◇ 1年ぶりの高い成長率 = 内閣府が発表した1-3月期のGDP速報によると、年率に換算した実質成長率は2.2%だった。事前の民間予想を上回り、昨年1-3月期以来の高い伸び率となっている。これで5四半期連続のプラス成長。まずまずの成績だと評価してもいいはずだが、発表があった日の株式市場はほとんど反応しなかった。なぜだろう。
内訳をみると、いずれも年率換算で個人消費が1.4%の増加。企業の設備投資は0.9%増、住宅投資は3.0%増だった。一方、政府の公共投資は0.3%の減少。輸出は8.9%の増加となっている。この結果、経済成長に対する寄与度は内需が1.6%分、外需が0.4%分となり、内外需のバランスもよかった。
ただ、すべてが満点というわけではない。たとえば個人消費は、昨年が台風の影響で伸び悩んだことの反動だという指摘もある。また設備投資はプラスだったものの、前年比では急減した。また輸出の伸び率も縮小している。このように問題点を挙げればキリはないが、最近の実績としてはそんなに悪くはない。
問題は今後の見通しにある。先ごろ発表された3月の家計調査では、消費支出額が前年比で1.3%も減少した。こんな傾向が続けば、4-6月期の個人消費は落ち込む心配がないではない。またトランプ大統領の弾劾騒ぎで円相場は上昇しており、輸出の先行きも楽観を許さない。内外需ともにブレーキがかかれば、成長率は鈍化してしまうだろう。
(続きは明日)
≪22日の日経平均 = 上げ +87.52円≫
≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
内訳をみると、いずれも年率換算で個人消費が1.4%の増加。企業の設備投資は0.9%増、住宅投資は3.0%増だった。一方、政府の公共投資は0.3%の減少。輸出は8.9%の増加となっている。この結果、経済成長に対する寄与度は内需が1.6%分、外需が0.4%分となり、内外需のバランスもよかった。
ただ、すべてが満点というわけではない。たとえば個人消費は、昨年が台風の影響で伸び悩んだことの反動だという指摘もある。また設備投資はプラスだったものの、前年比では急減した。また輸出の伸び率も縮小している。このように問題点を挙げればキリはないが、最近の実績としてはそんなに悪くはない。
問題は今後の見通しにある。先ごろ発表された3月の家計調査では、消費支出額が前年比で1.3%も減少した。こんな傾向が続けば、4-6月期の個人消費は落ち込む心配がないではない。またトランプ大統領の弾劾騒ぎで円相場は上昇しており、輸出の先行きも楽観を許さない。内外需ともにブレーキがかかれば、成長率は鈍化してしまうだろう。
(続きは明日)
≪22日の日経平均 = 上げ +87.52円≫
≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ≫