(椅子からピンと見えてるのがグレちゃのシッポ)


アタシも上がりたいニャーン

行かせてニャーン


フンっ

まったく油断もスキもないったらニャン


あっ
見てたニャン?

ボクってイイこ



4コマに収まらず、字余りの5コマになってしまいましたが・・・・
今日は「妹シッター」に疲れて、追い払っていたお隣の猫シロちゃん。 


いつもは優しいおニイちゃんですが、お腹がすくと朝の6時だろうが夜中の1時だろうが、うちに来てニャーニャー吼えるのが玉にキズ
放っておくと20分でも30分でも、私が出てくるまで吼え続けるので
根負けしてご飯をあげてしまいます

かわいいんですけどねぇ~
なんでそんなにおなかがすいてるの???

 

カウリコーストの旅:旅のみやげ

2011-10-26 | 旅行
後出し日記をいいことに、とことんのんびり書いてきた旅日記。
そこにまた仕事が入って、さらに遅れて・・・・

「まぁ、年内までに追いつけばいいかな~」
と、一段とマイペース
次の仕事に前のめりになる前に、少し追いついておきたいと思います。



とうとう今日で10回目になった、カウリコーストの旅日記
(こんなに長い旅日記はさすがに初めて。どれだけ感動したんだ?)



今回は珍しくおみやげがあります。



行きがけに、いつも行くワークワースのハニーセンターに立ち寄って、「これがなければ夜も日も明けぬ」ほど欠かせない、マヌカハニーを12キロまとめ買いしたら、ハニー2本をおまけしてくれました

「レワレワ」と「タワリ」
ですって (ボトルの字が見えますか?)
ウレし~


ことハニーに関しては、
マオリ語のものに激弱なワタクシ


マオリ語≒英語がない≒NZ原生植物≒効用高そう!
という単純な発想なのですが、「ラタ」などマヌカを遥かに上回る抗菌作用があるんではなかったでしたっけ?
う~ん、食べてみるのが楽しみ・・・・
(とこれを書いている段階でもまだ開封していません。もったいなくて~)




次はクマラ(サツマイモ)
カウリコーストは「クマラの里」なんだそうで、

道端に無人店舗がいくつもありました。


善(14歳)の大好物なので、おみやげに一袋。

一番小さい5ドルのものでも5キロ以上はありそうでした。


え~っと、お味の方はちょっとびみょ~

甘くもなくホクホクでもなく、色もピンク+イエローのまだらでした。


大量にふかしたのに、そのままでは誰も食べてくれず(含:自分

ポテトと混ぜて、グラタンになったり、サラダになったり・・・・
いつも買っている金時風のクマラの方がよかったかも
クマラは相当種類があるので、やみくもに買ってはダメですね~。
勉強勉強




そしてこちら。

本物の油絵です 


ダーガビルのホスピス・ショップ(チャリティーショップの一つ)で、

一目惚れ

 

ごくごく普通の構図なのに、吸い込まれるような空の色とずっしり重量感のある岩山が、なんともNZらしくてお買い上げ。
10ドル(600円)でした
(絵の具代にもなりませんよね?)


なんとなく、
「これはこの辺の景色だろう」
と思ってお店の人たちに聞いてみると、
「わからないわ~」
「マンガラハ(と聞こえました)じゃない?」
「そうかな?そうかもね~」
という返事でした。


宿に帰ってオーナーのヒューに聞いてみると、
「これはマウンガラホだよ。」
と即答


「あの岩山は不思議で、眺める位置によってこう見えたり、薄い板みたいに見えたりするんだ。この眺めがどの道から見たのかもだいたいわかる。」
さっすがロコですねぇ


さっそく帰り道でもあったので、行ってみました。

こんな標識発見


実物

クルマから絵を持ち出して比べたりして~
やや構図が違いましたが、こんな形の山はここしかなくヒューの言う通り。


別の場所からもパチリ

絵の裏側という感じ。


かなり離れたルアワイで最後にもう一枚。

周りに高い山がないので、遠くからでも目立ちます。


今、この絵は仕事部屋に飾ってあります。
思い出深い今回の旅の最高のおみやげになりました。




旅日記は今回で終了。旅行からかれこれ1ヶ月もかかってしまいました。
長い間おつきあいありがとうございました

カウリコーストの旅:スワンプ・カウリ

2011-10-25 | 旅行
(なかなか10月から脱することができませんが、今日も旅日記で


この旅行まで、その存在すら知らなかった、スワンプ・カウリ。
直訳すれば「沼地のカウリ」


「沼地に生えていたカウリ」という意味ではなく、倒壊したあと「沼地に埋まったカウリ」という意味で、何千年も経ってから掘り起こされたものです。埋まっていたのは沼ばかりとは限らず、今では牧場になっている地中から掘り起こされたものもあります。


牧場で発見されたスワンプ・カウリ


地中でも一定以上の水分があれば、こんなに長い時間を経ても土に返らないんですね~

掘り返すのに大変な費用がかかりますが、それを上回る額で売れるそう。



カウリ博物館の入口に展示されたスワンプ・カウリ

ダーガビル近くの牧場の沼から掘り起こされたもので、直径3.7メートル。
約2800年前に火山の爆発など地表の変化で倒壊したようです。


今では雨風にさらされ、子どもたちによじ登られ、表面がボロボロになって小さな木片が無数に落ちていました。おみやげに少しもらってきました。


カウリの森の倒壊したカウリも上手く湿った土に埋もれることができれば、

そこからまた何千年も存在できるんでしょうか?


スワンプ・カウリの展示品

表面はきれいに磨いてありますが・・・・


周りはこんな感じで、

自然なまま。



ショベルカーやクレーンなど建機を使って掘り出されたカウリはダンプカーで製材所に運ばれ、家具や小物などあらゆるものに加工されます。


伐採が禁じられたカウリの製品が今でも出回っているのは、リサイクルとこうしたスワンプ・カウリによる供給があるからなんだそうです。


個人的にはキレイに研磨されたツルツルの工芸品よりも、入口で拾ったゆうに3000年以上前の木片の方が気に入りました。


沼地にはカウリが埋まっているばかりか、カウリから剥がれ落ちたカウリガムも多数見つかったため、かつてのガムディガーたちは古くて価値の高いスワンプ・カウリのガムを求めて、沼地をに入ってはガムを探し、掘っては洗い、という作業を繰り返していました。


(ガムディガーの様子。過酷な仕事だったようです)


ビンテージガム。古いものは透明度と光沢が増すそうで装飾品です。

1960年代半ばにはこうしたガム探しも完全に終わりました。


カウリの森で見た、カウリガム。

傷ついた樹皮を樹脂で覆って守ります。
何千年も生きる木の驚くべきメカニズムなんでしょうね。


展示されていたカウリ

鎌倉時代直前の1100年頃芽を出し、長い長い時を経て、


私が生まれる2年前に切り倒されました。

今度は展示品として長い長い年月を過すのでしょうか?



外は霧雨のような雨でした。

この地域の多雨がカウリを育て、倒れたスワンプ・カウリを守ってきたのでしょうね。

カウリコースト、ぜひまた訪れます!

西蘭家散歩部

2011-10-24 | 西蘭家散歩部
昨日は日曜日。
西蘭家散歩部(部員2名)の部活の日でした。


海岸線のタマキ・ドライブに出て、ミッションベイまで行って戻るコース。
ちょっと長めです。


薄曇に励まされて、

いざ出発


タマキ・ドライブに出るや、お墓発見

いつも車で通る道なのに、お墓があるとは気付きませんでした。


マオリのおエラいさんのためのお墓のよう。

まだまだ場所が残っていました


外に停まっていた、マオリの旗をつけたジャガー

おエラいさんっぽ~い


桟橋の先では中国人とアイ(ランダー)ちゃんたちが釣りをしてました。

かなり真剣で、独りで何本も竿を立てている釣り師も。


「キウイは優雅に舟遊び・・・・

でも、こういう中国人に限って家3、4軒持ってたりするからな~
という夫のするどい読み
ありがちです。


そんな時、沖合いから豪華客船が・・・・

ランギトトの前でクルっと曲がって入港してきました。


昨夜のラグビーワールドカップの決勝戦に合わせてやってきたのでしょう。

(ワールドカップ期間中限定のクルーズもたくさんありました)


こちらはスゴい地層がむき出しになっている一角。

ファンランで走ったこともある道なのに、しげしげ見るといろいろあります。


でも、上の方にはこんな木もあって~

これってかなりコワいよ~
(市は放置している様子。下の車の交通量は相当あります)


やーっと遅めのブランチ

軽めのマフィンにしました。
(本当はもう一つスライスも頼んで2人で半分こ)


スイーツはとってもおいしかったのに、ここはコーヒーがで残念。
ミッションベイではなぜか、リピートしたくなるお店に出会えません




けっきょくテクテク歩いて帰って、計3時間半。
3時間は歩いたようです。
今週の部活も無事終了。


おめでとう!NZ

2011-10-23 | ラグビー・ヨガ・スポーツ
(と言っても、もう2週間も前の話ですみませーん



ラグビーワールドカップで、とうとうNZが優勝しました
1987年の第1回大会で優勝していたものの、当時は1回限りの世界大会という位置づけで、主催者も招待された国もこれが定期的なワールドカップになるとは思ってもいませんでした。
(大会の継続決定は第1回大会終了後だったので・・・)


その後、南半球の強豪国オーストラリアと南アフリカがそれぞれ2回も優勝し、2003年には北半球のイングランドも優勝したというのに、世界ランキングでは常連1位のNZには優勝の機会が巡ってきませんでした。


私がワールドカップを初めて見たのは2003年の第5回大会。
(夫は大学生だった第1回大会から見ています)
決勝戦はイングランドのジョニー・ウィルキンソンとオーストラリアのエルトン・フラッタリー(地味な仕事師だったと思います)の蹴り合いとなり、とうとうジョニーが逃げ切って勝ちをさらいました。



あれから8年。
やっとやっとつかんだ栄光。

おめでとう NZ


この国旗は部屋の広さぐらいありそうな大きなもので、

工事現場の高~いクレーンの先についていました。


こちらのナンヨウスギのトップの旗も・・・・



相当~高いところです。

掲揚した人にリスペクト。



し・か・し、
これでシーズンが終わってしまい、これから2月までどうしたらいいの
(早く秋にならないかな~)

カウリコーストの旅:ブッシュマン

2011-10-22 | 旅行
カウリ博物館の展示を見ていると、ブッシュマンという表記が繰り返し繰り返しでてきます。



「ブッシュマン
映画にもなったぐらいで(セスナから捨てられたコーラのビンを拾ったアフリカの原住民ブッシュマンが、「神様の贈り物」とビンを巡って大騒ぎとなるコメディーで、主役の二カウが有名になったあの作品


「それはアフリカでしょう~」
と思ったら、つい最近までNZにもいたという



カウリを伐採していた人やカウリの樹液「カウリガム」と呼ばれるものを採集していた人など、19世紀半ばからカウリの伐採が禁じられるまで、カウリ関係の仕事に従事していた人たちの総称のようです。

このお父さんとか・・・・



かなりの人が独身の若い男性でしたが、独り身のままブッシュマンとして生涯を終えた人も珍しくなかったようです。

この老人ジェームス・ゴードンは64年間カウリガム採集に従事した94歳


仕事を終え、ベッドに入るまでトランプに興じる4人もブッシュマン。

1921年撮影


彼らが住んでいた小屋

これは模型ですが、残っている写真から見てもかなり実物に近いよう。


素材や建て方などはマオリの教えも請いたよう。


カウリ博物館の説明では、
「ヨーロッパからの入植者はマオリに魚の釣り方や生活の仕方を習った」
というような友好的な関係を語っていて、
「ホントかな
と訝っていたのですが、帰ってから歴史の授業でノースランドのフィールド調査をしてきた温(17歳)の話を聞くと、この地の移民は移住ブームの中でもかなり後から入植してきたため、酪農に適した平野部のカンタベリーやワイカトにはすでに土地がなく、消去法でこの地にやってきたそうです。


ワイロア川をマオリたちが小舟で行き交い、道はなく、カウリの巨木に覆われたレインフォレストがどこまでも続くような、酪農とはほど遠い土地を前に、彼らの生きる術はブッシュマンになることしかなかったようで、馴れない土地で生き延びるために、かなりマオリの力を借りたそうです。


何万年もかけてできたカウリの森は100年足らずで消滅し、彼らはやっと牧草地となる土地を手に入れることができました。しかし、皮肉なことに、そこからノースランドの衰退が始まり、カウリがもたらした繁栄は永遠に過去のものになってしまいました。


今でも傾斜地の多いノースランドは決して牧場に適した場所ではなく、平野部と比べて生産性が劣るんだそうです。(泊ったタンゴワヒネのオーナー談)


NZの牧場経営で一番規模が大きいのが酪農ですが、毎日牛を集めて集乳することひとつを考えても、平らな土地の貴重さが想像できます。

(この写真のワイカトでの酪農の様子はコチラでも)



実物大の模型として残されたブッシュマンの小屋

新聞がベタベタ張ってあります。


新聞は湿気取りと暖房の効果もあったそうです。

いくら暖かいノースとはいえ、冬は寒かったでしょうね。


これはブッシュマンたちのコックだった人の家の再現。

マオリの家と見分けがつかないほど似ています。


この写真は入植者がイギリスにいた頃に住んでいた家。

相当な生活の落差を強いられた人も大勢いたのでしょう。


カウリガムを採取しているところ。

カウリの幹に傷をつけ、カウリ自らが傷を癒すために出す樹液が固まってガムになり、それを集めて高級ニスなど工業原料にしていたそうです。


古いカウリガムは独特の光沢を放ち、装飾品としても珍重されました。

カウリ博物館の日本語訳では「琥珀」と訳されていました。


彼らはガムディガー(ガム採掘者)と呼ばれていました。

ダーガビルに立つ銅像もこんな彼らの1人だったわけです。




驚いたことに、ガムディガーはゴールドディガー(19世紀のゴールドラッシュのときに世界中から一攫千金を夢見てやってきた金鉱掘り)と違い、
1960年代まで存在した職業だったのです


この写真は1964年に撮影された、自宅の前に立つガムディガー。

64年といえば、ワタクシ2歳。東京オリンピックの年です。日本では高速道路や新幹線が開通していた頃に、NZでこんな生活をしている人がいたとは・・・・
(当時のNZは相対的に今よりもずっと豊かだったはずですが・・・)


一番の晴れ着で自宅前に立つ、独り暮らしのガムディガー

「彼はここで亡くなるだろう」
とあります。本当にそうだったのでしょう。


役牛を飼っていた牛飼いも時代とともに消えていったのでしょうね。

牛が大きいのか、人が小さいのか、妙なほどの縮尺。


その一方で、木材やカウリガムの売買で一財をなした人たちがいて、

彼らのための仕立て屋があり、写真館があり、使用人がいて・・・・


ハリー・ポッターにそっくりな子がつまみ食いをしている、

裕福な暮らしぶりもあったわけです。


歯医者とブッシュマン



なんとも複雑な思いで博物館を出ると、目の前には、

ガムディガー・カフェ


一雨きそうな空を見ながら、温かいコーヒーでまずはひと息つきました。



【おまけ】
映画ブッシュマンでは主役が二カウですが、NZで二カウといえば、

この木!
博物館の展示品でしたが、レプリカがあったらほしかった

カウリコーストの旅:カウリ博物館

2011-10-21 | 旅行
最終日の朝も大雨
泊まっていたタンゴワヒネ・ファームを歩くことは、とうとうかなわず。


でもベッドの中で屋根を叩く雨音を聞いているのは、いいものでした。
なんだか外で寝ているようなリアルな音で、時折りハトの羽音がしました。



ゆっくり起きて3回目のダーガビルに着いた頃には雨も止んでいました。

これまた3回目のカフェ「ブラブラブラ」で最後のコーヒーを飲んで、


名残惜しくこの小さなカウリの町を後にしました。

またね~


オークランド方面に向けてカウリコーストを南下・・・・

行けども行けども、こんな眺めです。


クマラ(サツマイモ)の里とは言っても、圧倒的に牧場ばかり。

雨上がりで牧草も鮮やか



そして着いたのが、
カウリ博物館

前は「カウリだけの博物館って?」と思っていましたが、
今回、本物の巨大カウリと背後にあった人の営みを知り、馳せ参じました。


展示されていた巨大なカウリ

手前が上で奥が根の方向です。横にしてみても驚嘆する大きさです。


20世紀初頭の写真が豊富に残っていて、当時の様子がしのばれます。

カウリを前にしたブッシュマンの一家。


誇らしそうな父親と母親に連れられた子ども。

これから切るんでしょう


何日もかけて切られたカウリ。

本当にまっすぐな見事な大木。商品価値の高さがわかります。


でもこんな様子。

写真とは言え、胸の鼓動が早まってしまいます。
これを目撃していたマオリの人たちはどう感じていたのでしょう?


裁断も一苦労ですが、

あまりの重さに切らないことには運べませんでした。


あらゆる手段で運び出されるカウリ。



初期の頃は役牛や馬で。



今のNZでは見ることのない役牛



トロッコを造って運び始めても、動力はなーんと、


人力

どれほど危険だったことか


飽くなき人間たちの執着はカウリの価値がいかに高かったかの証明。

危険な橋を渡ることなど、朝飯前なわけで・・・・・


簡易ダムまで築き、



切り出したカウリを溜めに溜め、



最後はこのダムをわざと決壊させて一気に下流に流します。

ダムの素材にはロープが付いていて、再利用できるようになっていました。


とうとうトラックが入りこみ、道さえ造ればどこでも切り出せるように。

そして、巨大カウリは取り尽くされてしまいました。


倒れていくカウリ

この木は樹齢520年でした。



今回の旅で初めて気付いたのですが、ラグビーのノースランドのロゴは、

カウリだったんですね。
ずっとヤシだと思っていた無知なワタクシ。


どうか今のカウリがかつてのように、 

何千年も生きることができますように。

Kロード

2011-10-20 | 料理・食べ物・外食
今日も旅日記はお休みして、コーヒーブレイク
春休み中だというのに、どこにも行かない温(17歳)


ママの若い頃にそっくり


大学に入るまでは、
「高校生でできることって限りあるし~」
と不自由な中に自由を求めるよりも、「時は来た!」と言える日を、
じーーーーっと待つタイプでした。


自由になったとたん、実家も日本も飛び出し、
今日(こんにち)に至る。 (話をはしょりすぎ
温も来年出て行ったら、2度と戻って来ないでしょうね~


善(14歳)はカード屋だ!映画だ!とちょこちょこ出かけています
兄弟でもこうも違うもの。



「朝ご飯食べようよ
と、やっと引っ張り出したKロードのカフェ。

2階の半円のステンドグラスがとにかくステキ


我が家にとってはかーなーりアウェイなエリア、Kロード。

細長~いウナギの寝床風(見たことないですが)店内。


温のエッグベネディクト+サーモン

温も善もここのパン(サワードウ)のおいしさに感激

温はベジタリアンになってから、すっかりチョイスが限られてます。
でも本人、本気ですよ~。かれこれ2ヵ月です!


ワタクシのチキン・サラダ

グレープフルーツがこんなにたくさん
降圧剤を飲んでいるので、グレープフルーツは食べられないんですよね~
ちょっとこれは失敗でした




4人の話題はもっぱら、ラグビー
決勝はオールブラックスvsフランス
だなんて、確率としては相当低かった1戦に。


「でも、NZ経済のためには決勝に残ったのがフランスでよかったよね。」
ということで、みんなの意見が一致。
善ですら、シティーで見かけるフレンチ・サポーターの羽振りの良さを実感しており、あの人数がホテルに泊まって、コース料理食べて、観光して・・・・と、関係ないワタクシたちまでそろばんを弾いてしまいそう


相手がオージーだったら、試合は週末なのでサポーターたちはいったん帰ってしまうだろうし、南アフリカだったらそれほどの人数が見込めないし、
イングランドやウェールズだったら、泊るのはキャンパーバンか友だちの家、食事はフィッシュ・チップス、観光はナシでひたすら飲んで・・・・
というイメージなんですがぁ~



このカフェ、コーヒーがとっても好みでした
雰囲気もいいし近くまで来たらまた来たい。し・か・し、
7年以上住んでいて、一度も用があったことのないKロード
「また」はいつなのか?
(今日はクーポン利用で半額でした)

ネコ休み

2011-10-19 | 4コマ劇場
いくらやりたい放題の後出し日記とはいえ、旅日記が続いたので、
ちょっとひと休み
(旅日記はまだ続く予定です ←超マイペース



あっ、お隣のシロちゃん、また「ごちそうさま」の落ち葉かきしてる~

ザッザッザッザッザッザッ



あ~、あんな関係ないとこまでぇ~

ザッザッザッザッザッザッ


シロちゃん、残さないでちゃんと食べてってよ~

へっ


ボクのヒミツ

見たニャン


カウリコーストの旅:タンゴワヒネ・ファーム

2011-10-18 | 旅行
(リアルではもう月末
ラグビーワールドカップもとっくに終わって、オールブラックスが優勝
お祭り気分もだ~いぶ落ち着いてきたNZです。

根を詰めていた仕事が一段落したので、2週間遅れでボチボチ更進します。いつもながら、超~マイペースですみませ~ん



今回は初めて2泊してみました。
いくら春休み中のティーンエイジャーとはいえ、子どもたちを置いて来ているので(というか、いくら誘っても来ないのですが)、ややドキドキ


でも、共同購入サイト「グラブワン」で見つけた宿泊先なので、
2泊で1泊の料金(つまり半額)
というのがウリで、ここは2泊するしかなく・・・・
グラブワンに翻弄されるワタクシたち
(おかげでたっぷりカウリを堪能できました~ 2泊はMUSTでしたね)


泊ったのは「タンゴワヒネ・ファーム」
ダーガビルからクルマで東へ20分ほど行った、な~~んにもない場所!
やっぱりファームステイはこうでなくっちゃ
「なにもない」ことに価値があります。
(夜は珍しくDVD三昧で、2晩で4本も観てしまいました~)


ニワトリの声で目覚め、窓を開けるとウシも鳴いていて、牧羊犬が走り回り、なんとなくザワザワザワザワ、朝の気配、労働の気分!
(しませんけど
夜の静かさとのコントラストが、街から来ると新鮮です
(オークランドの住宅街も十分静かなんですけどねぇ~)


タンゴワヒネは「女の人を連れて行く場所」という意味らしく、
これって正解かも
とても気に入りましたよ。



泊ったトゥタモエ・スイート

帰る日に気付いたのですが 横にこんな温室がくっついてました。


ベッドはこんな感じ。

オーナーが娘さんたちが泊りに来るときのために建てたものだそうです。
(ツインベッドにもなります)


こぢんまりしたキッチンは今まで泊ったどこよりも、充実の品揃えでした。

お鍋と炊飯器を持ち込んで、水なしで作る白菜&ホキカレーにました。


キッチンの横は~

外!


そうなのです、外のような中のようなびみょ~な場所で、アウトドア気分!
ただ雨が強かったので、部屋で食べることにしました。ちょっと残念


玉子の差し入れ~

もちろん、ここでとれたもの。小さいのは黄身がありませんでした


製作担当者の2羽

車輪の付いた小屋なので移動ができます。雨が降ると家に入ってました。
まるでモーターハウス


2日目の朝はさらにグレープフルーツの差し入れ~

NZの甘夏グレープフルーツではなく、ホントのグレープフルーツでした。


さらに翌日には、

バナナ~
さっすがノースランド
と思ったら、オークランドでもバナナは育つんだそう。育てようかな?


ものすごく立派なハト小屋があり、

これまた立派な真っ白なハトがたくさんいました。尾尻が長い優雅な姿。


フィジョアの木

これぐらいに育つまで何年かかるのかな~?
うちの木はまだチビっこです。


オーナーのワーキング・ドッグたち

働くのが大好きで、


雨で出番がないと、

しょぼぼぼぼぼ~ん


お見事!

な家庭菜園


新鮮な玉子やフルーツがあって、こんなに野菜があったら、

もうそれだけで十分です
(あっ、コーヒーはほしいな

もちろんミルクも絞りたての自家製で、濃いっ!
なんともいえないおいしさでした。


オーナーのポーリーン&ヒューの家。

迷子になりそうな部屋数でした


丸々太ったネコのフロスの大好物は金魚だそうで
玄関の前を流れるせせらぎには金魚がたくさん泳いでいました~
(うーん、こういうのも自給自足って言うんでしょうか




他にもたくさん木があり、動物がいて、池があって噴水があったのですが、
なぜか宿にいるときは雨ばかりで、庭の散策もままならず
写真も取れないほどで、ファームウォークもできませんでした。
本気で歩いたら4時間ぐらいかかるらしい広大な土地なのですが・・・・・


「長靴貸してあげるから行ってみる?」と言われても、かーなーりの雨
せめて動物がいるところまで行ってみたかったのですが、
また出直しましょう


カウリコーストの旅:「森の父」と「四姉妹」

2011-10-17 | 旅行
「森の主」タネ・マフタを見た後は、

同じくカウリの「四姉妹」を見に・・・・・


カウリはこのように1つの株から数本の幹が同時に育つこともあるそうで、

ほぼ同じ太さの4本の幹がまっすぐに伸びていました。
本当にキレイで神秘的な感じがします。


これでいくと、カウリ・パークの「犬神家」

双子だったわけですね


タネ・マフタの神話のように、まるで天地がくっつかないように、

支えているような気にさえなります。


遊歩道も木をグルリと回れるように、丸く造ってありました。

角度によっては、少し隙間ができます。


こんな感じは2株の木のようにも見えますが・・・・



やっぱり美人四姉妹でした。




最後は「森の父」テ・マトゥア・ナヘレへ。

すでに上の枝が広がる部分を失っているせいか、高さは29.9mと、50mを超えるタネにはかないませんが、幹の太さは16.41m(直径5.2m)とタネの13.8mよりさらに太いです 現在の国道12号となる道路を建設していた1928年に、「発見」されたそうです。


樹齢2000年以上と言われ、カウリ博物館によれば樹齢2300年だそうで、

タネよりさらに古い木です。
見た目にもタネがずっと若く感じられる風格がありました。


それまでもっていた天気がここで急激に悪化。

完全に雨雲の下に入ってしまったようで、大粒の雨が・・・・
見たかったカウリを全部見終えたタイミングだったのは、不思議でした。


こんな状況になってしまったので、

カイイウィ湖には寄らずに帰路へ。


途中、搾乳を終えたらしい乳牛が一列になって牧場に向かっていました。

雨でも風でも「牛は外~」のNZ。外飼いです。
牛舎なんてありませんから


ダーガビルに戻ったのは6時過ぎ。
オークランドでもカフェはとっくに閉まる時間でしたが、


なーんと、朝も行った「ブラブラブラ」でコーヒーが飲めました



この時間は完全にパブになっていて、お客さんは全員が「飲んでましたが、もちろんカウンターにはエスプレッソマシーンがありますから、頼めばコーヒーだって飲めます


コーヒーを頼んだらお店の人に、
「えっ
という顔をされましたが、ドンマイ~

(キウイは仕事が終わった時点から飲み始めますから、カフェ⇒パブの切り替えは多分4時台でしょう)


ちょっぴり冷えた身体をこれで温め(そうは言ってもノース。やっぱり暖かかったです)、20分ぐらいかけて宿泊していたファームに帰りましたとさ。