フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

1月8日(水) 晴れ

2025-01-09 14:52:18 | Weblog

7時半、起床。

チーズトースト、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

昨日のブログを途中まで書いて、10時前に家を出て、亀戸(総武線)に行く。

11時に東口の改札で卒業生のメグミさん(論系ゼミ9期生)と待ち合わせる。今日は彼女の案内でカフェ巡りだ。

改札を出た目の前のビルの2階に「珈琲道場 侍」の看板が出ている。ここが彼女が最近お気に入りのカフェである。

彼女はいつも一人でカウンター席(ロッキングチェアになっている)に座るのだが、今日は私と一緒ということで、窓際のテーブル席に座る。彼女は2月から新しい職場に転職するのだが、いまは有休消化中の冬休みである。こういうのんびりした時間は卒業して6年になるが、初めてだそうである。

二人ともビーフシチューを注文し、珈琲は私は侍ブレンド、彼女は水出しのスペシャルブレンドを注文。。

よ~く煮込まれた美味しいビーフシチューである。

「珈琲道場 侍」とネーミングは武骨だが、スタッフの接客態度はまことに丁寧で、「おもてなし」の気持ちが伝わってくる。お店には1時間半近く滞在した。居心地のいいカフェだった。

腹ごなしに少し歩くことしよう。せっかく亀戸に来たのだから亀戸天神に行きましょう。けっこう距離がある。途中にスポーツの神様として有名な(実は私は知らなかったのだが)香取神社があったので、参拝していく。

参道(勝運商店街)にはレトロな造り(いわゆる「看板建築」)の店舗が並んでいる。これは昭和の建築を平成に再現したもので、一種のテーマパークのようなものである。

練馬大根というのはよく聞くが、亀戸大根というのは初めて聞いた。かつてそういうものがあったのだ。根が短く、先が尖がっているのが特徴である。雨のしずくのように見えなくもない。「亀戸涙雨」なんて演歌のタイトルになるのではないかしら。ご地元演歌の女王、水森かおりが歌ってくれればヒットする(かもしれない)だろう。

メグミさんにツーショットを撮ってもらう。

身体の具合が悪い部位に水かけをするとご利益があるという大國様と恵比寿様。頭から全身に水をかけさせていただいた(ポンコツなもので)。

新しい職場で頑張れますように!

スケボーの堀米雄斗選手は地元出身のようである。

香取神社に寄り道をしたが、本命の亀戸天神(亀戸天満宮)へ。 大きい! 広い!

東京スカイツリーが間近に見える。

太鼓橋の上から境内を一望する。藤棚や梅の木がたくさんある。咲くと見事だろう(梅の見頃は2月中旬、藤は4月中旬)。

お賽銭は折悪しく百円玉と五十円玉を切らしていたので、財布の中にあった十円玉、五円玉、一円玉を全部まとめて投じた。

境内では猿回しが行われていた。14歳のサルで、今年で引退だそうである。湯島天神で見た猿回しのような八艘飛びの大ジャンプはなく、高い竹馬がメインイベントだった。お疲れ様でした。

「これでご祝儀もらってもいいかな」「精一杯やったんだからいただきなさい」

少し歩いた先にある「船橋屋」で一服していく。

二人とも白玉入りのお汁粉と葛餅(ミニ)のセットを注文する。

「元祖」と銘打たれた葛餅をメインに注文している客が多かったが、私は池上の「池田屋」で葛餅はよく食べているので、ここではお汁粉をメインにした。しかし、ここのお汁粉は私の感覚では善哉と呼ぶべきものだった。あずきがとても多いのだ。それは見解の違いだから、まぁいいとして、問題は、小皿の塩昆布だろうか柴漬けの刻んだものだろうか、それがとても少量なのである。あずきの多さ(甘さ)とのバランスがすこぶる悪い。普段からこんなにケチケチしているのだろうか。あるいは年末年始の客が多くて在庫が底をつきそうなのだろうか。まさか健康のため減塩に配慮しているわけではあるまい(糖分の方は過剰なのだから)。

それと文句ついでに言うと、入口の引き戸が大きく開かれたまままので室内に冷たい空気が入って来る。それで天井から温風を吹き出しているのだが、室内の空気が安定せず、テーブルによって寒暖の差が大きい。また、これはたまたまのことだろうが、二つあるはずのトイレの1つが使えず、女子用のトイレが男女共用だった。これには客も戸惑っていた。老舗の甘味処なのだからこのあたりはちゃんとやってほしい。

「船橋屋」を出て、天神橋(横十間川)を渡り、二軒目のカフェである「すみだ珈琲」に向かった。ここはメグミさんが何度も店の前まで行ったのだが、いつも満席で(店が小さいのだ)まだ入ったことのないカフェである。今回もほぼ満席で、「お一人なら入れます」と言われた。それではしょうがないので、あきらめた。

さて、ではどこにいこうといことになり、私にひらめくものがあった。去年のゼミ論で小岩の駅前の商店街をフィールドにしたものがったのを思い出した。小岩は私たちがいまいるところ(錦糸町)から数駅である。行ってみましょう。

小岩のホームから見た南口駅前風景。右に見えるのがゼミ論のフィールドになったフラワーロードであるが、他にも何本か商店街がある。散策しましょう。

これがフラワーロード。江戸川区内で最大級の商店街である。真ん中が車道になっていて、両側がアーケードになっている。アーケードの天井がずいぶんと高い(2階部分まで見えるように設計されているのだろう)。

商店街を少し入ったところにある魚屋「魚清」。たしかご主人が商店会の会長をされていて(いまもそうだろうか)、ゼミ論ではインタビューをさせていただいた。その節は学生がお世話になりました。

お礼にちょっと宣伝写真(笑)。

「魚清」の先にある「コーヒー&パーラー レモン」。心惹かれるものがあったが、もう少し歩くことにしよう。

商店街の中にお社もあった。

こちらは別の商店街。アーケードはないが、車道で分断されていないので、両側の商店を見ながら歩くことができる。

入ってすぐ右側に佃煮・漬物の店「マルイ」があった。私が店先に立っていたら女将さんが出て来たので、「茄子の辛子漬けはありますか」と聞いたら、「ありますよ」というので、小さなパックに入ったものを1つ購入した。実は私は茄子の辛子漬けが好物で、小学生のとき、林間学校で那須高原に行ったときに宿で出されて食べた「那須の与一漬け」(商品名だろう)が美味しくて、それ以来のファンである。女将さんは茄子の辛子漬けを指名で買う客にちょっと驚いた様子だったが、嬉しそうでもあった。「いつからやっておられるのですか」と聞いたら、「80年になります」とのことだった。戦後すぐに始められたということである。佃煮・漬物の専門店がある商店街というのはいいものです。

2階がカフェになっている(やっておられるのだろうか)洋菓子屋さんがあった。ここも心惹かれるものがあったが、もう少し歩こう。

閉店したギャルズ・バー。

ここは骨董屋さんで、今日はたまた定休日。メグミさんはたまに訪問するという。看板は出ていないのね。

また別の商店街。「ふれあいの街 サンロード」。片側だけ小さなアーケードになっている。入口近くの店は営業しているが、ちょっと先に行くとシャッターが降りている店がほとんど(商店街の定休日なのかしら)。

本日最後のカフェは駅前のロータリーに面した建物の二階の「喫茶 白鳥」に決めた。

王道の昭和カフェである(開業して50年だそうである)。

窓際の二人席が空いていた。ラッキー。メグミさんはクリームソーダを注文。

私はレモネード。注文するとき店員さんが「暖かいレモンジュースですが、よろしいですか」と確認した。メニューにもそういう注記がある。「はい」と答えたが、レモネードがなんたるかを知らない客が増えているのだろうか。事実、メグミさんも、「ホットのレモンスカッシュですか?」と私に聞いたくらいである。レモンスカッシュをホットにしたら炭酸が抜けちゃうでしょ(笑)。温かくて、甘酸っぱいレモネード。いいですよ。

ミックスサンドを一皿注文してシェアして食べた。

窓から駅前の風景を眺めていた。これが何十年もすると、「へえ、あの頃は駅前はこんな風景だったのか」と懐かしい写真に変貌するのだろう。下校時の高校生たちの姿も感慨深いものになるかもしれない。戦後80年。どうかこれが「戦前の写真」になりませんように。女子高生たちが「私が一番きれいだったとき 戦争が起こった」と振り返ることがありませんように。

1時間ほど滞在し、4時半に「白鳥」を出る。

この時間であれば、帰宅ラッシュになる前に電車に乗れるだろう。メグミさんとは秋葉原のホームで別れた。今日は「珈琲道場 侍」に連れて行ってくれてどうもありがとう。新しい職場で、心機一転、元気に頑張ってくだい。

6時前に帰宅。途中までだった昨日のブログを書き上げる。

今日もまた返信を書くべき年賀状が一枚届いていた。さすがにこれが最後の一枚だろう。

夕刊にピーター、ポール&マリーのピーター・ヤーロウの訃報が載っていた。86歳。ご冥福をお祈りします。

夕食はハヤシライス。昼食のビーフシチューとちょっとかぶる。

食事をしながら昨日から始まった『東京サラダボウル』の初回(録画)を観る。期待できそうなドラマである。NHKのドラマには外れが少ない。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。