経済なんでも研究会

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一時の アダ花? : GDP 1-3月期 (下)

2017-05-24 05:27:12 | 景気
◇ アベノミックスはどこへ行った = 1-3月期だけの成長率をみると、日本の実質成長率2.2%という数字はアメリカやEU諸国を上回っている。だが今後もその優位を維持できるかということになると、どうも形勢は不利なようだ。なにしろ少し長い目でみると、成長のスピードが遅すぎる。5四半期にわたってプラス成長はしたものの、その平均伸び率は1.45%にとどまっている。

現在の景気回復は、第2次安倍内閣が発足した12年12月から始まった。政府によると、景気の拡大はこの2月で51か月に及んだ。戦後3番目に長い回復期間で、もし8月まで続くと1965年に始まった“いざなぎ景気”を抜くという。だが当時の成長率は年平均で10%以上、今回は1%にも満たない。

成長スピードが遅すぎると、不測の事態が起これば成長率はすぐマイナスに落ち込むだろう。経営者はそれを恐れて、設備投資や人件費にカネを使いたがらない。個人も将来の生活費を心配して、貯蓄に励む。これでは安倍首相の言う「経済の好循環」は生まれにくい。

アベノミックスが始まったとき、人々の心には将来への強い希望が点灯した。このため経済は活況を取り戻し、株価も上昇した。しかし4年半が経過し、アベノミックスの賞味期限はすでに切れてしまっている。そして1%未満の経済成長が“常識”になった。しかも悪いことに、政府は現状を是認し何も考えていないようにみえる。景気という観点からすると、これが人々の将来に対する希望を奪っているのではないか。

      ≪23日の日経平均 = 下げ -65.00円≫

      ≪24日の日経平均は? 予想 = 上げ


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