経済なんでも研究会

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GDP統計 深まるナゾ / 中国

2017-12-01 05:14:19 | 中国
◇ 習近平政権が是正に動き出す = 中国統計局は、国と地方のGDP作成方法を19年から統一すると発表した。中国では中央政府のほかに、全国31の省・直轄市・自治区が独自にGDP統計を作成している。ところが地方のGDPを合計すると、常に国が発表するGDPを上回ってしまう。たとえば14年は4兆2000億元(約66兆円)、16年は2兆7000億元(約49兆円)も、地方の集計が国より大きかった。

習近平政権は以前からこの問題を重視、ことし8月には監督を強化している。その結果、東北地方の遼寧省では、16年のGDPが前年より20%近くも減少してしまった。要するに、15年以前はGDPを2割ほどカサ上げしていたことになる。こんな事態は、吉林省などいくつかの自治体でも起こるに違いないという見方が強い。

地方自治体の幹部は、経済の拡大による税収増の大きさで成績を査定される。このため地方債を財源として不動産投資を拡大、これが不動産バブルを発生させることになった。またGDPの作成に際してデフレーター(物価指数)を過少に設定し、実質GDPを大きく算出しているケースが多いようだ。

先進国では考えられない現象で、それを是正するのは結構なことである。しかし中央政府がこうした“偽装”を公に認めた結果、国が発表するGDP統計は信頼できるのか、という新たな疑問も生じている。たしかに中国のGDP成長率は、ごくわずかしか動かない。しかも他の先進国に比べて、速報値の発表が異常に早い。そして改定値が発表されない。疑ったらキリがないようだ。

      ≪30日の日経平均 = 上げ +127.76円≫

      ≪1日の日経平均は? 予想 = 上げ


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