フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

9月28日(金) 晴れ

2018-09-29 03:24:46 | Weblog

8時、起床。

久しぶりの青空だ。

トースト、サラダ(+ソーセージ、炒り卵)、牛乳、紅茶の朝食。

今日の『半分、青い』。「言葉」にあふれた回だった。まずは秋風羽織から鈴愛と律に送られたきた手紙。「短い手紙」と言ってはいるが、2人を励ます言葉にあふれている。

朗読は秋風の声だった。回想の声ではなく、現在の声だ。ただし映像はない。たぶんトヨエツは次の仕事にかかっていて、もう長い髪や無精髭はなくなっているのだろう(笑)。

続いては律がマー君との会話の中で言った言葉、「律は、今までも、遠くにいたり近くにいたりしながら、鈴愛ちゃんを守ったんだよなあ」というマーク君の言葉に、律はこう言ったのだ。「僕の生まれてきた意味はそれなんで。鈴愛を守ることなんで。」すごいことを言うものである。鈴愛が聞いたら卒倒してしまうかもしれない。「それ、本人に言わないの?」とマー君が聞くと、「言わないね」と律は答え、「言うなよ」と口止めをした。この言葉を聞いたのはマー君だけだ。いや、全国の視聴者も聞いている(笑)。

そして極めつけはユーコのケータイに録音されていたユーコの最後の言葉だ。息子と夫への言葉、ボクテへの言葉、そして最後に鈴愛への言葉。この順番は実は微妙だ。大切な順、愛しい順だとすれば、家族の後には鈴愛が来なくてはいけない。しかし、ドラマ的にはしんがりが鈴愛であった方がよい。結局、ドラマの都合が優先されたようである(余計なことかもしれないが、両親への言葉はないのかと思った。でも、長くなっちゃうからね)。

「鈴愛、鈴愛、生きろ!最後に暑苦しいこと言って申し訳ないが、私の分まで生きてくれ!そして、何かをなしとげてくれ。それが私の夢だ。生きろ!」

東京へ帰った鈴愛は、律に言う。「律、そよ風ファンを作ろう」。鈴愛はユーコの分まで生きて、ユーコの夢を叶えると決意する。

さて、ここで一昨日のブログに書いた問いを考えてみたい。「なぜユーコは死ななければならなかったのか」。ドラマの内容だけを見ると、ユーコは鈴愛にパワーを与えるために死んだように見える。だとすれば、ユーコは死ぬ必要はなかった、と私は思う。震災の起こる前、ユーコが亡くなる前、鈴愛は十分パワフルだった。出資家たちへのそよ風の扇風機のプレゼンのときに震災は起こったのである。鈴愛が気力を失ったのはユーコが被災して死んだからである。ユーコが死ななければ、鈴愛の落ち込み→再起というプロセスはなかったのである。もちろんユーコの死によって(死の受容によって)鈴愛はよりパワフルになったかもしれない。でもそれはサイヤ人がスーパーサイヤ人になったようなもので、所詮はパワーのアップに過ぎない。やる気のなかった者がやる気のある者に質的に変化したわけではない。

では、ユーコの死は必要なエピソードではなかったというと、物語の内部的にはそうだが、物語と外部(社会)との関係のおいては必要だったのかもしれないというのが私の解釈である。どういうことかというと、物語の主人公である鈴愛と律は1971年に生れた。そして40代を迎える頃までをドラマで描くと決めた時点で、2011年3月11日と遭遇することになる。これをドラマにどう取り込むか、北川は考えたはずである。それは朝ドラの歴代の脚本家たちが、関東大震災や戦争をドラマにどう取り込むかを考えたのと同じだ。一番軽い扱いはナレーションで済ますことである。「2011年3月に大地震がありました」と。主要な登場人物は誰も亡くならない。しかし、それは無理だと北川は考えたのだろう。関東大震災や戦争はそれを知らない視聴者の方が圧倒的に多いが、東日本大震災はそうではない。身近な人を喪った人は少なくない。昨日の弥一の言葉を借りれば、「悲しみと共に生きている」のだ。ドラマがそんな直近の大きな災害の日を通過する以上、そこには一種の鎮魂の儀式が必要である。ユーコの死はまさにそれだったのではないだろうか。

午後、大学に出る前に、「phono kafe」に寄って昼食を食べていく。朝ドラはあと1日、「phono kafe」はあと2日だ。

カレーライスを注文。

大原さんや居合わせた常連客たちと次の朝ドラ『まんぷく』の話題になる。インスタントラーメンを発明した夫婦の物語だそうである。各自が記憶にあるインスタントラーメンの話題で盛り上がる。他の人たちは日清のチキンラーメンの話ばかりしているが、エースコックのインスタントラーマンのことも忘れないでほしい。

インスタントラーマンの話をしていたら、食べたくなってきた。「phno kafe」で売っている玄米ラーメンは残り3袋と知って、全部購入した。

さて、大学へ。

今日はゼミの日。初日なので、5限にこれからの段取りの説明と相談をして、スイーツタイムに鳩サブレーを食べて、本日は終わり。

3年生は相談が続いて少し延長してやっていたが、夏休み中に誕生日を迎えた4人にケーキが振る舞われた。

これから4年生はゼミ論に没頭することになるので、ゼミの活動の中心は君たち3年生に担ってもらうからね。

大学を出たのは6時半ごろ。新記念会堂の屋上庭園が試験的にライトアップされている。

夕食は「マーボ屋」の料理をテイクアウトする。先日、ランチに行って、ボードに書かれた「今月のおススメ」を見て心惹かれた料理を2品。

カキの甘辛炒め。

太刀魚のトマト入り甘酢ソース。

いい組み合わせだ。

これにサラダと卵スープとご飯。

デザートは葡萄。

明日はゼミの卒業生同士の結婚式。挙式は10時半からだ。

早く寝なきゃと思いつつ、3時半、就寝。