◇ 早くも「7月0.5%下げ」の観測 = FRBのパウエル議長は4日、シカゴで講演し「貿易交渉がアメリカ経済の成長に及ぼす影響を注視し、強い雇用の維持と2%の物価上昇目的に向けて適切な行動をとる」と発言した。株式市場はこれを好感、4日のダウ平均は512ドルの大幅な上昇。これを受けて5日の日経平均も368円値上がりした。ただアメリカの長期金利が低下したため、円の対ドル相場は一時107円台にまで上昇している。
このパウエル発言は「アメリカ経済が実際に後退しなくても、その危険性があれば金融を緩和する」という“予防的な利下げ”を意味するものと解釈されている。そして市場では「年内に利下げ」「9月に利下げ」「7月に利下げ」などの観測が、あっという間に飛び交い始めた。利下げの幅については、0.5%の見方が多いようだ。
過去の経験からすると、FRBが予防的緩和の姿勢を見せると、市場では「それほど景気は危ないのか」という心配が強まり、株価は一時的に下げる。早期に大幅な利下げを求める“催促”が始まるわけだ。ところがFRBは、なるべき遅く、小幅な利下げで済ませたい。そこで市場とFRBの心理的な綱引きが始まる。
トランプ大統領は、どう出るのか。パウエル議長は貿易交渉を心配のタネに挙げたが、これはある意味ではトランプ政策に対する批判。トランプ氏が黙っていられるかどうか。1%の利下げを強く主張してきただけに、何かをつぶやきたくなるのでは。市場対FRBの駆け引きにトランプさんが参入してくると、情勢はもっと複雑になる。
≪5日の日経平均 = 上げ +367.56円≫
≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
このパウエル発言は「アメリカ経済が実際に後退しなくても、その危険性があれば金融を緩和する」という“予防的な利下げ”を意味するものと解釈されている。そして市場では「年内に利下げ」「9月に利下げ」「7月に利下げ」などの観測が、あっという間に飛び交い始めた。利下げの幅については、0.5%の見方が多いようだ。
過去の経験からすると、FRBが予防的緩和の姿勢を見せると、市場では「それほど景気は危ないのか」という心配が強まり、株価は一時的に下げる。早期に大幅な利下げを求める“催促”が始まるわけだ。ところがFRBは、なるべき遅く、小幅な利下げで済ませたい。そこで市場とFRBの心理的な綱引きが始まる。
トランプ大統領は、どう出るのか。パウエル議長は貿易交渉を心配のタネに挙げたが、これはある意味ではトランプ政策に対する批判。トランプ氏が黙っていられるかどうか。1%の利下げを強く主張してきただけに、何かをつぶやきたくなるのでは。市場対FRBの駆け引きにトランプさんが参入してくると、情勢はもっと複雑になる。
≪5日の日経平均 = 上げ +367.56円≫
≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ≫