パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

川っぺりムコリッタ

2019年09月03日 | 本・マンガ・テレビ・映画
9月3日(火)晴れ

図書館から予約本入りましたよとメール。
荻上直子著「川っぺりムコリッタ」
一晩でさら〜っと読む。読みやすい。
作者の荻上直子氏は映画監督で作家。
監督作品として「彼らが本気で編むときは、」「かもめ食堂」「めがね」「トイレット」「レンタネコ」
をを〜っ!そうか、あの人か!
「彼らが本気で〜」以外は全部観てるよ。
そして、イコール加瀬亮氏だわ〜
途中で気づくともう主人公の「僕」は加瀬亮氏にしか思えない。
是非とも彼で映画化を!と思うも、いやちょっと待て!
「僕」は31歳だ。
いくら永遠の少年加瀬氏といえど流石に44歳、厳しかろう。
じゃあ坂口健太郎くんか? 
いやぁ〜顔や雰囲気の系統は同じといえど、彼はカッコ良すぎる。
加瀬くんの『ちょうどいい感じ』を超えてカッコ良すぎる。

簡単にあらすじを・・・
講談社BOOK倶楽部の書評から借りてきましょう。

     「なんで生まれてきちゃったんだろうって、ずっと思っていました」
     高校生の時に母親に捨てられ、知り合いの家や建設現場を転々とし、
     詐欺で入った刑務所で30歳を迎えた山田。
     出所後に海の近くの塩辛工場で働き始めた彼は、川べりに住みたいと願い、
     ムコリッタという妙な名前のアパートを紹介される。
     そこには図々しい隣人の島田、墓石を売り歩く溝口親子、シングルマザーの大家の南など、
     訳ありな人々が暮らしていた。
     そんな山田に、役所から一本の電話がかかってきた。
     幼い頃に別れたきり一度も会っていない父親が孤独死したので、遺骨を引き取ってほしいという――。
     ずっと一人きりだった青年は、川沿いの古いアパートで、へんてこな仲間たちに出会う。
     友達でも家族でもない、でも、孤独ではない。
     “ひとり”が当たり前になった時代に、静かに寄り添って生き抜く人々の物語。

もう隣人の島田は決まってるの!ワタクシの中で。
TKOの木下氏。
気弱なのか図々しいのか優しいのか鈍感なのかよくわからない愛すべき隣人。
溝口親子の父は強面の遠藤憲一氏あたりでいいとして、小三の息子洋一君は繊細な子役を・・・オーディションで決めよう。
スレてないような子でお願いしたい。
大家の南さんは、ロングヘアの不愛想な美人なのだが、これまた難しいので考え中。
昔でいうところの「小林麻美的美女」を募集します。
紫のスカートが似合わなきゃいけないの。インド綿の。
娘のカヨコちゃんもオーディションだな。
島田の友人の坊さんガンちゃんは、山内圭哉氏。
ヤーサンかと思ったら坊さんだったという、無口な男。
どうよ!関西弁でしゃべくりたおすイメージの山内氏の寡黙な面も見たいでしょ。
塩辛工場の社長は宇梶剛士氏。ベテラン社員の中島さんは田中裕子とか・・・意外と柴田理恵氏でもいいかな。
黙々と「イカをさばく」ベテランさん。
と、なかなかにキャスティング遊びは楽しい。

子を捨てる親もいれば、血のつながりなど関係なくお互いを必要とし合える関係の人たちもいる。
でも、血縁をメンドくさがりながらも頼って生きている身としては、こういうアパートでの暮らしはメルヘンやファンタジーのように思っているとこもある。
だから、先日の、水死を装った「富津市の保険金殺人事件」は、まず「どうして怪しまなかったんだろう」
だって、養子(それも成人してから)にして、保険契約して、その保険金は犯人が払ってて・・・
もうこれだけで十分怪しいっっっ!と思ったけど、
でも、ちらっと見たワイドショーだかニュースだかで、この殺された子が「親方はいい人なんだ。俺、拾ってもらったんだ。」みたいなこと言ってたと聞くと
世の中にはこういう話は溢れているのかもしれないとも思った。(←いい話として)

「事実は小説よりも奇なり」というか、いや、ほとんどこの小説とドンかぶりだったので、これまたこういう話は良くあることなのか?と思ったのが・・・
主人公の「僕」は幼い頃に両親が離婚して、母に引き取られるも高校生の頃に二万円渡され捨てられる。
父とはずっと音信不通だったのに、役所から父の遺骨を引き取ってくれと連絡が来る。
まさに似たような話を、いや、もっと劇的な話をワタクシは知っている。

友人A夫人は幼い頃に父が家出?出奔?して、母が姉妹二人を育てた。
母も姉も亡くなり、おそらく父もどこかでのたれ死んだんだろうと思っていた。
それが・・・
去年とある区役所から電話。
「お父さんが入院されています。」
A夫人、動揺する。
今頃出てこられても困る。
役所の人に、かくかくしかじかと今までの経緯を話すと
「わかりました。こちらも手続き上、血縁者がおられると簡単に生活保護の申請が下りないのでご連絡した次第です。
事情はわかりました。」
ただでさえ、義理人情に厚いA夫人。そこから悶々と悩む悩む悩む。
この辺りが、この小説の主人公「僕」と全く同じ悩み方だったのでデジャブ感というか不思議な感覚だった。
そして、彼女も、「僕」と同じようにまた役所に連絡をして、病院を聞き、お父さんに会いに行く。
それから数ヶ月後にお父さんは亡くなり遺骨はA夫人のもとに。
ワタクシ「え〜〜〜っ!!??どうしたの?遺骨!」
A夫人「どうしようって思ったけど、どうしようもないから、お母さんと同じとこに入れた。」
ワタクシ「絶対お母さん怒ってるよぉ〜」
A夫人「だってしょうがないじゃん!」と笑う。

これは絶対近いうちに映画化されると思う。
ぜひ、読んでみてください。
そして、一緒にキャスティングごっこしましょう。
「僕」の適役が見つかったらコメントください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする