フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

1月11日(土) 晴れ

2025-01-12 15:03:43 | Weblog

8時15分、起床。

チーズトースト、目玉焼き、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

昨日のブログを書いて、11時前に家を出る。

上北沢に行く。新宿から京王線で6駅(15分)。井之頭線の下北沢は有名で、私もたまに行くが(たいてい観劇で)、上北沢で降りたのは初めてである。実は、上北沢という駅があることも知らなかった。

改札で卒業生のマサコさん(論系ゼミ5期生)と待ち合わせ。今日は彼女の案内で地元カフェ巡りである。彼女は昨年8月に結婚し、桜上水(上北沢の一つ手前)にお住まいなのだ。

カフェ巡りスタートは上北沢駅近くの「かもめカフェ」。

マサコさんはフィンランドに旅行をされたそうである。フィンランドで有名なチョコレートをお土産にいただく。

フィンランドといえばムーミン(なのかな?)。彼女が手に持っているのは栞。なんて書いてあるの?

「パンケーキにジャムをのせて食べる人に悪い人なんているわけがない。話しかけても大丈夫。」

ムーミンママが言った有名な言葉だそうである。

「本の庭」で食べたスウェーデン風ホットサンドにもジャムが添えられていたが、北欧の人はジャムが好きなのだろう。ロシア風紅茶にもジャムが添えられているの、同じ食文化なのかな。

フィンランド旅行のときに撮ったオーロラの写真を見せてもらう。素晴らしいですね。

私はオムライス(見かけはドリア)、マサコさんはお野菜&キノコ、チーズたっぷりのドリアを注文する。

生ハムのサラダ。

食後にハーブティー。彼女のスマホもムーミンの図柄が。

テーブルの横の壁にムーミンのキャラ、ニョロニョロが描かれている。このお店もフィンランド推しのようだ。フィンランドを舞台にした『かもめ食堂』というドラマがあったが、もしかして「かもめカフェ」という店名もそこに由来するのだろうか。マスターに尋ねたら、そういうわけではなくて、実現はしなかったが、隅田川の近くで店を出すことを考えていたことがあるそうで、店名は墨田川のかめもに由来するそうだ。へぇ。

奥の壁に大瀧詠一の『ロング・バケーション』のLP(40周年記念盤)とポスター(江口寿史)が飾られていた。「ファンなんですね」と聞くと、「そうなんです。周年ごとに買ってしまいます(笑)」とのこと。

お店は2021年(だったかな)の開業とのことで、コロナの真っ最中である。大変なスタートであったが、頑張られましたね。

「かもめカフェ」には1時間半ほど滞在した。沿線の道をお隣の桜上水の方へ向かって歩く。

桜上水には日大文理学部がある。不動産屋のガラス戸に「新入生歓迎」の貼り紙。

住宅街に入った日大のキャンパスの側にある北欧雑貨&カフェ「リッテンブリケーン」が二軒目に連れて行ってもらったカフェ・・・のはずだったが、閉まっている。「そ、そんなはずは・・・」とマサコさんが慌ててお店のインスタを見たところ。12月28日~1月15日は臨時休業(冬季休業)であった。

個人経営のお店はこういうことがよくある。定休日だけでなく、臨時休業をインスタでチェックしておく必要があるのだ。

というわけで、予定では3軒目(最後のカフェ)のはずだった下高井戸の紅茶と焼き菓子の店「テェ・テェ」に連れて行ってもらう。ここは予約ができないお店なので、満席だとカフェ難民になってしまうところだったが、先に二階に上がって行ったマサコさんが、明るくホットした声で「空いてます!」と言った。

カウンターと二人掛けのテーブルが空いていたが、カウンターの方がゆったりしていたので、そちらに座る。目の前ではマダムがワンオペできびきびと働いておられる。

私はアッサム、マサコさんフルナを注文。アッサムはミルクティーでお願いしたので、濃いめである。

マフィンは二個でワンセットのものを2セット注文し、4種類全部を食べてみることにした。手前から、抹茶、サツマイモ、チョコ、プレーンである。私はプレーンとチョコが美味しかった。

「テェ・テェ」はもちろん「ティー」の意味だが、どんな発音になるのですかとマダムに聞いたら、そんなことを質問したお客さんは初めてですというような顔をして、ちょっとはにかみながら「テ・テ」と言った(笑)。「テ・テ」に聞こえましたがというと、「最初、「テ・テ」でもいいかなとも思ったんですが、「テェ・テェ」の方がお洒落かなと(笑)」。なるほどね。

1922年2月のオープン。「コロナが収束しない中での開業。大変だったでしょう。よく頑張られましたね。エライ!」と私が言うと、マダムは笑顔で「エライ!」と小さくガッツポーズをされた。

「テェ・テェ」には1時間半ほど滞在した。店を出て、マサコさんが三軒目(本日最後)のカフェに電話をしている。営業しているが、席の予約はできないので、行ってみるしかない。

玉川上水公園という長い遊歩道を歩いていくことにした。

甲州街道の側だが、とても静かで、人も少なく、のんびりと散策できて、とてもよかった。

マサコさんも童心に帰ったようである(半分演出です)。

動物の形の椅子がたくさん、何か所も、あって面白い。

一目見て、「これは何だろう?」と思うものがときどき混じっている。

「う~ん、あなたは誰?」

左はイノシシだが、右は何だろう。イタチかな。

これも何だかわからない。

犬を連れては散歩できないのか。猫もダメなのかな(抱っこでも)。飼い猫は外でオシッコやウンチはしないから大丈夫だと思うが、そもそも、猫を連れて公園を散歩しようと考える人がいないのだろう。

そんなことを考えていたら、猫を抱いた少女の像があった! これは猫はOKということではないだろうか。

手のひらの上に乗っている風で写真を撮ってもらう。

桜上水の名前の通り、遊歩道の両側には桜の木が植わっている。春にはきれいだろう(でも、そうしたら人でにぎわうでしょうけどね)。

上北沢の方へ戻って来て、本日最後のカフェ「タチアナ」に到着。「タチアナ」?

カウンターだけの小さな店だが、よかった、席が空いていた。マサコさんは店の前までは何度か来たそうだが、入るのは今日が初めて。

「タチアナ」という店名は、フィンランドの映画監督、アキ・カウリスマキの『愛しのタチアナ』から採ったものだった。マスターがカウリスマキ監督の大ファンで、『愛しのタチアナ』は一番好きな作品なのだそうだ。

しばしマスターと映画談義。

珈琲は私はハニー珈琲、マサコさんはブレンドを注文。

ミルクの容器がなかなか。

このお店もコロナの最中に開店したそうである。どのお店もコロナを乗り越えて、しっかり定着したお店ばかりだった。

店を出るとき、マスターのヤマシタさんとマサコさんのツーショットを撮らせていただく。いい笑顔です。

時刻は5時半になろうとしていた。

今日はどうもありがとう。とても素敵なカフェ巡りの一日でした。臨時休業中のお店も含めて、また訪問したいカフェばかりであり、また散歩してみたい遊歩道でした。

7時ちょっと前に帰宅。

夕食は秋刀魚の一夜干し、おでん、ブロッコリーのサラダ、千枚漬け、ごはん。

「秋刀魚の一夜干しは珍しいですね」

デザートは苺。

マサコさんからいただいたチョコレートを食べる。紅茶に合う。

食事をしながら『プライベート・バンカー』の初回(録画)を観る。面白い設定のドラマであるが、悪人役がちょっとひ弱である。これなら一ひねりだろう。これからもっと手強い相手がでてくるのかな。

レビューシートのチェック。週末の提出は少な目。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。


1月10日(金) 晴れ

2025-01-11 10:30:23 | Weblog

8時45分、起床。

チーズトースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

インフルエンザの感染が拡大していることは学生からの欠席の連絡からもわかる。

「ポスト石破 8人動く」という見出しの記事。総理を目指すこと、大臣を目指すこと、次の選挙で当選すること、彼らの主要な関心はまずそこにあり、政治記者の関心も党内の情勢にあるように思える。しかし、「政治」というものは本来そういうものなのではないはずである。

お出かけする妻を私とチャイで玄関でお見送り。

昨日のブログを書く。

11時半頃、家を出る。

大学は月曜日から始まっているが、私にとっては今日が新年最初の授業である。

授業の前に腹ごしらえ。たいてい金曜日の昼食はコンビニおにぎり(鮭とおにぎり)である。この習慣はずっと前からのものでいまの朝ドラ『おむすび』の影響ではない。

教員ロビーのレターボックスに卒業生からのクリスマスカード&年賀状が届いていた。

3限は演習「現代人と孤独」。今日の発表は4人グループの「一人旅」。4人で一緒に一人旅をしたわけではなく(それではグループ旅行である)、4人それぞれが「初めての一人旅」をしてその経験をグループで考察したものである。旅行のフィールドワークとして面白く聞いたが、一つ私からすると奇妙だったのことは、「美味しい物を食べたときその美味しさを誰かと共有できないことが一人旅のデメリット」として述べられていたことだ。私はそういう感覚をもったことが一度もない。『孤独のグルメ』の井之頭五郎もそうだろうと思う(そうでなかったら、『孤独のグルメ』という作品はそもそも成り立たないであろう)。これらは彼女らにとって、日常の生活の中で、「美味しい物を食べる」という行為が基本的に社交的なシーンにおけるものであるからだろうか。そういうことではなくて、美味しいものに限らず、美しい風景、面白い映画、そういう感動的なものと出会ったときに、それを誰かと一緒に(その場で)共有したいという本能的といってもいい欲求がいつもあるということなのだろうか。

4限はゼミ。ゼミ論の「修正版」の提出とその校正を全員で行う。2週間後、「最終版」を提出してもらう。それを印刷・製本業者に渡してゼミ論集となる。

ゼミの後、ゼミ生のM君に手伝ってもらって、棚の上の重い資料類を下におろす。これでちょっとすっきりした。

夕食は「ごんべえ」で食べる。

久しぶりの忍者うどん(加薬ごはんは抜きで)。ビジュアルが忍者に見える(オーナーの小さなお子さんの目に)ことからの命名であると聞いたことがる。

ずっと昔の話だから、「忍者ハットリ君」だろうか。

 

食後の珈琲は「カフェゴトー」でとちらっと考えたのだが、寒くなって来たので、早く帰ることにした。帰宅して、珈琲とお菓子。

教員ロビーに届いていたクリスマスカード&年賀状への返信をメールで出す。

レビューシートのチェック。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。


1月9日(木) 晴れ

2025-01-10 11:27:37 | Weblog

8時50分、起床。

チーズトースト、ハッシュドビーフ、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

ベランダの洗濯物の影がカーテンに映っている。

昨日のブログを書いていると、植木屋さんがやってきて、桜とハナミズキの剪定を始めた。もう高枝切ばさみや脚立を使って自分でやれる高さではないし、年齢でもない。プロの職人さんにお任せしよう。

3時頃、遅い昼食を食べに出る。

東の空に月が浮かんでいる。

矢口渡の「燈日」(あかりび)に行こう。

松飾も取れて、街はもう通常モードであるが、こころなしか今週はまだお正月の余韻が漂っているようにも思えるのは、私自身の新年最初の授業が明日だからかもしれない。

「燈日」に到着。大丈夫、席は空いている。今年もよろしくお願いしますのご挨拶。

燈日定食(主菜は海老春巻をチョイス)。海老春巻が出たときは必ず注文するお気に入りのメニューである。パリッとした触感がいい。

食後のドリンクはホットカフェラテを注文。いつもアイスカフェラテなので、「ホットですか?」とカウンターの中の店長さんがこっちを向いて確認した。学生のレポートに目を通しながら。

「燈日」には1時間ほど滞在した。今日はもう一軒、「年始参り」に行きたいカフェがある。

大田区の形って、恐竜に似ていなくもないと、今日気づいた。田園調布のあたりが頭だ。

大森の「本の庭」は今日が新年の営業初日なのだ。ジャーマン通りを少し行って、

山王小学校の横に道に入る。

「燈日」に到着。時刻は5時ちょっと前。閉店まで1時間ある。

スタッフのKさん(実質的な店長)の姿が見えた。

入口を入ったところの空間がゆったりしているのがいい。

自家製レモネードとマカデミアナッツのビスコッティを1つ注文する。

入ったときは先客は二人だったが、その後、だんだん席が埋って来て、満席になった。私と同じように新年の挨拶にちょっと顔を出しに来た人たち(常連)なのだろう。

40分ほど滞在して、5時半に店を出る。Kさんが見送りに出て下さる。今年もよろしくお願いします。

日が暮れた。

日本海側には大雪警報が出ている。東京も週末は雪が降るかもしれない。

6時、帰宅。さすがに今日届いた年賀状はなかった。正月が終わったのだという気分になる。

夕食はエノキ茸の豚肉巻、茄子の辛子漬け、汁物(正月の余った食材で)、ごはん。

食事をしながら『プレバト』を追っかけ再生で観る。新年最初の俳句コーナー。夏井先生の俳句の査定はなかなか厳しかった。

昨日、小岩の「昭和通り商店街」の「マルイ」で買った茄子の辛子漬け。思ったとおりの味で、美味しかった。

オンデマンドの授業のレビューシートのチェック。初日の提出は30人ほど。毎日、コンスタントにこれくらの人数であれば、一枚一枚、じっくりと読めるのだが。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。


1月8日(水) 晴れ

2025-01-09 14:52:18 | Weblog

7時半、起床。

チーズトースト、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

昨日のブログを途中まで書いて、10時前に家を出て、亀戸(総武線)に行く。

11時に東口の改札で卒業生のメグミさん(論系ゼミ9期生)と待ち合わせる。今日は彼女の案内でカフェ巡りだ。

改札を出た目の前のビルの2階に「珈琲道場 侍」の看板が出ている。ここが彼女が最近お気に入りのカフェである。

彼女はいつも一人でカウンター席(ロッキングチェアになっている)に座るのだが、今日は私と一緒ということで、窓際のテーブル席に座る。彼女は2月から新しい職場に転職するのだが、いまは有休消化中の冬休みである。こういうのんびりした時間は卒業して6年になるが、初めてだそうである。

二人ともビーフシチューを注文し、珈琲は私は侍ブレンド、彼女は水出しのスペシャルブレンドを注文。。

よ~く煮込まれた美味しいビーフシチューである。

「珈琲道場 侍」とネーミングは武骨だが、スタッフの接客態度はまことに丁寧で、「おもてなし」の気持ちが伝わってくる。お店には1時間半近く滞在した。居心地のいいカフェだった。

腹ごなしに少し歩くことしよう。せっかく亀戸に来たのだから亀戸天神に行きましょう。けっこう距離がある。途中にスポーツの神様として有名な(実は私は知らなかったのだが)香取神社があったので、参拝していく。

参道(勝運商店街)にはレトロな造り(いわゆる「看板建築」)の店舗が並んでいる。これは昭和の建築を平成に再現したもので、一種のテーマパークのようなものである。

練馬大根というのはよく聞くが、亀戸大根というのは初めて聞いた。かつてそういうものがあったのだ。根が短く、先が尖がっているのが特徴である。雨のしずくのように見えなくもない。「亀戸涙雨」なんて演歌のタイトルになるのではないかしら。ご地元演歌の女王、水森かおりが歌ってくれればヒットする(かもしれない)だろう。

メグミさんにツーショットを撮ってもらう。

身体の具合が悪い部位に水かけをするとご利益があるという大國様と恵比寿様。頭から全身に水をかけさせていただいた(ポンコツなもので)。

新しい職場で頑張れますように!

スケボーの堀米雄斗選手は地元出身のようである。

香取神社に寄り道をしたが、本命の亀戸天神(亀戸天満宮)へ。 大きい! 広い!

東京スカイツリーが間近に見える。

太鼓橋の上から境内を一望する。藤棚や梅の木がたくさんある。咲くと見事だろう(梅の見頃は2月中旬、藤は4月中旬)。

お賽銭は折悪しく百円玉と五十円玉を切らしていたので、財布の中にあった十円玉、五円玉、一円玉を全部まとめて投じた。

境内では猿回しが行われていた。14歳のサルで、今年で引退だそうである。湯島天神で見た猿回しのような八艘飛びの大ジャンプはなく、高い竹馬がメインイベントだった。お疲れ様でした。

「これでご祝儀もらってもいいかな」「精一杯やったんだからいただきなさい」

少し歩いた先にある「船橋屋」で一服していく。

二人とも白玉入りのお汁粉と葛餅(ミニ)のセットを注文する。

「元祖」と銘打たれた葛餅をメインに注文している客が多かったが、私は池上の「池田屋」で葛餅はよく食べているので、ここではお汁粉をメインにした。しかし、ここのお汁粉は私の感覚では善哉と呼ぶべきものだった。あずきがとても多いのだ。それは見解の違いだから、まぁいいとして、問題は、小皿の塩昆布だろうか柴漬けの刻んだものだろうか、それがとても少量なのである。あずきの多さ(甘さ)とのバランスがすこぶる悪い。普段からこんなにケチケチしているのだろうか。あるいは年末年始の客が多くて在庫が底をつきそうなのだろうか。まさか健康のため減塩に配慮しているわけではあるまい(糖分の方は過剰なのだから)。

それと文句ついでに言うと、入口の引き戸が大きく開かれたまままので室内に冷たい空気が入って来る。それで天井から温風を吹き出しているのだが、室内の空気が安定せず、テーブルによって寒暖の差が大きい。また、これはたまたまのことだろうが、二つあるはずのトイレの1つが使えず、女子用のトイレが男女共用だった。これには客も戸惑っていた。老舗の甘味処なのだからこのあたりはちゃんとやってほしい。

「船橋屋」を出て、天神橋(横十間川)を渡り、二軒目のカフェである「すみだ珈琲」に向かった。ここはメグミさんが何度も店の前まで行ったのだが、いつも満席で(店が小さいのだ)まだ入ったことのないカフェである。今回もほぼ満席で、「お一人なら入れます」と言われた。それではしょうがないので、あきらめた。

さて、ではどこにいこうといことになり、私にひらめくものがあった。去年のゼミ論で小岩の駅前の商店街をフィールドにしたものがったのを思い出した。小岩は私たちがいまいるところ(錦糸町)から数駅である。行ってみましょう。

小岩のホームから見た南口駅前風景。右に見えるのがゼミ論のフィールドになったフラワーロードであるが、他にも何本か商店街がある。散策しましょう。

これがフラワーロード。江戸川区内で最大級の商店街である。真ん中が車道になっていて、両側がアーケードになっている。アーケードの天井がずいぶんと高い(2階部分まで見えるように設計されているのだろう)。

商店街を少し入ったところにある魚屋「魚清」。たしかご主人が商店会の会長をされていて(いまもそうだろうか)、ゼミ論ではインタビューをさせていただいた。その節は学生がお世話になりました。

お礼にちょっと宣伝写真(笑)。

「魚清」の先にある「コーヒー&パーラー レモン」。心惹かれるものがあったが、もう少し歩くことにしよう。

商店街の中にお社もあった。

こちらは別の商店街。アーケードはないが、車道で分断されていないので、両側の商店を見ながら歩くことができる。

入ってすぐ右側に佃煮・漬物の店「マルイ」があった。私が店先に立っていたら女将さんが出て来たので、「茄子の辛子漬けはありますか」と聞いたら、「ありますよ」というので、小さなパックに入ったものを1つ購入した。実は私は茄子の辛子漬けが好物で、小学生のとき、林間学校で那須高原に行ったときに宿で出されて食べた「那須の与一漬け」(商品名だろう)が美味しくて、それ以来のファンである。女将さんは茄子の辛子漬けを指名で買う客にちょっと驚いた様子だったが、嬉しそうでもあった。「いつからやっておられるのですか」と聞いたら、「80年になります」とのことだった。戦後すぐに始められたということである。佃煮・漬物の専門店がある商店街というのはいいものです。

2階がカフェになっている(やっておられるのだろうか)洋菓子屋さんがあった。ここも心惹かれるものがあったが、もう少し歩こう。

閉店したギャルズ・バー。

ここは骨董屋さんで、今日はたまた定休日。メグミさんはたまに訪問するという。看板は出ていないのね。

また別の商店街。「ふれあいの街 サンロード」。片側だけ小さなアーケードになっている。入口近くの店は営業しているが、ちょっと先に行くとシャッターが降りている店がほとんど(商店街の定休日なのかしら)。

本日最後のカフェは駅前のロータリーに面した建物の二階の「喫茶 白鳥」に決めた。

王道の昭和カフェである(開業して50年だそうである)。

窓際の二人席が空いていた。ラッキー。メグミさんはクリームソーダを注文。

私はレモネード。注文するとき店員さんが「暖かいレモンジュースですが、よろしいですか」と確認した。メニューにもそういう注記がある。「はい」と答えたが、レモネードがなんたるかを知らない客が増えているのだろうか。事実、メグミさんも、「ホットのレモンスカッシュですか?」と私に聞いたくらいである。レモンスカッシュをホットにしたら炭酸が抜けちゃうでしょ(笑)。温かくて、甘酸っぱいレモネード。いいですよ。

ミックスサンドを一皿注文してシェアして食べた。

窓から駅前の風景を眺めていた。これが何十年もすると、「へえ、あの頃は駅前はこんな風景だったのか」と懐かしい写真に変貌するのだろう。下校時の高校生たちの姿も感慨深いものになるかもしれない。戦後80年。どうかこれが「戦前の写真」になりませんように。女子高生たちが「私が一番きれいだったとき 戦争が起こった」と振り返ることがありませんように。

1時間ほど滞在し、4時半に「白鳥」を出る。

この時間であれば、帰宅ラッシュになる前に電車に乗れるだろう。メグミさんとは秋葉原のホームで別れた。今日は「珈琲道場 侍」に連れて行ってくれてどうもありがとう。新しい職場で、心機一転、元気に頑張ってくだい。

6時前に帰宅。途中までだった昨日のブログを書き上げる。

今日もまた返信を書くべき年賀状が一枚届いていた。さすがにこれが最後の一枚だろう。

夕刊にピーター、ポール&マリーのピーター・ヤーロウの訃報が載っていた。86歳。ご冥福をお祈りします。

夕食はハヤシライス。昼食のビーフシチューとちょっとかぶる。

食事をしながら昨日から始まった『東京サラダボウル』の初回(録画)を観る。期待できそうなドラマである。NHKのドラマには外れが少ない。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。


1月7日(火) 晴れ

2025-01-08 18:28:05 | Weblog

8時半、起床。

チーズトースト、目玉焼き、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

昨日のブログを書く。

昼頃、家を出て、墓参りに行く。年末(12月23日)の墓参りは妹と一緒だったが、年始の墓参りは私ひとりで行く。

駅の側のコンビニで墓に供えるビールを買う。最初に手に取ったのは糖質70%オフのものだったが、お墓に入っている人はそういうことは気にしないだろうと考えなおして、『晩酌の流儀』で栗山千明がよく飲んでいたサントリーの「金麦」を買った。

いつも仏花を買っている(年末の墓参りでもここで買った)花屋の「八喜」が12月末をもって閉店したいるのにびっくり。具体的な理由は書かれていないが、何か急なことがあったのだろう。見ると、仏花が一対入口のところに置かれている。これ、買えるのだろうか。ドアをトントンと叩いてみると奥にいた店主さん(奥様)が気づいて、ドアを開けてくれた。残った最後の一対なのだそうで、売っていただけた。

おまけで(閉店の挨拶がわりだろうか)、カーネーションを3本いただいた。「花の仕入れにいけなくなっちゃって」とおっしゃる。きっとご主人が急に体調を崩されたのだろう。「これまでありがとうございました」と挨拶して店を出た。

新年の墓参りは3が日と4日・5日の土日に来た方が多いのだろう、他に墓参りの人の姿を見ることはなかった。

墓参を済ませて、縁側でお茶をいただく。住職の奥様が話の相手をしてくださった。「八喜」の急な閉店の話をしたら、「そうなんですよ。花の仕入れに使っている古いバイクが故障してしまって、もう部品がなくて、直せないらしいのです」。えっ、それが閉店の理由なんですか。私はてっきりご主人が体を悪くされたのだと思ってました。おそらく、もうそろそろ花屋をやめようと思っていたところに、バイクの故障が起きて、それが引き金になったのだろう。

昼食は「川しま」で鴨南蛮でも食べようと思っていたのだが、まだやっていなかったので、中華そばの「きみはん」で食べることにした。

梅香る煮干しつけめん(980円)を注文。梅のペーストを麺に絡めている。

鶏と魚介のスープは濃厚である。

「麺は三分の二ほどスープにつけてお召し上がりください」とある。たしかにそうすると梅と煮干しの香りのバランスがいい気がする。ごちそうさまでした。

鶯谷から浦和へ。年末に京浜東北線の車内に置き忘れたショルダーバッグを浦和警察署に受け取りにいくためである。蒲田から直接だとかなり遠く感じるが、鶯谷からだと半分の距離まで来ている。

浦和駅で降りるのは初めてではないが、二回目か三回目くらいである。調べものがあって埼玉県庁に来たことがあるのだが、それはもうずっと昔、大学院生の頃だった。駅も駅前の風景もまったく違っている。

浦和駅から浦和警察署まではかなり距離がある。でも、急いでいるわけでもないので、歩くことにする。途中、裏門通という名前のなかなか風情のある商店街を通った。

「異国茶屋 やじろべえ」というカフェがあった。「いいじゃないか」と井之頭吾郎の口調でつぶやく。帰りに寄ってみよう。

途中、道行く人に何度か尋ねながら(みな親切な方ばかり)、浦和警察署に到着。中山道を挟んで、向かいは浦和市役所である。

警察署に来ることはめったにない。以前、蒲田警察署に行ったときも落とし物が見つかってそれを取りに行ったときだった。

会計課の窓口で落とし物を受け取りに来た旨を告げる(来る前に電話で確認をとっておいた)。しばらくして係の方が私のショルダーバッグを持ってきてくださった。3週間ぶりの再会である。年末年始を見知らぬ土地の警察署の遺失物の棚で送らせてごめんね。

ありがとうございました。

さて、「やじろべえ」に行こう。

私が入口の窓から中の様子を伺っていると、それに気づいた年輩のマダムが「どうぞ」とドアを開けてくれた。

店内には年輩の女性客が一人、テーブル席に座っていた。私はカウンターの入口に近い席に座った。

ココアを注文しながら、「このお店には初めて来ましたが、いつ頃からやっていらっしゃるのですか」と尋ねると、「もう50年になります」とマダムは静かな口調で言った。

 「私は開店当初から来ているの」とテーブル席の女性が言ったので振り返ると「そのときは中学生だったけど」と言って笑った。常連客が初めての客に話しかけるのはよくあることである。「お兄さんはどちらからいらしたの?」と聞かれる。「お兄さん」と言われてちょつと戸惑う。それは一般に女性が見知らぬ年下の成人男性に対して使う呼称のように思っていたからだ。50年前、私はもう大学生だった。しかし、中学生の女の子には大学生は「お兄さん」なのだろう。「蒲田からです。電車の中の忘れ物を浦和警察署まで受け取りに来た帰りなんです。行きにこの店をみつけて、よさそうなお店なので帰りに寄ろうと思ったんです」と答えると、手を叩いて、「目利きでいらっしゃる」と褒められた。「このお店、雑誌でも紹介されているいるんです」と本棚にある雑誌を示された。『埼玉の喫茶店』というムック本で、中に「埼玉喫茶店物語」というコーナーがあって、そこに最初に紹介されているのがこの「やじろべえ」である。この写真はたしかにいま私がいる場所であり、カウンターの中のマダムもこの写真の方である。

記事を読むと店主さんご夫婦のインタビューが載っている。ご夫婦? しかし私の目の前のカウンターの中にはマダムしかいない。「ご主人は亡くなってしまわれたの」と常連客の女性がちいさな声で行った。私はマダムの方に顔を向けたが、一見の客が聞ける話題ではない。私は質問のかわりにバタートーストを追加で注文した。

トーストを待っている間に、常連らしき男性が入って来てカウンターの席に座った。マダムは「主人、死んじゃったの」とその人に向かって話し、「えっ」とその人は驚いていた。常連客だが来るのは久しぶりのようである。昨年の11月の末に亡くなったそうである。マダムは経緯を坦々とした口調で話した。それを私も黙って聞いた。おそらくマダムは私に対しても話してくれていたのだと思う。

トーストを食べていると、マダムが私に話しかけてくれた。「私もね、京浜東北線の中でポーチを忘れて、蒲田警察署で預かっていると連絡をもらったことがあるの。でも、使い古したポーチだし、中身も大したものが入っているわけではないから、時間とお金をかけてわざわざ蒲田警察署に行くことはしなかったの(笑)」

私は源氏ブレンド(深煎り)とクッキーを注文した。この店に来る「次の機会」がいつになるか、あるかどうかわからないので、評判の珈琲は飲んでおきたかったのだ。苦みの強い珈琲で、クッキーがよく合った。

1時間半ほど滞在し、店を出る。支払いのとき、マダムに、私は忘れ物を取りに浦和警察署まで来ましたが、そのおかげでこの素敵なお店と出会うことができました。忘れ物をしてよかったです、と挨拶した。先客の女性にも会釈をして店を出た。裏通り商店街は夕方の賑わいを見せ始めていた。

6時ちょっと前に帰宅。チャイが書斎の妻のパソコンの上で待っていた。

返信を書くべき年賀状が届いていたので、それを書いて、近所のポストに出しに行く。これで最後だろう。

夕食は七草がゆ。とてもヘルシーな夕食だ。

演習のレポートを読んでいたら、4人グループがそれぞれに一人旅をして、その経験と考察をまとめたものだったが、4人のうちの二人が金沢に旅行していた。私はいま年に二回(春と秋)松本に一人旅をしているが、10年ちょっと前までは毎年、冬に金沢に一人旅をしていた。比較対象になるだろうと、2010年3月9日からの5泊6日の金沢一人旅のブログの記事を見てもらうことにした。読み返してみると、当時飼っていた子雀の写真なども載っていて懐かしかった。

→ こちら

風呂から出て、今日の日記を付ける。

2時、就寝。