◇ 最終利益は21%増で過去最大に = 上場企業の3月期決算発表が終盤に入った。日経新聞がこれまでに発表を終えた1332社を集計したところ、連結純利益は前年比21%の増益になる見通し。さらに18年3月期の純利益も4%の増益が見込まれ、利益の総額は2年度にわたって過去最大になりそうだという。
業種別にみると、石炭や鉄鉱石など資源価格が回復したことで商社の利益が大幅に増加した。また震災復旧やオリンピック需要を抱えた建設業も利益を伸ばしている。ただ小売り業は消費の伸び悩みと人手不足のために、やや減益。また自動車や電機は、円高の影響を受けて利益が縮小した。
こうしたなかで注目されるのは、製造業の円高に対する抵抗力がかなり強まったこと。円の対ドル相場は、ここ1年で10円ほど上昇した。以前ならもっと利益を減らしたと思われるメーカーも、減益幅を目に見えて縮小することに成功した例が多い。トヨタやソニー、シャープなどがその好例である。生産体制の効率化によるコスト削減が実を結んだ。
ただ利益の多くを、海外生産で生み出した企業も少なくない。そして海外で生んだ利益を国内に戻さず、現地で再投資する傾向も強まってきた。これだと利益が国内での設備投資や人件費には回らない。トランプ大統領はアメリカ企業が海外に置いたままの資金を、国内に還流させる政策を実施しようと計画している。日本も同様の措置を考えた方がいいのでは。
≪15日の日経平均 = 下げ -14.05円≫
≪16日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
業種別にみると、石炭や鉄鉱石など資源価格が回復したことで商社の利益が大幅に増加した。また震災復旧やオリンピック需要を抱えた建設業も利益を伸ばしている。ただ小売り業は消費の伸び悩みと人手不足のために、やや減益。また自動車や電機は、円高の影響を受けて利益が縮小した。
こうしたなかで注目されるのは、製造業の円高に対する抵抗力がかなり強まったこと。円の対ドル相場は、ここ1年で10円ほど上昇した。以前ならもっと利益を減らしたと思われるメーカーも、減益幅を目に見えて縮小することに成功した例が多い。トヨタやソニー、シャープなどがその好例である。生産体制の効率化によるコスト削減が実を結んだ。
ただ利益の多くを、海外生産で生み出した企業も少なくない。そして海外で生んだ利益を国内に戻さず、現地で再投資する傾向も強まってきた。これだと利益が国内での設備投資や人件費には回らない。トランプ大統領はアメリカ企業が海外に置いたままの資金を、国内に還流させる政策を実施しようと計画している。日本も同様の措置を考えた方がいいのでは。
≪15日の日経平均 = 下げ -14.05円≫
≪16日の日経平均は? 予想 = 上げ≫